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新年度予算案に賛成し、花博や中学校給食など問題ある計画の見直し求める…予算案討論
3月26日、横浜市会第1回定例会の最終日、山中竹春市長が編成した1兆9156億円の一般会計予算案が賛成多数で可決・成立しました。採決に先立ち、白井まさ子議員(港北区)が、会派を代表する予算への討論に立ちました。
党市議団は、今回の予算は、子育て応援の施策や脱炭素施策など「山中カラー」が出た予算案だと受け止め、「子育て支援」や「誰もが自分らしく暮らせるまちづくり」などの方向性については歓迎。一方、新規に立ち上げた施策や拡充された事業の個々の内容については、現場の実態にあったものに改善・拡充をしていく必要があると指摘。また、地域交通の充実は良いが、市営バスの大幅減便は、公共交通の役割を果たせないと述べ、一般財源からバス事業に予算を繰り入れることを抑制している仕組みの転換が必要だと主張しました。さらに、不要不急の大型開発や大企業などに多額の助成金を配る企業立地条例などを中止し、予算は市民生活を支える施策に厚く振り向けるべきだと主張。特に、過大規模となっている2027国際園芸博覧会や、民間巨大給食工場で調理する弁当を各学校に届けるという全員制中学校給食の現計画は抜本的な見直しを行うことを求めました。
学校統廃合には何の教育的な根拠なし…請願討論
同日、7件の追加議案と請願への各会派の討論が行われました。大和田あきお議員(戸塚区)が登壇し、3件の追加議案の討論を行い、日限山小学校・南舞岡小学校の統廃合計画の見直しを求める請願については、採択するよう呼びかけました。採決の結果、すべての追加議案が賛成多数で原案可決。請願は、市教職員の働き方改革の推進を求める請願が全会一致で採択されたものの、党団が賛成した学校統廃合の見直しを求める請願や、政務活動費の適正使用を求める請願は、反対多数で不採択となりました。
大和田議員は、日限山小学校・南舞岡小学校の学校統廃合について、地元住民から「小学校がない地域には子育て世代が来ないので衰退する」「南舞岡小学校が統廃合になった場合、子どもたちは通学に時間もかかり、交通量の多い大きな道路を渡らないといけないので危険」という声が届いていることを紹介。また、国会の質疑では、小規模校が「適性ではない」などとする教育学的根拠はないことがすでに明らかになっていると述べ、学校統廃合の目的は、財政的な理由によるものだと指摘しました。その上で、住民が市教育委員会に説明会を求めても、これまで両校で1回ずつしか開かれておらず、これでは、児童や保護者・地域住民の理解と協力は得られるはずがないと述べ、検討部会の中断と部会委員の再選考を求める本請願は、採択すべきだと呼びかけました。
新教育長は、いじめ・不登校・教員の未配置など重大問題の解決に尽力を…新教育長任命にむけ討論
同日、横浜市会では新教育長の任命について採決が行われ、下田康晴氏(デジタル統括本部長)が、鯉渕信也氏から交代することが決まりました。採決に先立ち、みわ智恵美議員(港南区)が登壇し、新教育長となる下田氏に向けて、討論を行いました。
みわ議員は、横浜の教育をめぐっては、いじめ問題、不登校問題、教員の未配置と働き方問題という、3つの重大問題があると指摘。新教育長には、この横浜市の教育における重大問題解決のために、教育委員会と力を合わせ尽力することを求めました。