2019年度、2020年度に使用される中学校道徳教科書の採択が、8月1日(水)開催の横浜市教育委員会会議で行われる予定です。
日本共産党横浜市会議員団は19日、中学校道徳教科書の採択について、鯉渕信也横浜市教育委員会教育長あてに、中学校道徳教科書の採択にあたっての公開性・透明性を高めることを求める申し入れを行いました。
申し入れの内容は、
①教科書展示会で寄せられたアンケート用紙は事務局扱いに留めることなく、審議に活かされるよう教育委員全員に届けること。
②審議に当たっては、委員が教科書名をあげて評価や意見を述べるよう改めること。
③投票は記名投票とすること。
④会場についても傍聴希望者全員が直接傍聴できる会場に変更すること。あわせて資料を配布すること。
⑤学校現場の意見・集約は、調査員に留まることなく、緊急に学校の意向を把握する手立てを講じること。
⑥教科書取扱審議会の答申は、答申時点で市民に公開することの6点です。
あらき由美子党市議団長(南区選出)は、横浜市のこれまでの教科書採択は、直接傍聴できる定員が20人程度と異常に少なく、他都市では直接傍聴を希望する多くの人が入れる会場を借りて行っていることから、横浜市は見習うべきと述べ、公開性・透明性を高めるための改善などを迫りました。
申し入れの対応をした鯉渕教育長は、通常の教育委員会会議でも傍聴者による野次などがひどく、審議に差し障ることがある。そのような状況で、教科書採択を行う会議の直接傍聴者を増やすことはできないと判断した。ただ、今年は直接傍聴できなかった方々のために、会議の音声だけではなく、映像中継も行うことにしたと応えました。
古谷やすひこ議員(鶴見区選出)は、教科書展示会で、閲覧者へのアンケートが、「今後の展示会運営の参考にさせていただきます」と、教科書についての意見は拒否するかのような記述となっていることを指摘し、教育現場と市民の意見が教科書採択の参考にするような仕組みづくりを求めました。
申し入れの全文はこちらです。