議会での質問・討論(詳細)
2021年10月11日

■道路局(みわ智恵美)10月11日(月曜日)

◆みわ委員 日本共産党のみわ智恵美です。よろしくお願いいたします。
委員長、スライドの許可、よろしくお願いします。
○山本委員長 許可します。
◆みわ委員 通学の安全対策です。
2016年、平成28年に港南区で通学路での大変に痛ましい事故が発生しました。事故現場近辺において早急に対策が取られました。その後、補正予算が組まれて全市的な対応がされたと記憶しております。
そこで、平成28年度の補正予算を活用した安全対策について伺います。
◎角野道路部長 平成28年度の交通施設等整備費などの補正予算は1億円を計上しました。小学校周辺のあんしんカラーベルト等を重点的に補修するなどの対策を速やかに実行に移し、市内全域の通学の安全性向上を図りました。
◆みわ委員 私も地元で次々と整備されたのを実感しております。市を挙げてこのように通学路の安全対策を進めている中で、本年5月に金沢区で痛ましい事故がまた発生してしまいました。
どのように対応されたのか、伺います。
◎角野道路部長 金沢土木事務所と金沢警察署で現地を診断するとともに、交通安全対策の内容を協議し、連合町内会やスクールゾーン対策協議会に対策内容を御説明の上、決定しました。対策内容は、車の速度抑制と歩車分離を図るため、車道部を狭める位置に新たなガードパイプを設置しました。また、歩行者及び運転者への注意喚起のため、あんしんカラーベルト、路面標示、外側線の設置、横断歩道の補修を行いました。
◆みわ委員 警察とも連携して対策を行ったことや、地域の皆さんへの理解も得ながら進めたことがよく分かりました。私も現地を確認いたしまして、区役所や土木事務所からも説明を受けました。出来得る限りの対策を進められたことはありがたいと思いましたけれども、大切な命を失ってからというのは何とも残念な思いでした。土木事務所からそのときに事故対策に600万円ほど用意したと聞きました。
このような場合予算措置はどのように行われるのか、伺います。
◎角野道路部長 土木事務所とは予算執行に関するヒアリングを行っており、事業の進捗状況に応じて予算の再配分を適時行っています。今回の事故に関しても、土木事務所にヒアリングを行い、通常の維持管理に要する費用とは別に予算を配分しました。
◆みわ委員 適切に予算措置がされたことが分かりました。通学路の安全対策に取り組んでいるスクールゾーン協議会からは事故が起きた箇所についての要望は出されていなかったとも伺いました。改めて、スクールゾーン協議会での土木事務所の役割について伺います。
◎永木副局長兼総務部長 土木事務所は道路管理者としてスクールゾーン対策協議会からの要望を受け、交通安全施設の整備に関することについて要望箇所の確認、対応、関係機関との調整、対応状況についての学校への報告といった役割を担っています。
◆みわ委員 連携をしながら進めているということなのですけれども、教育委員会からいただいたスクールゾーン協議会の資料では、決算年度、コロナ禍で協議会が開催されなかったり、書面開催になったということで、要望数が前年度の半分くらいに減っているのが分かりました。そこで、こういう事態の中で安全対策が図られているのか懸念があります。
土木事務所による日常的な道路、公園などの安全点検はどのように行われているのか、伺います。
◎角野道路部長 開庁日は道路パトロール車による道路及び道路附属物の安全点検を毎日行っております。また、年に1回、徒歩でのパトロールによる安全点検も行っております。
◆みわ委員 徒歩も含めて綿密な安全点検が行われていることに安心いたしますけれども、業務の大変さも認識するところです。スライドを御覧ください。(資料を表示)次のスライドも御覧ください。緑色に塗ってあります。これは予算よりも決算が増額となったところです。毎年、党としても市民要望に応える土木事務所の予算増額を求めてきたところですが、各土木事務所が市民要望に応えて対応した結果、予算を超えた場合にも予算対応されたことがこれで分かりました。予算が徐々に増えていることも理解しますが、日常の土木事務所、道路の維持管理、それから頻繁に起きる災害対応、通学路の安全対策、保育園児の移動経路等の安全対策と幅広く、まさに汗をかいて土木事務所は頑張っています。業務量に見合った人員増、そして抜本的な予算の増額をするべきと考えますがどうか、伺います。(「いいぞ、そうだ」と呼ぶ者あり)
