エコパートナー協定事業者は目標値をもって拡大を
河治議員:日本共産党を代表して、質問します。
最初はごみの発生抑制についてです。
本市のG30の取り組みは、家庭系ごみも事業系ごみも、目標を上回る成果を上げてきました。分別収集を進めた行政と市民の協働の成果だと思います。ごみ減量化については、分別とあわせ、発生抑制が重要です。
その一つである、本市の「G30エコパートナー協定」はどのような効果があったのか、また、どのように評価しているのか、伺います。
工藤資源循環局長:これまでの「G30エコパートナー」の取り組みにより、店舗や事務所でのごみの減量や、市民のみなさまへの啓発効果があったと考えており、G30の目標達成に寄与しているものと考えております。
河治議員:さらに、G30エコパートナー協定事業者の拡大が必要だと思います。局長はどのように考えておられるのか、伺います。
工藤資源循環局長:エコパートナー協定には多くの事業者が参加していただいており、本市は協働キャンペーンの実施や取り組み内容をPRするなど、各事業者の自主的な取り組みを支援しております。いままで、スーパー、地域生協、百貨店、コンビニエンスストアーなどと協定の締結をしておりましたが、今年度から新たに家電専門店や食品小売店、飲食店などがエコパートナー協定に参加をし、業態も幅広くなり、エコパートナー協定を通じて市内事業者の輪が広がってきているところでございます。今後とも協定事業者の拡大に努めてまいります。
河治議員:具体的に、協定目標業者の数値目標、どれくらいまで広げるか、そうした計画はあるのでしょうか。
工藤資源循環局長:まさにそれぞれの分野のもとに、団体あるいは個人それぞれのお店を訪ねて、趣旨を説明をし、ご理解をいただいて協定を結んでいただくということを、それぞれの方面に、いままさに始めているところでございますので、今後それをさらに拡大していく中でまた広めてまいりたいというふうに考えております。
河治議員:こうした取り組みを効果的に強めるためにも、市民の声を反映させ、過剰包装などを改善するための取り組みが重要だと思います。さらに「エコパートナー協定」を発展させ、販売業者の責任を明確にし、発生抑制の強化をはかるべきと思いますが、どうでしょうか。また、国への働きかけなどはどうなるのでしょうか、伺います。
工藤資源循環局長:市民の協力によりG30が大きな成果をあげることができたことを踏まえ、今後は事業者による発生抑制の取り組みを強化することが重要であるというふうに考えております。
そこで、国に対しては全国都市清掃会議を通じ、過剰包装の抑制について関係業界を指導すること、ワンウェイ容器の製造・販売を抑制するための方策を検討することなどを要望しております。事業者の発生抑制の取り組みは、社会全体で推進していくことがより効果的であることから、今後も引き続き他都市と連携して働きかけてまいりたいと考えております。
生ごみリサイクルに積極的な取り組みを
河治議員:次は、燃やすごみを減らす取り組みについて伺います。
全体の4割近くを占めるのが厨芥類。厨芥類を燃やすごみから取り除けば、減量化はさらに進みます。資源循環局は生ごみマイスター事業など始めていますが、生ごみの減量化にも取り組んでいる意欲的な市民の力にさらに依拠すべきだと思います。
そこで、さまざまな団体や地域で、生ごみの堆肥化や土壌混合法が取り組まれていますが、そうした活動の掌握、評価はいかがですか。
工藤資源循環局長:さまざまな取り組みが行われておりまして、いくつか例を申し上げますと、瀬谷区では広場にコンポスト容器を設置し、生ごみを持ち寄り、堆肥化したものを近隣の家庭や駅前の花壇で活用するなど、生ごみの堆肥化から花の育成まで一貫して行っている地域での取り組み、エコワンクラブがございます。
旭区では、市民が考案した乾いた土と生ごみを混ぜ合わせるだけでできる土壌混合法というプランターを使った堆肥化手法について、G30サポーターが出前講座などで普及活動を行っており、南区、港南区においても、実践が進んでおります。
緑区では、EM菌を用いたコンポスト容器による堆肥化の取り組みが始まっています。
このように、地域のみなさまが生ごみの原料等に取り組んでいただいていることに、感謝申し上げたいと思います。
河治議員:評価についても伺っているんですが。
工藤資源循環局長:今申し上げましたように、大変それぞれ自主的な取り組みを広げているということにつきまして、これがやはりG30をさらに推し進めている大きな力になっているということで考えているところでございます。
河治議員:さきほど旭区のことも話されたのですが、その旭区では、情報発信コーナーで毎月2回土壌混合法の講習が行われていると。プランターを使い、生ごみに土を混ぜ、培養土にすると。G30サポーターも自主的に取り組みになり、区役所自身が支援しています。これまでの参加者は、平成19年度約1000人、20年度約1500人。そうした人の感想は、「ためになった」「早くやってみます」と、すごく好評だったということなんですね。区の担当者は、「無理なく、楽しみながら取り組み、今後はできた培養土で花や野菜を栽培し、写真展示もしたい」と、意欲的でした。
私は昨年8月、早稲田大学を会場として行われた「全国生ごみリサイクル交流会」に参加し、家庭ごみの生ごみの全量再資源化に取り組もうとしている旧横浜市職員であった石阪町田市長の事例報告や、地球温暖化と生ごみの堆肥化、市民と行政の共同で生ごみ減量に取り組んでいる東京都・日野市の報告など、生ごみのリサイクルについて学んできました。驚いたんですけど、本当に全国の自治体職員がいっぱい参加していました。
