社会福祉法人ハートフル記念会への監査を強めよ
2017年度決算特別委員会の健康福祉局審査で、白井まさ子議員(港北区選出)が、社会福祉法人ハートフル記念会の指導監査について、質問しました。
社会福祉法人ハートフル記念会は、1989年に、川崎市内に設立された法人で、特養ホームなどの運営、訪問介護・デイサービスなどの介護事業をしてきました。2014年に、横浜市都筑区見花山に旧法人名で医科と歯科のクリニックを開設し、翌2015年に法人名をハートフル記念会に変更。2016年に法人本部を横浜市内に移しています。
この法人は、2011年、特定の職員を降格・配転させました。不当労働行為との訴えに対して、この間、県・中央労働委員会は救済命令を、東京地裁は職場復帰の緊急命令を出しています。中労委への再審査申立て、地裁への提訴をした法人には軍配が上げていません。さらに、2016年には法人が同職員の出勤停止・施設内立入禁止まで命じています。県労委は、この8月には、同氏を出勤させ、「生活指導員の責任者の業務に従事させること」の勧告を発出しています。法人はこれをいまだに履行していません。
法人は特定の業者と入札なしで随意契約を繰り返しています。国の通達違反です。運営するクリニックでは、2016年度はフルタイムで働く正規職員が配置されていません(法人2016年度資金収支計算書より)。
不正常な労使関係など法人運営の異常さは、施設利用者への介護・医療サービス提供に支障が出ていないか大変危惧されます。
白井議員は、本市の医療や介護の質を低下させないためにも、本市が持つ監査権限である、「社会福祉法人の監査、その他の指導及び監督」「社会福祉法人の改善命令、業務停止命令、役員解職の勧告及び解散命令」をフルに活用して、事態の改善を進めること、法人が市内で運営するクリニックの職員体制を把握するよう求めました。
柏崎副市長は、「法人の運営体制や経営状態について、社会福祉法、関係法令及び指導監査ガイドラインに基づき監査を実施して、改善すべき事項があれば、今後もきちんと指導を行っていく」「医療機関という側面については、医療法に基づく違反の疑いがある場合には、立入検査を実施し必要に応じて指導等の対応を行うなど医療安全の確保に努めていく」と答弁しました。