議会での質問・討論(詳細)
2022年10月11日

10月11日(火)■国際局(北谷まり)

◆北谷委員 おはようございます。日本共産党、北谷まりです。どうぞよろしくお願いいたします。
 国際平和の推進についてですけれども、質問の前に、ロシアによるウクライナ各地へのミサイル攻撃、北朝鮮による繰り返しのミサイル発射に強く非難し抗議いたします。このような動きを大軍拡の絶好の口実として利用する日本政府の対応は許されません。国際社会が協調して外交的対応を一層強めることを求めます。
 それでは、質問に入ります。
 委員長、スライドの使用の許可をお願いいたします。
○藤代委員長 どうぞお使いください。
◆北谷委員 私が初めて国際局で質問させていただいたのは2016年3月の予算特別委員会で、国際平和推進事業費は僅か27万1000円でした。このときに国際平和講演会の復活や国連難民高等弁務官事務所と共同でアクションを起こすことなどの提案をいたしました。それ以来年々予算も増えてきました。
 令和3年度の国際平和推進費の予算、決算、事業内容を伺います。
◎橋本国際局長 国際平和推進事業の予算額は1000万円でございましたが、決算額は2751万円となっております。国際平和講演会、平和に関するパネルの展示、子供向け学習プログラムなど市民の皆様に平和の大切さを発信していく取組を実施しました。さらに、2月24日でございますけれども、ロシアのウクライナへの侵略を受けまして、令和3年度内に現地支援のためウクライナ赤十字社へ義援金を送っております。
◆北谷委員 ありがとうございます。スライドを御覧ください。(資料を表示)今お話しいただいたことをまとめていただいたものです。こちらは市民の皆さんにはほとんど伝わっていないのではないかと思います。平和に関する本市の全庁的な活動及び市民の活動についてもまとめた報告書を作成して発表していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎橋本国際局長 国際局の情報発信としまして、フェースブックに記事をかなり頻度高く掲載しております。年度ごとにその内容を取りまとめましてYOKOHAMA INTERNATIONAL DIGESTという形で冊子として作成、さらに多くの方に見ていただきたいという願いで市のウェブサイトにもデジタル媒体として掲載しております。条例に示されております国際交流、国際協力、多文化共生の国際平和の推進につながる取組を、国際局に加えまして他局さらには市民団体の活動も掲載しております。一方、今御指摘にありましたとおり、本市が行う平和の取組についてはさらに知っていただく工夫を凝らす必要があると考えております。
◆北谷委員 より市民の皆さんに伝わるようによろしくお願いいたします。
 5月22日の一般質問で荒木団長が、国際局が後援し横浜ユーラシア文化館で行われたウクライナ支援の緊急企画写真展について各区に巡回して掲示することを提案しました。市長は検討すると言われましたが、その後どう検討されたのか、写真展は実施されているのか、伺います。
◎宮島国際政策部担当部長 全区に情報提供とパネルの貸出しについての案内を出してございます。そのうち希望のありました港北区、南区で開催済みでございまして、明日10月12日まで西区で開催中となっております。また、市役所1階で国際局の主催によりまして、他の国際関連のパネルとともに9月1日から9月12日まで展示を行いました。今後の予定といたしましては神奈川区でも予定をしておりまして、さらに多くの区で開催いただけるよう今後も引き続き各区に情報提供を行ってまいります。
◆北谷委員 ぜひ全区で開催していただけるよう働きかけをお願いしたいと思います。また、各区ごとに市民も参加する反戦平和のパネル展や催しを開催できるよう各区に促していただければと思います。市民活動、市民主体の活動の応援をぜひよろしくお願いいたします。
 令和3年度、コロナの影響で国際平和講演会がオンラインとなりましたが、現在はホームページで見ることができます。「わが命つきるとも-神父たちのヒロシマと復活への道-」というタイトルでしたけれども、実施の思いを伺います。