◎乾道路局長 委員もおっしゃるとおり、土木事務所は道路の修繕や清掃、橋梁や河川施設の維持保全など市民生活の安全安心を確保するために常日頃から大変重要な役割を担ってございます。先日、地震、震度5弱が観測されましたけれども、土木事務所は発災はしていませんけれども、終夜橋梁の点検、また管理していますエレベーターの点検に終日対応させていただいてございます。土木事務所は、委員もおっしゃるとおり、市民生活の安全安心の最前線を担っている立場でございます。厳しい財政状況でございますが、土木事務所の関係予算につきましてはしっかりと必要額をこれからも確保していきますし、また人員体制についても区を所管しています市民局とも連携しながら必要な人員の確保に努めてまいります。これから令和4年度の予算編成になりますけれども、我々としてもしっかりと予算をつけていきたいと思います。委員からも強い御指導のほどよろしくお願いします。(「頑張れ」と呼ぶ者あり)
◆みわ委員 ありがとうございます。私たちも頑張ります。
続いて、河川・橋梁事業について伺います。
毎年のように全国で水の災害が頻発しておりますけれども、2014年、平成26年の台風では、本市でも浸水被害が多く発生しました。このときに被害を受けた河川の改修状況を伺います。
◎仲澤河川部長 平成26年台風18号で被害を受けた帷子川、阿久和川、和泉川は、国費や県費を活用して河川改修を進めています。令和2年度末の護岸整備率は、帷子川で71.6%、阿久和川で85%となっております。和泉川では護岸の整備が進み、平成30年度末に全区間で通水が完了しました。
◆みわ委員 まだ終わっていないところもあるということですが、一旦水が出れば床上浸水など生命、財産に関わる甚大な被害が起きます。河川の改修は市民の関心がこういう点でも大変高いものです。ところが、日野川など準用河川でまだまだ整備率の低い河川があります。
平成26年度と直近5か年の河川整備の決算額を伺います。
◎仲澤河川部長 平成26年度における河川整備費の決算額は約34億円です。また、直近5か年については、平成28年度約26億円、平成29年度約28億円、平成30年度約26億円、令和元年度約23億円、令和2年度約33億円で推移しており、平均して約27億円となっています。
◆みわ委員 こちらのスライドを御覧ください。(資料を表示)道路関係費の推移のグラフです。今河川費のお話をしていただきましたけれども、この赤いところが横浜環状線の関係費で、2014年に台風被害が出て河川改修をしているということですが、2014年からぐんと伸びているのは横浜環状道路関係費です。先ほど河川改修費を示していただきましたが、次のスライドは道路整備費と河川整備費を併せて示してあります。一番下の段が河川整備費です。本当に桁が違う、あまりにも違うということを感じますが、河川整備費の確保は生命、財産に関わりますからどうしても必要ですが、なぜこんなに少ないのか。
横浜市として進めたいのはやまやまだと思いますが、河川事業への国の予算の在り方、先ほど国の補助事業もとおっしゃいましたけれども、国の予算の在り方がどうなのか、河川を軽視しているのではないか、その辺について所感を伺います。
◎乾道路局長 我々決して軽視をしてございませんので、(「皆さんじゃない」と呼ぶ者あり)横浜環状北西線はじめ北線、南線の整備は横浜の事業においては必要不可欠な事業でございます。また、委員からもお話しいただいていますけれども、河川の工事、護岸改修、また橋梁の維持修繕もしっかりやっていく必要があります。先ほども副市長からも答弁ありましたとおり、道路整備と維持管理は両輪のごとく我々はやってございます。引き続き必要な予算につきましてはしっかりとつけて対応させていただきたいと考えてございます。
◆みわ委員 横浜市はやりたいのはやまやまと、そういう中で国の補助もしっかり出してもらわなければいけないと思うのですが、そこの重きがどうなっているのかが疑問です。住民の不安を解消するためにも、さらなる河川整備、確保が必要ですが、今後の取組について伺います。
