国保料に市費を繰り入れて市民負担の軽減を
横浜市議会に28日、国保法施行令の改正に伴って国民健康保険料の上限を引き上げる条例改正案が提出され、岩崎ひろし議員が議案に対する反対討論を行いました。
本条例案は、国民健康保険料の限度額を後期高齢者支援金等分・介護納付金分、それぞれ2万円を合わせて4万円引き上げ、限度額を81万円とするものです。
厚生労働省は低所得層や中間層に配慮したものと説明し、林市長は高所得者は保険料が上昇する一方で、一定以下の所得者は所得割が下がることで保険料の軽減効果が得られるとしています。一方、国は医療費に対する国庫負担率を引き下げており、国保の総収入に占める国庫支出割合は、1984年度49.8%から2010年度25.6%に半減しています。岩崎議員は、「配慮というのであれば、国の国庫負担率を大幅に引き上げ、国民の負担を軽減するのが筋ではないか」と述べました。
さらに岩崎議員は、「こうした国庫負担の削減が国保世帯の貧困化と同時に進んだことが、事態を一層深刻にしている」とし、「国保の危機的事態を打開する、抜本的な制度改革がいまこそ必要」と主張しました。
岩崎議員は、全国最大の基礎自治体として国いいなりで限度額を引き上げるのではなく、市費を繰り入れて市民負担増を軽減し、市民の健康とくらしを守るべきだと述べました。
◎討論全文はこちらをごらんください。