公立保育園を増やし、保育士の処遇改善を行うことこそ待機児童ゼロへの道
横浜市議会では22日、林市長出席のもと、予算案についての連合審査が行われました。日本共産党を代表して、古谷やすひこ議員(鶴見区選出)が、教員の多忙化の改善、原発いじめ問題、中学校給食の実施、保育園の待機児童対策、下水道使用料未集金問題、マイナンバー導入による市民サービスの後退、カジノを含む統合型リゾートについて質問しました。
古谷議員は、横浜市の保育園の保留児童数が2013年から増加していることは「希望通りの保育所を利用できていない児童が増え続けているということだ」と指摘。保護者からの要望の多い認可保育園の設置を進めるべきだと主張しました。
保育士確保施策については、「保育士の養成や確保をいくら進めても定着しないことが一番の問題だ」と述べました。
神奈川県全体で、現在87,000人が保育士として登録されていますが、そのうち26,000人しか実際に保育所等で働いていません。保育士資格を持っていながら保育士として働かない原因として、2013年に厚生労働省が行った潜在保育士のアンケートでは47%の方が「賃金が希望と合わないから」としています。
古谷議員は、本市で保育士の応募が殺到しているのは、民間保育園ではなく処遇の厚い公立保育園だと指摘。その上で、今進めている保育園の民間移管はやめて、公立保育園を増やし、保育士の処遇改善を抜本的にすすめる道にこそ、待機児童対策打開のカギはあると主張しました。
林市長は、保育士を取りまく現状について「待遇の問題が一番あり、他の業界との賃金のギャップがありすぎるということが基本的な課題だ」と答弁しました。
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