◎乾道路局長 先ほどの繰り返し御答弁になりますけれども、治水安全度を向上させる河川改修もしっかりとやっていく必要がございます。市民の皆さんの生命や財産を守るためにも大変重要なものでございます。また、先ほど委員からお話がありました委員地元の南区の日野川も一昨年、ゲリラ豪雨でしたけれども大きな被害を受けてございます。日野川につきましてもスピード感を持って今対応させていただいているところでございます。橋梁も引き続き地震対策、老朽化対策をやりまして、市民の安全安心につきましてはしっかりと取り組んでいきたいと考えてございます。
◆みわ委員 このような水の災害だけでなく、先ほどからの局長からも繰り返されておりますが、橋梁について今から伺っていきたいと思います。本市は震度6弱以上の地震がいつ発生してもおかしくない地域です。先日も震度5弱という大変な地震が起きました。橋梁の地震対策については、特段の取組が必要だと思っております。
橋梁地震対策の現況、そして直近5か年の橋梁地震対策費の決算額を述べてください。こちらのスライドを、見ていただきながら金額を比べてみたいと思います。よろしくお願いします。
◎田中建設部長 阪神・淡路大震災以降、緊急輸送路等にある橋、高速道路や鉄道をまたぐ橋を重要橋梁と位置づけておりまして、そのうち対策が必要な375橋について耐震補強を計画的に進めてきました。現在、残り1橋の工事を行っているところです。また、新たに熊本地震で被害のあった構造と同形式の橋7橋について追加の対策を進めておりまして、今年度は3橋の対策を実施しております。重要橋梁以外の一般道路にある橋で地震対策が必要なものは169橋ありまして、平成25年度から対策を進め、これまで12橋の対策を済ませ、今年度は4橋の対策を行っているところです。
直近5か年の地震対策費用については、平成28年度は約15億円、平成29年度は約12億円、平成30年度は約5億円、令和元年度は約2億円、令和2年度は約6億円で推移しております。
◆みわ委員 皆さんもスライドを見ていただいておりますので、本当に金額があまりに少ないと。重要橋梁の対策はたくさんありましたけれども、本当に努力していただいておおむね完了ということでしたが、熊本地震の対策が追加となって、まだ橋は残っておりまして、今後一般橋梁の地震対策をどういうふうに進めていくのか、伺います。
◎田中建設部長 地震対策が必要な橋とは、平成7年の阪神・淡路大震災前の基準で設計された橋のうち、橋の形式や基礎地盤の状態などから耐震性が確保できていない橋になります。一般橋梁としての対策未了の157橋につきましては、老朽化対策と併せて地震対策を行うことで、コストを縮減しながら効率的に進めてまいります。なお、老朽化対策は点検に基づく健全度により優先順位をつけて計画的に進めています。
◆みわ委員 健全度によって優先度ということですけれども、健全度判定の考え方と健全度の今の橋の状況を教えてください。
◎田中建設部長 橋梁の健全度は、全国的に共通の指標としてⅠからⅣまでの4段階に区分しておりまして、健全な橋を健全度Ⅰ、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい橋を健全度Ⅱ、橋の機能に支障が生じる可能性があって早期に措置が必要な橋を健全度Ⅲ、橋の機能に支障が生じており通行止めにするなど緊急的な措置を要する橋を健全度Ⅳとしています。健全度の状況は、直近5か年では健全度Ⅰは75橋、健全度Ⅱが1450橋、健全度Ⅲ、これは早期に措置が必要な橋が185橋、健全度Ⅳ、緊急的に措置をしなければいけない橋はございませんでした。
◆みわ委員 健全度Ⅲ、早急に対策を取らなければいけない橋が185橋ということです。これは国の道路メンテナンス事業という補助事業で実施していると伺っておりますけれども、市の負担分は45%、それで今年度実施しているのは4橋なのです。185橋で単年度は4橋。このスピードでは完了までに45年もかかってしまいます。進まないのは国の55%の予算がつかないのか、それとも横浜市が予算立てができないのか、伺います。
◎乾道路局長 本市の橋梁の地震対策ですけれども、先ほども御答弁申し上げましたとおり、緊急重要橋梁につきましては残り1橋という状況でございます。そういうことからも、今重要橋梁以外の一般橋梁にも着手しているわけですけれども、他都市は重要橋梁もまだやっている状況でして、本市は先駆けて一般橋梁に着手しているという状況で、他の都市の橋梁の耐震化に比べると先行して行ってございます。一般橋梁の耐震化は国の補助がなかなかつきにくいところがありますけれども、引き続き国等々に要望をしっかりと取り組んで、一日も早い耐震化の完了、また老朽化対策につきましてもしっかりと取り組んでいきたいと考えてございます。
