首都高速(北線)工事で住宅街が地盤沈下
首都高(株)は住民の不安に応えよ
高速横浜環状道路北線工事の影響による地盤沈下が住宅街で発生した問題で、事業者の首都高速道路(株)による住民説明会が、3会場で8月27日、28日に開かれました。会場の司会は横浜市道路局が担当しました。
最大13.7㌢の沈下・・・
地盤沈下が起きたのは、建設中の横浜環状道路北線の馬場出入口(鶴見区と神奈川区の境)の南側で、最大13.7㌢の沈下が発生。首都高は「馬場出口のトンネル工事に起因する地盤変動があったことが確認された」とし、7月末までに30件の相談が寄せられていると説明しました。
被害範囲、対策、補償内容は明らかにされず
住民説明会で首都高(株)は地盤沈下について、具体的な原因や被害範囲は「個々の資産にかかわる問題」として、一切説明しませんでした。被害家屋補償については、相談申請があれば個別に対応するとし、補償内容や具体的な対策も明らかにしていません。
『何一つわからない、不安増す』
説明会に参加した住民からは『うちは大丈夫なのかと思って(説明会に)来た。でも原因も補償の内容も何も分からない。これでは不安が増すばかり』『地盤沈下が起きているのに、なぜ工事を続行するのか。安全性は大丈夫なのか』『大地震が来た時の耐震に影響はないのか』『地盤沈下した被害範囲と対策が分からないと風評被害がおきる。データの公開を』などの質問や要望が相次ぎましたが、首都高(株)からのまともな応答はありませんでした。
各地域の住民説明会も一回限り
会場からは「不安が広がっている。今日来られなかった住民のために町内会単位で説明会を開いてほしい」との要望が出されましたが、首都高(株)側は、家屋補償のチラシ配布と詳細をホームページに記載すると述べるにとどまりました。
横浜市は住民の命と財産を守る立場でイニシアチブ発揮を
横浜市は、北線の本線建設事業(約4,000億円)に出資金として約373億円、岸谷生麦線などの関連街路事業に約524億円を投じます。横浜市には、住民の命と財産を守る立場から、首都高(株)に対して住民不安を解消するよう誠実な対応を求めていく責務があります。日本共産党横浜市議団は引き続き問題点を明らかにし改善を求めます。
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