2012年8月27日
防衛大臣 森本敏 殿
日本共産党神奈川県委員会 委員長 小池潔
日本共産党元 参議院議員 畑野君枝
日本共産党横浜市会議員団 団長 大貫憲夫
さる8月16日、森本敏防衛大臣は横浜市内の二つの米軍施設、深谷通信所と上瀬谷通信施設を視察した。視察には林文子横浜市長が同行した。視察後、林市長は、「深谷通信所と上瀬谷通信施設は、平成16年10月に日米合同委員会において返還の方針が合意された市内米軍施設6施設のうちの2施設である。現在、深谷通信所、上瀬谷通信施設とも主要な施設が遊休化している。このような状況を踏まえ、深谷通信所と上瀬谷通信施設をはじめとした市内米軍施設の早期返還をお願いしたい、」との趣旨の返還要請を行い、それに対して森本防衛大臣は、「両施設とも返還合意施設であり、米軍との調整を進めているが、池子地区の住宅建設の進捗も見ながら早期返還の実現に向けて努力したい」とのコメントを行ったと報道されている(8月16日横浜市政策局基地対策課提供資料、神奈川新聞8月17日など)。
日本共産党神奈川県委員会は県内の米軍基地、施設の早期返還を求める立場から、防衛省に対してその都度申し入れを行ってきた。2012年1月5日付けの神奈川新聞報道に関連して、1月8日に南関東防衛局への申し入れを行い、防衛局から「池子の家族住宅ができてからというのは、根岸住宅地区の返還のことで、上瀬谷・深谷の返還は池子の問題とはリンクしていない」旨の回答を得ている。
そこで、以下の点について申し入れるものである。
第一、森本防衛大臣の「池子地区の住宅建設の進捗も見ながら」というのはこれまでの防衛省の見解と明らかに異なるものであり、不当なものである。ただちに撤回し、訂正することを要求する。
第二、上記の申し入れにおいて、南関東防衛局側は「池子地区の追加建設終了を待たず早期に返還を実現させたい」と言明した。改めてこの立場を明らかにされたい。
第三、遊休施設となった米海軍深谷通信所と上瀬谷通信施設は、日米地位協定第2条第3項にもとづき、すみやかな返還実現を米側に要求すべきである。
以上