横浜市がカジノ誘致に向けて調査費1000万円
横浜にカジノはいらない!
林文子市長は、横浜市にカジノを誘致しようと、今年度予算に1000万円の調査研究費を計上し、自民・公明・民主・結の会・みんなの党・ヨコハマ会の賛成で可決承認されました。
カジノは現在、刑法185条、186条に反する犯罪ですが、昨年カジノを解禁するカジノ法案が国会に出され、早ければ今月中にも審議入りすると言われています。
大きな経済効果があるというが…
カジノ法案は、超党派で構成するカジノ議員連盟が中心になって取りまとめ、昨年12月5日に、自民党、日本維新の会、生活の党の3党の議員が衆議院に提出したものです。
推進派は、カジノの開設によって国際観光、地域経済の振興、税収の増加が増加し、カジノの収益が社会に還元されるといいますが、なんの根拠もありません。
また林文子市長は、大きな経済波及効果、税収効果が期待できるとしてカジノ誘致に強い意欲を表明しています。
経済的にマイナスの影響が大きいとの分析も
日本共産党の大貫議員は2・3月議会で、カジノはギャンブル依存症などの社会問題を引き起こすことから、「経済波及効果、税収効果が期待できるからといって賭博罪に問われるカジノを合法化しても良いと考えるのか」と林市長に質問。さらに、銀行の分析によれば経済的にプラスよりもマイナスの影響の方が大きく、さらに24時間型のまちづくりが前提のカジノは環境未来都市を目指す横浜の施策にも相反すると指摘しました。
一方、自民党は「施設インフラの整備に積極的に取り組むべきだ」と市長を後押ししています。
今でも日本はギャンブル依存症大国
厚生労働省の研究によれば、ギャンブル依存症の有病率が他国ではだいたい1%台であるのに対して、日本では男性で9.6%、女性でも1.6%にのぼっています(左参照)。その原因の大半はパチンコです。日本共産党の大門議員は4月28日の参院決算委員会で「いまあるギャンブル依存症を根絶する手だてもとらないまま、カジノを解禁しようとするのか」と批判し、カジノ法案の撤回を要求。
麻生太郎金融担当相は「カジノには経済的な有効性があるが、依存症や多重債務におちいった人の対策は重要で、総合的な検討を行わなければならない」と答えました。
諸国のギャンブル依存症(病的賭博)有病率
国 名 調査年齢 生涯有病率(%)
アメリカ 18歳~ 1.4
カナダ 18歳~ 1.3
イギリス 16歳~ 0.8
スペイン 18歳~ 1.7
スイス 18歳~ 0.8
スウェーデン 15~74歳 1.2
ノルウェー ― 0.3
フィンランド 15歳~ 1.5
オーストラリア 18歳~ 2.1
ニュージーランド 18歳~ 1.0
日本 20歳~ 男性9.6 女性1.6
(2008年厚生労働省委託研究成果)
4月29日付しんぶん赤旗(日本共産党・大門実紀史参院議員への国会提出資料)から
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「こんにちは横浜市議団です」2014年5月7日(PDF版)