報告者:白井まさ子(港北区選出)
全国で鉄道のワンマン運転化(車掌不在、運転士1人で運行)が進み、市内路線では東急東横線・新横浜線で実施されています。国では、将来的には、運転士不在の自動運転を目指し動きもあります。
JR東日本は、ローカル線だけでなく2025年以降の首都圏のワンマン運転を発表しており、2025年3月15日から南武線(川崎駅から立川駅 8両編成)で実施しています。2026年春には横浜線(東神奈川駅から八王子駅 8両編成 横浜線の一部車両は東神奈川駅から大船駅間)もワンマン運行するとしており、目前に迫っています。その後2030年頃までに、山手線、京浜東北・根岸線なども予定されています。<JR東日本ニュース2024年11月6日>
しかし、こういった都市部の混雑過密路線の長大編成車両でのワンマン運転で、安全は守れるのでしょうか。運転士は駅ホームで多数のモニター画面を見て乗降確認することとなり、運転士1人では乗客がドアに挟まれるなどのアクシデント、走行中の急病人・事件、人身事故への対応はどうするのか。また、特に心配されるのは、踏切事故回避の対策はどうか、運転士1人では踏切事故が発生した時に適切な対応ができるのかということです。各種事故防止装置の導入が進んでも、踏切そのものが解消されないままの路線でのワンマン運転では、常に危険を伴います。
横浜線は踏切の多い路線で、東神奈川駅から八王子駅の区間に20駅、43踏切があり、そのうち、横浜市内では神奈川区2駅2踏切・港北区3駅8踏切・緑区4駅11踏切で、駅利用者は鶴見区、都筑区、青葉区も含まれます。緑区では、川和踏切での11年前の死亡事故を繰り返すなと踏切をなくす立体交差化を急ぐよう求める運動が粘り強く続けられており、市議団が議会で求めています。
川崎市内では2月に南武線沿線4団体が「南武線ワンマン運転中止を」と国交省に要請し、4月5日に市民連絡会議がJR東日本への要請署名をスタートさせています。<署名用紙> 集会での講演は「詰込み・運賃の高さ世界一、サービス切り捨て、利益追求」とJR東日本の経営姿勢を指摘。<しんぶん赤旗H 4月8日><神奈川新聞4月19日>
横浜市の動向
〇都市整備局
「都市整備局 交通政策部鉄道事業等担当課」に聞き取りし、住民から不安の声があることを伝えたところ、「県で自治体からの要望をまとめる会議(神奈川県鉄道輸送力増強促進会議 神奈川県、県内全市町村、経済団体で構成 鉄道事業者に自治体からの要望をまとめて提出 毎年開催)に、相模原市から、(JR相模線)ワンマン運転化にあたって安全運転をと、要望が出ている。JR南武線のワンマン運転が春に始まったので、本市は、これから、JRのワンマン運転化にあたって要望を出すかを検討する、安全対策を要望していく」と。
〇道路局
道路局が毎年策定する「横浜市交通安全実施計画」には、鉄道交通の安全、踏切道における交通の安全の項目がある。
引き続きこの問題を注視していきます。
