申し入れ等
2012年6月25日

2011年度文部科学省作成の「放射線副読本」の使用を前提とした、教職員研修会は行わないよう求める申し入れ

2012年6月24日

横浜市教育長 山田 巧 様

日本共産党横浜市会議員団
団 長 大 貫 憲 夫

横浜市教育委員会は6月28日、2012年度の放射線等に関する教育の進め方について各学校の管理職・担当者を対象に、文科省作成放射線副読本を用いた研修会を開催すると聞いています。当日、各学校に保管されている放射線副読本の取扱いについての説明が予定されています。党市議団は4月11日、文科省作成放射線副読本の配布・使用を取りやめるよう求める申し入れを行った際、「今年度の放射線教育については、昨年度、文科省副読本の要約リーフレットを用いた指導で、あやまった理解をもたらした反省の上に立って、再検討が必要」としました。
文科省による放射線副読本の作成は、「原子力教育支援事業」の1つとして外部委託で行われ、受託したのは、原発を推進する団体である財団法人日本原子力文化振興財団です。この「原子力教育支援事業」について、6月19日、文科省として予算の支出先や使途の実態を把握し、改善の余地がないか事後点検を行う「行政事業レビュー」が実施され、「一部改善」という評価結果が出されたところです。評価結果に付された、とりまとめコメント5つの内、1番目は「結論は一部改善であったが、内容的には原子力推進のための原子力教育を抜本的に改め、放射線が放出されてしまった環境で国民が放射線に関する知識を正しく理解し、放射線に対して自らの身を守り安全安心に日常生活をおくれるようにするための放射線に対する総合的な教育をきちんと行っていくべき」というものでした。
行政事業レビューの責任者である神本美恵子文部科学大臣政務官は、副読本について「非常に不十分なもの」と断定された上、この事業について「実施主体、方法、内容、コストなど一から見直すべきと(各委員から)うかがった」とまとめの中で明言されました。
文科省自ら、副読本作成を含む事業を抜本的に改める考えを示したのですから、本市教育委員会が、この文科省作成放射線副読本使用を前提とした研修会を開催することは、問題です。ついては、次のことを申し入れるものです。

1 文科省作成放射線副読本の使用を前提とした研修会は行わないこと。
2 現在、各学校に保管されている放射線副読本は配布せず、使用しないこと。


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