認可保育所運営費の使途分析結果を発表
株式会社立の保育園、人件費低さ歴然
日本共産党横浜市議団が記者会見
日本共産党横浜市議団は8日、市政記者クラブで記者会見し、横浜市の民間認可保育所の運営費の分析結果と、その使途からみた株式会社立保育所の問題点などが明らかになったと発表しました。
人件費率:株式会社5割vs社会福祉法人7割
市議団は、市から提出された市立保育所を除く市内すべての認可保育所の決算資料(2010年度、2011年度)を分析しました。その結果、事業収入総額に占める人件費の比率は、社会福祉法人が運営する保育所では平均70%台なのに対し、株式会社が運営する保育所では50%台にとどまっていることがわかりました。
A社が運営するK園では、2010年7月の常勤職員数は14人で、提出資料から計算した平均月収は手当込みで16.7万円となります。同様に同社のT園では常勤職員15人で16万円。両園とも賞与が支給されていますが、計算では1人平均19~30万円で、世間相場とは大きくかけ離れています。
運営費の転用や投資有価証券の取得も
保育所運営費の余剰金の使途については、法人本部の会計に繰り入れたり、他の社会福祉施設の整備費に当てたりするなど、直接子どもの保育にかかわらないものに使われる支出が、株式会社運営の保育所では社会福祉法人運営の保育所よりも桁違いに多いことがわかりました。
こうした経理区分間の繰入金支出について、市は事前協議を義務付けていますが、その内容については企業秘密を理由に、公表していません。
C社は2011年度に総額1億400万円もの投資有価証券を取得しています。市は、国が認める範囲のものであり、リスクの高い株や外国証券ではないとして問題視しておらず、証券の種類については公表していません。
全ての情報の公開を
記者会見では、主に古谷やすひこ議員が内容を説明しました。大貫憲夫団長は、「市の補助金が間違いなく認可保育所の運営に使われているか明らかでない。情報をすべて公開すべきだ」として、市議団として引き続き議会で保育行政の問題点を追及していくと述べました。
記者発表資料は、こちらをごらんください。
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「こんにちは横浜市議団です」2013年8月14日(PDF版)