今年も市内諸団体と予算要望懇談会を実施中
国民皆保険制度を脅かすTPPに懸念
横浜市医師会(古谷正博会長)の要望は、がん検診や予防接種、小児や高齢者の医療、休日急患診療所の建て替え促進など11項目にわたっています。
急速な人口の高齢化に伴って在宅療養者が増加していることから、医師会は在宅医療を取り巻く諸問題について検討を行ってきました。市は2017年までに在宅医療拠点を5か所の区に整備するとしていますが、それでは遅いため、早急に全区医師会内に在宅医療連携拠点の整備と運営助成措置を講じるよう求めています。
大貫憲夫団長は、「現在は各会派ばらばらで市に要望を出しているが、医療分野の要求を超党派でまとめて出せるように努力したい」と述べました。
また懇談では、環太平洋連携協定(TPP)参加によって、保険診療と保険外診療を併用する混合診療の全面解禁など医療分野にも影響が及ぶことに話が及びました。古谷会長は、国民皆保険制度を守ることが第一だとしながらも、「骨抜きにされた中身のない制度が残っても全く意味がない」と強調。白井尚副会長は、アメリカの保険会社の参入や、薬価が高騰する危険性があることを指摘しました。
同席したはたの君枝氏(参院神奈川選挙区)は、「TPP参加をストップさせ、命と健康を守る政治が出来るようがんばりたい」と述べました。
乳児保育を担う横浜保育室、人件費補助を増やして
横浜保育室・無認可保育所連絡協議会(工藤かつえ会長)は、保育士の処遇改善のための人件費の補助、年度途中の受け入れのための職員雇用安定を図った補助金制度、経験加算の助成を求めています。
横浜保育室は、横浜市が独自に設けた基準を満たして、市が認定し助成している認可外保育施設で、主に3歳児未満の子どもを対象としています。 横浜保育室では、年度途中で子どもを受け入れる受け皿になることも横浜保育室の大きな役割だと考える施設が多く、4月には定員いっぱいにしない場合が多くあります。その間も保育士などを雇っておく必要がありますが、市からの補助金は入所児童数に応じて支払われるため、年度初めは大変経営が苦しい状態です。
同会では、乳幼児にきめ細かな保育を行い、年度途中での受け入れなど横浜保育室が果たしてきた役割を評価してほしいと訴えるとともに、安定した経営・運営が出来るように、横浜市独自の児童福祉施設として位置づけるよう求めました。
保育士の資格をもつあらき由美子議員は、横浜保育室の役割を高く評価するとともに、経験は保育士にとって重要な要素であることから、横浜保育室への市の助成をもっと多くするよう、今後も取り組んでいきたいと述べました。
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「こんにちは横浜市議団です」2013年7月10日(PDF版)