8月1日(水)横浜市教育委員会定例会が開かれ、2019年度・2020年度に使用される中学校道徳教科書の採択が行われました。
採択の結果「東京書籍」に決定されました。
教科書採択は、教育長と5人の教育委員が、教科書取扱審議会の答申をふまえて、検定合格した教科書から多数決で決めます。同数の場合は教育長が決めます。
傍聴者への映像中継・資料配布など改善
傍聴希望者は310人(昨年は211人)、直接傍聴枠は24人でした。
党市議団から、白井まさ子副団長(港北区)、みわ智恵美議員(港南区)、大貫憲夫議員(青葉区)が傍聴しました。
昨年の小学校道徳教科書採択の際は、直接傍聴の24人以外は、資料もなく、音声だけを聞く「傍聴」でしたが、今回は映像と会議資料(答申書以外)が配布されました。
複数名の委員が出版社名述べる
採択方法は昨年と同じ無記名
これまでは、教育委員から出版社名が述べられないまま審議されていましたが、今回は複数の委員が出版社名をあげて自身の見解を述べました。
採択方法は昨年と同じ無記名投票でした。
一回目の投票は、東京書籍3票、光村図書1票、日本文教出版1票、日本教科書1票となり再投票となりました。2回目の投票で東京書籍6票となり採択されました。
東京書籍は、「横浜教科書採択連絡会」が愛国心など22の徳目の達成度を生徒に自己評価をさせているとして批判していた3社の教科書には入っていません。
傍聴者有志は、8月1日に声明を出し、特定の価値観の押し付けにつながる道徳の教科化への懸念を表明しつつ、3社を採択せず、教科書取扱審議会答申が尊重されたことは正しい判断だったと述べています。今後は、各学校の教員の意見や教科書展示会で寄せられた市民の声が生かされるように求めています。
改善申し入れの内容が一部反映
党市議団は、7月19日に、教育長に対し、「中学校道徳教科書の採択にあたっての公開性・透明性を高めることを求める申し入れ」を行い、○審議に当たっては、委員が教科書名をあげて評価や意見を述べるよう改めること○投票は記名投票とすること○会場についても傍聴希望者全員が直接傍聴できる会場に変更すること、あわせて資料を配布することなどを提案していました。
引き続き、他都市のように学校現場の意向を聴取する仕組みづくりなど、公開性・透明性を高めることを求めて力を尽くします。
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