ある日突然、橋が落ちて犠牲者が発生する恐れが
4日に行われた道路局の審議で、古谷やすひこ議員は、道路や橋梁の維持管理予算、私道整備、鶴見川への新橋設置について、質問しました。
横浜市は、高速道路の横浜環状道路整備に巨額を投じる一方、一般道路や橋梁の維持管理費用は押さえています。特に、2011年度に策定された橋梁の長寿命化修繕計画では、橋梁の架け替えと老朽化対策費用を50年間で3,700億円、年平均74億円と試算しました。しかし、実際には、この5年間で年間27~41億円しか使われておりません。
古谷議員は、「道路局として自らが決めた費用を1回も計上できていない。しかも来年度予算も(計画における)想定の3分の1しか計上できていない」と指摘し、「こんなに老朽化対策の費用を削って本当に大丈夫なのか」と、道路局長の見解をただしました。
そして、国土交通省の社会資本整備審議会の道路分会が出した「道路の老朽化対策の本格実施に関する提言」を紹介。提言は、「今や、危機のレベルは高進し、危険水域に達している。ある日突然、橋が落ち、犠牲者が発生し、経済社会が大きな打撃を受ける、そのような事態はいつ起こっても不思議ではない」 「今すぐ本格的なメンテナンスに舵を切らなければ、近い将来、橋梁の崩落など人命や社会システムに関わる致命的な事態を招くであろう。」などと警告を鳴らしています。
古谷議員は、高速道路中心の道路行政を見直し、道路などのメンテナンス費用をしっかりと計上して、未来の横浜の子どもたちにきちんとメンテナンスされた安全なインフラをぜひ渡せるようにしてほしいと要望しました。
道路局長は、道路や橋は日常的に点検して必要な補修は行い長寿命化を図っていると答え、鈴木副市長は、高速道路も道路や橋梁の維持管理も経済の活性化や市民生活の安定を考えた時にきわめて重要であり、引き続き全力で取り組んでいくと述べました。
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