◎橋本国際局長 令和3年度、国際局長に就任しまして初めて広島での平和祈念式典に出席しました。その際に国立広島原爆死没者追悼平和祈念館を訪れる機会がございまして、展示をされていたのが、まさに外国人である神父の方々が自ら被爆しながらも被災者の治療を続けまして、さらには戦後になっても残られて、日本の惨状を海外に、日本語だけではなくて英語などの外国語を使用して発信したこと、それが広島の惨状、さらには復興を早めたきっかけになったということを知りまして、この姿が私ども横浜が目指す海外の方々と共に歩む多様性の姿、また海外の方々とつながって歩いていく姿と重なりましたので、核兵器廃絶の大切さとともにその事実を市民の皆様にも広く知っていただきたいと考え、実施に至りました。コロナで直前になってリアルでの開催をキャンセルせざるを得なかったのです。ただ、その会場をそのまま使用してビデオで撮りましてオンラインで発信したことで広く見ていただけたかと考えております。
◆北谷委員 さらに多くの市民の皆さんに見ていただけるようにPRなどをお願いしたいと思います。核を持つことで平和が保たれるという核抑止論の破綻は既に指摘されておりまして、核兵器禁止条約を力に核廃絶を実現するには都市同士が連携して協働を進めていくことが重要です。今年のノーベル平和賞の発表を受けて国連のグテーレス事務総長は、平和を前進させる市民社会の力にスポットライトを当てるものだと評しています。先日の連合審査で日本共産党横浜市会議員団の質問に対して市長は、平和首長会議における恒久平和への取組はますます重要性を増していると認識していると言われました。平和首長会議の総会が10月19、20日に広島で開催予定ですが、出席予定者はどなたでしょうか。
◎橋本国際局長 5年ぶりに開催されます広島の総会には、国際局から副局長、それから職員複数名を派遣する予定でございます。今後の取組に生かしたいと考えておりまして、講演会やパネルディスカッションなどの活動、各種プログラムに参加するとともに他都市との意見交換もその場でやっていきたいと考えております。
◆北谷委員 ぜひ市長に御出席を願いたいと思っております。次回にはぜひ出席していただけるように調整等をお願いしたいと思います。
 平和首長会議では平和首長会議行動計画(2021年-2025年)を定めていますが、本市の取組について伺います。
◎橋本国際局長 平和条例に示されているとおり、私どもは国際交流、国際協力、それから多文化共生全てを平和につながる取組として進めてまいります。今御紹介がありました行動計画の趣旨にのっとりまして、国際平和講演会、パネル展の実施、子供向け平和学習プログラムの開催はもとより、より広範囲な施策についても積極的に取り組みまして世界の恒久平和の実現に取り組んでまいりたいです。
◆北谷委員 計画の中で掲げられている国へ核兵器禁止条約の早期締結を求める要請活動にもぜひ取り組んでいただくことを要望いたします。
 国連が9月21日は国際平和デー、26日は核廃絶デーと定めています。本市には国際機関がございます。国際熱帯木材機関本部、国連世界食糧計画、国連食糧農業機関、国際農業開発基金があるのですから、これらの機関と共同でアピールを出すなどもっと世界へ向けてのアピールを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎橋本国際局長 まさに国際協力センターに入っている国際機関の方々は私どもの宝だと思っておりまして、その方々との連携関係は各種努めているところでございます。国連の目的自体がもうこれが平和につながる取組ということでございますから、そのような取組をどのような形で一体となってアピールできるかということも工夫していきたいと思います。
◆北谷委員 ぜひ御検討いただきますようお願いいたします。
 そして、平和首長会議加盟自治体としてピースメッセンジャー都市として本市の核兵器廃絶の取組、国際平和の取組を世界に発信するため市民の代表団を原水爆禁止世界大会に送るべきと考えますが、いかがでしょうか。
◎橋本国際局長 市費を使っての派遣ということは今考えておりませんが、横浜市国際平和の推進に関する条例を踏まえまして、人類共通の願いである核兵器のない世界、その前には戦争のない世界ということが大前提であると思いますが、そのためには市民一人一人の方の中に平和、核兵器の廃絶に向けた強い思いが理解、意識に根づくようにしなくてはいけないと思いますので、そのような取組をしっかりと続けてまいります。
