カジノ誘致「白紙状態」なら、民意を受け止め山下ふ頭再開発計画の撤回を
なぜ横浜の中学生には『給食』という選択肢を示さないのか
横浜市議会では13日、一般質問が行われ、古谷やすひこ議員(鶴見区選出)が登壇し、カジノ誘致や中学校給食、特養ホームの増設、小児医療費無料化の拡大、少なすぎる図書館と中学校の昼食時間、高速道路工事での地盤沈下の問題など、林市長に質問しました。
7月30日に投開票された横浜市長選挙では、カジノの誘致問題が大きな争点となりました。投票日に神奈川新聞社が行った出口調査では、IR(カジノ)の誘致について、「誘致すべきでない」が61.5%で、「誘致すべき」の16.3%を大きく上回りました。
再選した林文子市長は、毎日新聞の三期目インタビューで、IRについて「白紙状態。経済効果があるのか、まだ確認できていない。この段階で早急に判断することは危険」だと述べました。
古谷議員は、「この言葉通りであれば、その立場を堅持して、横浜へのカジノ誘致と誘致に関連する山下ふ頭の再開発の現行計画は白紙に戻すべきだ」と主張し、林市長の見解を求めました。
中学校給食についても、市長選挙で大きな争点となりました。神奈川新聞の投票日の出口調査でも「給食を実施してほしい」が53.4%にのぼりました。林市長は、選挙公約の中で「ハマ弁」を値下げし、給食並みに値段を引き下げると述べました。
古谷議員は、「ハマ弁」ではなく「給食」であれば、学校給食法に基づいて国産食材の使用促進が進められ、食育を進めるための栄養教諭も現在74名が配置されるが、法にもとづかない「ハマ弁」では、外国産食材が多くを占めており、1%台という低い喫食率では食育も推進できないと述べました。また、林市長は、お弁当を持参できない生徒に「ハマ弁」を無償提供すると言っているが、法に基づく「給食」であれば、何も特別なことをしなくても就学援助を受けている家庭は、無料になると指摘。市長は中学校給食を望む多くの声を聞いてきたにもかかわらず、「給食」という選択肢を示さないのはなぜかと迫りました。
林市長は、カジノ誘致については、国の動向を見極めている最中で、全体像が見えていない現状から白紙状態だと述べつつ、山下ふ頭の再開発計画は進めていくと答弁し、中学校給食については、各家庭のライフスタイルや日々の都合に合わせて、ハマ弁、家庭弁当、業者弁当を組み合わせで利用できる「選択制」を進めていくと答弁しました。