発行物
2015年11月18日

「こんにちは横浜市議団です」11.18号

「都市計画の方針」および「線引き」の見直し
これ以上横浜の緑を減らすな

「こんにちは横浜市議団です」2015.11.18号現在、横浜市では、都市づくりの基本的考え方である「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」(以下「整開保」)等と「線引き」の見直しに向けた検討を進めています。「線引き」とは、市街化区域と市街化調整区域に区分する区域区分のことで、整開保の方針に沿って行われています。従来は神奈川県が6~7年ごとに見直しを行っていましたが、法改正により今回から横浜市が行うことになりました。

市街化区域編入は西区面積に匹敵
 今回の見直しで市街化調整区域(市街化を抑制すべき区域、原則として住宅などは建てられない)から市街化区域に編入する区域は、約180地区約637haです。これは西区の面積約698haに迫る面積です(下参照)。
 市街化に編入する区域には、現在農地である川向地区や川和地区が含まれます。また、貴重な動植物が生息し、中世遺跡がある上郷猿田地区も含まれています。

理由別の市街化区域に編入する区域(横浜市建築局提出資料より)
○編入を行うことが望ましい区域:鉄道駅・インターチェンジ周辺などで戦略的・計画的な土地利用を進める区域・・・川和(8ha)、川向(27.6ha)、南本牧(73.5ha)、恩田(5.8ha) 約115ha
○編入が考えられる区域:土地所有者等による地域特性を踏まえた魅力あるまちづくりが行われる区域・・・上郷(9.5ha)
○編入を行う必要がある区域:既に市街化区域と同様に市街化している区域、その他事務的変更:整形化、道路等の地形地物の変更・・・約180地区 約500ha

国の国土利用計画では
 今年8月に、国土利用計画(全国計画)が閣議決定されました。この計画では、土地利用の基本方針として「本格的な人口減少社会における国土の適切な利用・管理のあり方を構築していくことが重要」であり、都市部では「郊外に拡大してきた市街地についても、集約するよう誘導していく」としています。また、それらを達成するために必要な措置として土地利用の転換を図る場合には、都市の低・未利用地や空き家等の有効活用を通じて「自然的土地利用等からの転換を抑制する」としています。

盛んな都市農業、みどり税をふまえて
 横浜市では、大都市としては珍しく都市農業が盛んです。農地面積・農家戸数とも神奈川県内1位で、西区を除く全ての区に農地があり、農地は市域面積の約7.5%を占めています。
 また、緑の保全・市街地の緑化にあてるとして、2009年から横浜みどり税を徴収しています。
 今回の都市計画素案と線引き見直しは、市内農業の振興や緑の保全・緑化とは相容れず、今でさえ少ない緑地や農地をさらに削って開発し、市街化に拍車をかけようとするものです。また、「自然的土地利用等からの転換を抑制する」という国の計画にも反しています。
 今後迎える人口減少社会や自然環境保護、さらに地球温暖化防止や災害対策の面からも、これ以上緑を減らすべきではありません。

ただいま、市民意見募集中
 横浜市は都市計画市素案(案)に対する意見を募集しています。みなさんのご意見を出しましょう!
提出期間:11月12日(木)~12月14日(月)
提出先 :建築局都市計画課
      ℡ 045-671-2657
計画素案の閲覧場所:
      各区区政推進課(中区を除く)
受付時間:午前8時45分~午後5時
くわしくは横浜市HPのこちらをご覧ください。

◇週刊ニュース「こんにちは横浜市議団です」は、原則として毎週水曜日発行です。PDF版は下記からダウンロードして、ご自由にお使いいただけます。なお、ご使用の場合には市議団までご一報いただけると幸いです。
「こんにちは横浜市議団です」2015.11.18号(PDF版)


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