盗作教科書採択に責任持った対応を
8月の決定に向けて採択が進んでいる横浜市立中学校の教科書採択をめぐり、日本共産党市議団(5人、大貫憲夫団長)は15日、市教育委員会の山田巧教育長あてに申し入れを行いました。
自由社は、2010・2011年度用の歴史教科書で他社の年表を「ほぼ引き写し」たことを認めて謝罪した文書を、市教委及び各学校長に送付しています。
申し入れでは、「盗作は社会的道義や規範に反する犯罪行為」と批判。また、同教科書が多くの間違いを指摘されながらも、写真の裏焼き7か所以外の間違いは認めず放置したままで、現在も市内8行政区で使われていると指摘。
その上で、
(1)自由社発行の歴史・公民教科書を採択対象外とし、同様の疑惑がある育鵬社も疑惑解明まで同様の扱いとすること
(2)使用中の自由社版歴史教科書を回収し、別会社の教科書を配布すること
(3)無記名投票でなく記名投票など、公開の原則にふさわしい採択方法とすること
(4)採択時の教育委員会議は、傍聴希望者全員が入れる会場で開き、日程は1週間以上前に告知すること、などを求めました。
対応した市教委事務局の漆間浩一指導部長らは、自由社の引き写し「お詫び」文書が市教委にも届き、文科省に対応を仰いだが、対応・措置は必要ないとの回答であったと説明し、「教育長にしっかり伝える」と述べました。
党市議団は「子どもたちは、盗作という犯罪行為をした教科書を使わされている。自分たちが盗作教科書を採択しておきながら何も行動しないのは問題だ」などと厳しく批判し、対応の是正を強く求めました。
申し入れ文書はこちらをごらんください。