見解/声明
2019年5月17日

2019年第2回定例会での議長等の選出について

2019年5月17日

日本共産党横浜市会議員団

団長 荒木由美子

4月実施の統一地方選挙で選出された議員による横浜市会の初めての議会、第2回定例会が本日から6月4日の日程で開催されます。

初日の本会議では、議長・副議長の選挙が行われ、日本共産党は、これまでの態度を変え、対立候補を立てませんでした。

その結果、議長は無投票で所属議員数で最大会派の自民党の横山正人氏が選出されました。副議長は選挙になりましたが、日本共産党は第二会派の立憲・国民の谷田部孝一氏に投票しました。所属議員数の多い会派からの選出が円滑な議会運営につながるものと判断したからです。

これまで対立候補を立ててきたのは、監査委員の選挙を含めて、不公平な選出の在り方をただすためでした。

現在、議長・副議長と監査委員(2人)は第一から第三までの議席数の多い3会派が占めています。以前は監査委員の一人には第4会派が充てられていました。

監査委員は、行政の公正・効率を図る見地から地方自治法に基づいて設置される執行機関で、横浜市の場合、識見を有する者3名、議員2名の計5名が選任されています。

この監査委員制度について、とくに議員の選任について、その妥当性を問う論議が近年起こり、ついに国も動いて、議員からの選任の義務づけを廃止し、「できる」規定へと見直しが2017年に行われました。

この見直しをうけて、議員選出の監査委員を廃止する地方自治体が続出しています。

2019年から議員のなかから監査委員を選出しないことを決めた佐賀県嬉野市の議会はその理由を「監査委員と議会の監視機能における役割分担を考えた場合、監査委員は、専門性のある識見監査委員に委ね、専門性や独立性を発揮した監査を実施され、監視機能の充実強化がより図られることが望ましく、議会は、議会としての監視に集中し、議会の機能強化を図るべき」としています。説得力のある所見ではないでしょうか。滋賀県大津市議会も同様に「監査委員の独立性及び専門性をより良く担保する観点から議員のうちから監査委員を選任しないこと」と決めています。

いまや、議会からの監査委員の選任は根本から見直しが必要です。

問題の焦点は、議会選出監査委員をどの会派が担うかから、そのあり方自体をどうするかに移っています。あり方自体が問われるなかで、第4会派にも監査委員をとの日本共産党のこれまでの主張は、適切さを欠くものになったと言わざるを得ません。そこで、議長・副議長選挙では原点に戻って、その対応を変更したものです。

第一会派と第三会派からの監査委員を選ぶ議案については、なにも議論なく従来のやり方を踏襲するだけであり、当然のこととして、反対の態度をとりました。

横浜市会のなかには多くの解決しなければならない課題が山積しています。市民との共同をひろげ、市民により開かれた議会となるよう引き続き力を尽くします。

横浜市会


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