子どもたちに放射線の危険性をきちんと伝えるリーフレットを
横浜市教育委員会は、福島原発事故での放射線被害を受けて、リーフレット「放射線等について学ぼう!」を作り、これを使って来年早々放射線等の教育を行う予定です。このリーフレットは、文部科学省が作成した放射線副読本を元に作成したもので、小学校用と中学校用があり、いずれも、A4版4頁のものです。
日本共産党横浜市会議員団は28日、このリーフレットが放射線の危険性にほとんど触れず、あたかも心配する必要がないかのようなタッチで描かれているとして、その修正などを教育長あてに申し入れを行いました。柳下則久教育次長、漆間浩一指導部長、今辻千佳也指導企画課長らが対応しました。
申し入れ項目は、リーフレットに放射線被害や福島原発事故などについての正しい記載を加筆・修正すること、活用にあたっては学校の裁量に委ねることなどです。
申し入れに当たって、大貫憲夫団長は、文科省の副読本は原子力業界団体がつくった広報団体「日本原子力文化振興財団」に委託作成させたもので、中川正春文科相も委託先について「適切ではなかった」と釈明していることを指摘。岩崎ひろし議員は、放射線問題の原因となった今回の事故について教えることがベースになると述べました。
あらき由美子議員は、中学生が町内会と一緒にやっている清掃活動が中止されるなどの問題が起きていると報告。白井まさ子議員は、福島から避難してきている子どもたちも一緒に学んでおり、このリーフレットでは現実をきちんと伝えていないと述べました。
また、古谷やすひこ議員は、決算特別委員会で健康福祉局長が「低レベルの放射線量といえども、被ばくはなるべく少なく、リスクを下げることを基本的な考え方としている」と答えたことから、この見識を反映させたものにしてほしいと要望しました。
柳下則之教育次長は、「教育長にしっかり伝える。要望書を読ませていただき、検討していきたい」と答えました。
申し入れ書は、こちらをご覧ください。