横浜市金沢区の工業団地を調査
9月13日(金)、日本共産党横浜市議団は、台風15号による防波堤破壊で深刻な被害を受けた横浜市金沢区の工業団地を視察しました。視察には、党中央災害対策本部の畑野君枝衆議院議員、白井まさ子、古谷やすひこ、大貫憲夫、かわじ民夫、みわ智恵美の5市議と、明石ゆきお党金沢区市政対策委員長が参加しました。
砕かれた岸壁
防波堤を所管する市港湾局担当者の案内で、現場を調査。約1メートルの高さのコンクリート擁壁が、陸側に大きく崩れ落ちていました(護岸破損12か所)。岸壁そばの道路は、冠水による砂におおわれ、海風によって粉塵が舞っていました。港湾局によると、岸壁の補修工事は1~2か月はかかるとのことです。岸壁に近い工場では、床上浸水の被害にあったところも多く、浸水によって運ばれたゴミ類が敷地内に散乱しているところも見受けられました。
岸壁調査の後、工業団地の内陸寄りにある印刷会社を訪れ、当日の様子を伺うと、工場前の道路が冠水し、水が敷地内に入ってこないか、ひやひやしたとのことでした。大型の機械や、資材はすべて一階にあるため、浸水すれば莫大な被害を被るところだったと伺いました。
10億円の機械が被害
流されてきたごみ類の処理も困難
その後は、被害状況の調査や、風水害の相談窓口等になっている同地区にある産業振興センター内の横浜企業経営支援財団を訪れました。
担当者は「工業団地内の約700社のうち100社超が被害を受けたと思われるが、さらに拡大するのは必至(その後の調査で399社)」と見ています。特に海側の製造業の工場や運送業に多くの被害が集中しており、区役所などと協力して一軒ずつ事業所を訪問、「10億円もの機械が被害を受けた、トラックの多くが水につかったとの報告もある」と窮状を訴えました。また、浸水によって運ばれたごみ類などの始末問題も深刻で、敷地内に入ってしまったものの撤去費用など、現行では補償する制度がなく、今後の課題だと述べました
行政支援窓口の強化と、
支援内容の拡充を
被災企業に対し、行政上のどんな支援策があるのか聞きました。同財団の担当者は、風水害の経営安定資金(8000万円以内)の保証料が全額市の負担になる、会社を休まざるを得ない労働者への賃金補償の制度があると説明し、相談にきた経営者と制度の橋渡しに力を入れたいと語りました。
畑野君枝衆議院議員は、「党市議団と協力しながら被災した中小企業への支援を国に求めたい」と語りました。
大貫市議(国際・経済・港湾委員)は「被災企業への支援は緊急の課題。カジノ誘致に4億円も税金をかけるより、再建のための補正予算を求めたい」と述べました。
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