カジノ誘致のためにここまでやるか
山下ふ頭につづく海底トンネル、連節バス、LRT・・・
山下公園に接する山下ふ頭では、国内外から多くの人を呼び込むとして、大規模集客施設の立地、滞在型リゾート空間の創出を目指して、倉庫移転補償など基盤整備だけで約500億円の市費を投じる再開発がすすめられています。安倍首相は、「家族連れで楽しめるエンターテイメント施設、国際会議場・展示場を一体的に運営し…国際競争力の高い滞在型観光を実現する」とカジノ実施に躍起になっています。この国の動きと山下ふ頭の開発計画は、一体のものです。
しかし、山下ふ頭は、交通アクセスが悪く、他都市とのカジノ誘致合戦に勝つためには、その改善が不可欠となっています。
横浜市は、長い間凍結されていた新港ふ頭と山下ふ頭を結び山下公園前を通る海底トンネル計画(約1.5キロ㍍)を一気に事業化しようとしています。横浜環状道路北西線の1キロ㍍当たり200億円のトンネルエ事例からすると約300億円の工事費が見込まれます。
さらに、横浜駅方面から山下ふ頭間を走行する新たな交通システムの導入を目指しています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに「連節バス」を走らせ、その後さらにLRT(次世代型路面電車システム)導入を計画しています。連節バス走行で20億円、LRTは走行区間5キロ㍍と想定すると、宇都宮市の実例から試算で約200億円の投資が必要です。
この間の市長発言では、カジノ誘致のトーンが下がっていますが、総額一千億円以上もかけて、カジノ誘致の条件整備は着実に進めています。7月の市長選挙がいよいよ重要となっています。
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