軽減特例の廃止で保険料が2~10倍に、軽減特例は継続を
神奈川県後期高齢者医療広域連合議会が26日、相模原市役所で開催されました。連合議会は今まで横浜市内のホテルで開催されていましたが、会場費がかからない公共施設で開催すべきだとの日本共産党の要求が実りました。日本共産党からは、みわ智恵美横浜市会議員と石橋むつみ三浦市会議員が、広域連合議会議員として出席しました。35人が傍聴しました。
一般質問では、石橋議員が重い保険料負担、2017年度からの保険料の軽減特例の廃止について、連合長の考えをただしました。加山敏夫広域連合長(相模原市長)は、後期高齢者医療制度を持続可能なものとして運営するために必要な保険料であり、最高7割減免の国民健康保険との公平を図るために本制度の最高9割減免等の特例を廃止するものだと答えました。
2015年度特別会計決算の認定については、みわ議員が質問。被保険者数が保険料算定時の見込みより約9,000人少なく、医療費の伸びが見込みより低かったことから、過大な見積もりによって保険料が算定されたと指摘。保険料の軽減特例の廃止で保険料が2倍から10倍にもなる人が出てくることから、軽減特例を維持するよう国に求めるべきではないかと質問しました。加山連合長は、被保険者数が見込みより減ったのは本制度の対象外となる生活保護受給者が増えたためであり、2014年度の医療費の伸び率が見込みの1.6%に対して実際は0.1%で、これまでにない伸び率の鈍化であったと答弁。保険料の軽減については、全国後期高齢者医療広域連合協議会として、国に申し入れていると述べました。
みわ議員は、一般会計・特別会計決算認定に対する討論で、人口900万人超の神奈川県でありながら広域連合議会議員はわずか20人であるため、各市町村から議員が選出されるように議員定数を改善するよう求めました。また、神奈川県は財政力が高いことを理由に国の調整交付金が大幅にカットされているが低所得者の割合は全国平均と変わらないことから交付金を増やすよう国に強く求めるべきであったこと、保険料滞納者に対する差し押さえ件数がこの3年間で3倍、横浜に限っては4年間で6倍になったことなどを批判し、高齢者人口と医療給付費が増えれば保険料が増える仕組みのこの制度をやめて元の老人保健制度に戻すよう国に求めるべきだと述べました。
採決の結果、2015年度一般会計および特別会計決算は日本共産党の2議員を除く議員の全員賛成で認定、後期高齢者の保険料軽減特例措置の継続を求める陳情は日本共産党の2議員を除く議員の全員の反対で不採択となりました。