◆北谷委員 核兵器廃絶に向けては市民、社会の役割、都市の役割がますます重要になっているということを御認識いただき、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
 国際平和講演会「世界の難民とUNHCRの支援」が10月29日に予定されています。私も参加する予定で楽しみにしているのですが、このテーマで講演会を開催する思いを伺います。
◎橋本国際局長 御参加いただけるということでありがとうございます。たくさんの方に来ていただきたいと思っているのですが、やはりロシアによるウクライナの侵略が一番大きかったと思います。ウクライナだけではなくて、世界の方々はいろいろ避難を余儀なくされている方々がおられます。これに対して、今回はウクライナのことで市民の方々の関心が非常に高まった。そのような機を捉えまして、ウクライナに限らず世界の各地の紛争、あと迫害に遭われた方々について知り、平和の大切さをいま一度考える機会を設けたいということから、今年度の講演会には、横浜市会からの御紹介もありまして、難民の国際的保護、支援を行っております国連難民高等弁務官事務所から講師をお迎えすることができております。
◆北谷委員 今後も国際平和講演会を継続して多くの市民の皆さんに参加していただけるように取り組んでいただきたいと思います。
 次は、多文化共生の推進について伺います。
 外国人材受入環境整備交付金3176万円の財源と内訳を伺います。
◎三枝副局長兼国際政策部長 令和3年度決算の歳入約3176万円のうち文化庁からの地域日本語教育の総合的な体制づくり推進事業補助金が1888万円、出入国在留管理庁からの外国人受入環境整備交付金が1288万円です。
◆北谷委員 それらの財源の下、よこはま日本語学習支援センター、横浜市多文化共生総合相談センターが設置されたということなのですが、その経緯を伺います。
◎三枝副局長兼国際政策部長 国による特定技能制度の導入や日本語教育推進法の施行に対応するため、令和元年度から2年度にかけまして国の補助金を活用しながら順次開設をいたしました。多言語による相談、情報提供、地域日本語教室の支援など在住外国人の需要が高いサービスを提供しております。
◆北谷委員 特定技能の滞在資格ができたことということなのですが、日本で働くために滞在しているのですから仕事上の悩みにも対応する必要があると思います。労働相談の窓口を設置するべきと考えますが、いかがでしょうか。
◎橋本国際局長 私ども、外国人の相談は一元的に多文化共生総合相談センターで受けております。その中で年間約10件から15件が労働相談となっております。在住外国人の労働相談というのは日本人の方とは異なりまして、特に在留資格、言葉の壁など特有の問題、あとそれに対応した専門性が非常に重要と考えております。ですので、私どもとしましては、それら専門性を有する関係専門機関と緊密に連携し、相談を受け適切に対応していくという形で進めたいと考えております。
◆北谷委員 横浜市中期計画2022~2025(素案)では平和や人権の尊重を市政運営の基調とするとあり、多文化共生を推進する本市から、入管施設における劣悪な環境や、入管施設では過去20年間で17件の死亡事案が起きておりまして、国の入管行政の根本が問われています。また、技能実習生への不当な処遇など外国人への人権侵害について国に改善を求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎橋本国際局長 実際問題、在留資格を失った方々の処遇に関しては様々な懸念があり、今いろいろな声が上がっているということで、私ども国の行政に直接介入するということではないですが、横浜市長とは特に緊密に私ども連携していると考えておりまして、例えばウクライナの方々についても開設しました交流カフェを使ってヒアリングを行っていただくなど、私どもとしてできることを今一生懸命やっているということでございます。
◆北谷委員 ぜひ国の対応の改善を求めていただきたいと思います。
 また、労働相談に関しましては、多文化共生総合相談センターでも一旦受けていただいて、話を聞いていただいて対応していただくということもお願いしたいと思います。
 以上で終わります。


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