実は、一緒に行った友人は早速生ごみの堆肥化を実践し、そこで「燃やすごみが約4分の1に減った」とのことなんですね。
私もこれから取り組もうというふうに思っているんですが、そこで資源循環局も、生ごみのリサイクルに取り組んでいる市民団体の協力を得て、生ごみ減量化に力を入れるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
工藤資源循環局長:燃やすごみの約4割を占める生ごみの資源化は大変重要であるというふうに認識しております。このため、局といたしましては、地域から排出された生ごみを堆肥化工場で堆肥化し、地域の農家に使用していただくG30生ごみマイスター事業、生ごみ処理機コンポスト容器を購入する市民の方々への助成制度、こういったことを行っておりますが、一方で地域のみなさまによる取り組みも自主的な活動として広がることで、より一層生ごみの資源化に寄与するものと考えております。
河治議員:積極的な取り組みに学び、生ごみの対策を強めると、いま話されました。団体や地域の取り組みの可能な支援をすべきだというふうに思いますけれども、どうでしょうか。
工藤資源循環局長:これまでも関係する収集事務所・工場等の職員と地域のみなさんとで、そういった情報交換、いろんなことをやっておりますけれども、私ども行政の方からも出来うる限りの支援をしてまいりたいというふうに考えております。
紙に付着したセロテープなどの不純物の許容範囲は?
河治議員:平成19年度のごみ組成分析では紙類が26.6%で、その半分は資源可能と聞いています。しかし、封筒や帯封に使用されているセロテープなどをはがしての分別は、なかなか大変なことですね。
そこで、燃やすごみを極力資源化するために、紙類に付着するセロハンテープなどの不純物はどう考えたらいいのか、伺います。
工藤資源循環局長:紙類に付着した不純物は買い受け事業者や製紙メーカーが処理工程の中で除去し、リサイクルしておりますけれども、古紙としての品質低下を招かないためにも、市民のみなさまには紙以外の部分はできるだけ取り除いてからお出しいただくようにお願いしているところでございます。
河治議員:少々の付着物は取り払うのに大変だというふうな、私も実際しているんですけれども、その辺の許容範囲はどうなんでしょうか。
工藤資源循環局長:明確な許容範囲はございませんが、先ほど申し上げましたように、品質低下という問題がございますので、できるだけ市民のみなさんには取り除いてからお出しいただくようにお願いしているということでございます。
河治議員:できるだけということなんで、許容範囲もあると。
リーフレット、これ横浜市のリーフレットなんですけれどね。この「保存版 ごみと資源物の分け方・出し方」、これでは破れた衣類は燃やすごみへ出すとしています。しかし、予算概要では、この売却されたリサイクル業者は中古衣類の他、ウエスやクッション材、断熱材として再利用しています。明かに矛盾です。
そこで、燃やすごみを減らす立場に徹して、破れた衣類も古布としてリサイクルすべきと思いますが、どうでしょうか。
工藤資源循環局長:現在の古布のリサイクル市場は、出されたものをそのまま古着として販売することを目的とした事業者より成り立っております。業者が引き取った古布のうち、古着に適さないものの一部はウエスやクッション材としてリサイクルされますが、破れた衣類を有価で引き取る事業者は現在ございません。破れた衣類が多く混入することで引き取りの拒否等が考えられますので、燃やすごみとしてお出しいただいております。
今後とも、古布のリサイクルを推進するため、リサイクル事業者の動向などを見極めてまいりたいというふうに考えております。
河治議員:見極めるというか、検討していただきたいというふうに思うんですね。やっぱり、燃やすものを減らすということを追及していくことが必要だというふうに思います。
資源回収ボックスの設置を増やせ
最後に、資源回収ボックスについて、伺います。
資源ごみの集団回収が強化されたものの、いつでも出せる地区センターなどに設置されている資源回収ボックス。これは、設置数は行政区によってすごくまちまちです。資源回収ボックスの位置づけをどのようにしているのか、また、どのように評価しているのか、伺います。
工藤資源循環局長:資源回収ボックスは、市民のライフスタイルの多様化により、資源集団回収や行政回収をご利用いただけない方が直接資源物をお持ちいただいて、リサイクルを進めるもので、資源集団回収や行政回収を補完する役割を果たしていると考えております。
河治議員:公共施設、町内会、適切に配置を行い、もっともっと燃やすごみを減らすという効果につながるというふうに思いますね。そういうふうな設置数を増やして、出せる環境を広げるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
工藤資源循環局長:現在、区役所や地区センター等公共施設を中心に117か所に設置しておりますが、地域での資源集団回収の拡充や各事務所での資源物の受け入れ、センターリサイクルでございますが、こういったこともありますので、充足しているものと考えております。
河治議員:必要な要望があったら応えていただきたいと思います。
燃やすごみを極力減らすために、当局の更なるリードを要請して、質問を終わります。