市長は生活保護基準の引き下げから市民を守る立場に立つか
横浜市議会では26日予算に対する各会派の代表質問が行われ、日本共産党を代表して大貫憲夫団長が質問しました。
大貫団長は、安倍政権が打ち出した緊急経済対策によるデフレ対策で景気は良くなるか市長の考えについて質問。政府が同時に行おうとしている生活保護基準の引き下げは、就学援助や住民税や保育料、国民健康保険料の減免など市民の暮らしに様々な影響を与える重大な問題だと指摘。基準引き下げで苦しむ市民を守る立場に立つのか、それとも何も手立てを取らず看過するつもりなのかと質問しました。
林文子市長は、現時点でデフレ対策が効果を発揮し、景気の回復につながることを期待していると答弁。生活保護基準の引き下げについては、「低所得世帯全体の消費動向等を踏まえ、適宜適切に見直していくことが必要」と述べました。
大貫団長は、新年度予算案が、子育て、福祉、医療などの市民生活よりも、政府の国土強靭化政策を取り込んだ高速横浜環状北西線整備や南本牧大水深コンテナ埠頭整備などの大型公共事業を優先させるものとなっていると指摘。現在行われている高速横浜環状北線工事での市内企業の受注額がたったの0.6%に過ぎないことを上げ、市長は何をもってこれらの大型公共事業が本市経済の活性化に結びつくと考えているのか、質問しました。
林市長は、横浜環状道路や国際コンテナ戦略港湾などの整備は、市内のあらゆる経済活動を支える都市の基盤となるものであり、中小企業振興基本条例の趣旨を踏まえて、引き続き市内企業の受注増を図っていくと答えました。
新市庁舎整備について、大貫議員は「大都市にいま必要とされるのは区役所の機能強化であり、超高層のビックな市庁舎でない」として、市長の見解を質しました。林市長は、地方分権の進展に伴う国や県からの権限移譲や特別自治市制度の創設による機能や組織の拡大も想定しておく必要があるため、将来への変化への柔軟な対応ができる建物が必要と答えました。
◎大貫議員の質問と市長答弁はこちらをごらんください。