◆みわ委員 住民の不安を解消するためには地震対策や老朽化対策費として、市としても45%分は市が出すわけですから、予算措置をすることと併せて、今国にもしっかり求めていくということで、よろしくお願いしたいと思います。
引き続きまして、河川整備や橋梁地震対策費をもなかなか捻出できない根元に横浜環状道路整備事業が横たわっていると思います。横浜環状道路の整備には毎年多くの市費が投入され、北線と北西線は開通しましたが、南線も併せて今後も負担があります。
中間総括として伺いますが、横浜環状道路の各線に幾らの横浜市費を投入してきたのか、伺います。
◎高瀬横浜環状道路調整担当理事 令和3年度までの市費の支出額でございますが、横浜北線及びその関連街路で660億円、横浜北西線及びその関連街路で706億円、南線・横浜湘南道路及びその関連街路で889億円となっています。
◆みわ委員 総計すると、これまでのところで2255億円。2014年にオリンピック、オリンピックと熱病にかかったように、市長を先頭に横環道路をこれに間に合わせるということで工事をスピードアップしました。スライドがついたままですが、このスライドを御覧ください。(資料を表示)これまでよりも年間で100億円、200億円も、時には300億円もプラスしてつぎ込んで、突出して横浜環状道路を建設してきました。本来ならば道路メンテナンス、橋梁、河川整備事業にと安全安心に注ぐべき予算を、かじを横環切りました。現在、他を圧迫する事態ではないでしょうか。
ここは真摯に横浜環状道路整備に傾斜してしまったことを反省する事態だと思いますがどうか、伺います。
◎乾道路局長 横浜環状道路ですけれども、広域的な道路ネットワークを形成しまして、横浜港の国際競争力の強化、または沿線地域の活性化、周辺道路の渋滞緩和に加えまして、災害時の緊急輸送路となる大変大きな整備効果があります。先ほども御答弁申し上げましたけれども、横環につきましては本市にとっては必要不可欠な事業と考えてございます。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)
◆みわ委員 急いで進めるときには、オリンピックで大勢の方々が来ていただくのでこのツールは道路は必要なのだという説明もされていました。でも、オリンピックは期間が短いですよね。ですから今、乾局長が言われたように、総合的な必要性があるのだということを言われましたけれども、ここまで急いだのはやはりオリンピックに間に合わせるという無理な予算が行われたと言わざるを得ません。
副市長に伺います。これだけの市費があれば、先ほどの2200億円、ほかの事業に使えました。また、プライマリーバランスも考えて市債も抑制しなければならなくなっております。今後の市政運営にも影響を与えるものとなっています。山中市長が公約に掲げて掲げた3つのゼロや、全員喫食の中学給食実施をはじめとして、高速道路以外に市民が必要としている事業がたくさんあるにもかかわらず、取りかかれない、進められない事態を招いているのではないでしょうか。生活道路などの安全安心の事業はもとより、公園や川の草刈りも行き届いた心地よいまちの姿をつくっていくことがこのまちに暮らす市民のためにも、さらに選ばれるまちとなるためにも強化するべき取組ではないかと考えますが、見解を伺います。
◎平原副市長 今局長からも答弁いたしましたけれども、横浜環状道路の整備は市内経済の発展、市民生活の安全安心、利便性向上に不可欠な事業だと考えてございます。北線、北西線に続き、今後南線の整備を着実に推進していく必要があると考えてございます。引き続き横浜環状道路の事業は進めますけれども、委員が御指摘いただきました市民生活の安全安心につながるいろいろな事業がございますので、それら必要な事業がしっかりと推進できるよう取り組んでまいりたいと考えておりす。
◆みわ委員 生活道路の整備、河川・橋梁整備事業、公園整備、通学路の安全対策、安全安心で心地よいまちづくりも進めていくと述べていただきました。地域の中小企業にも仕事が回り、地域経済の活性化にも多いにも影響するので……。
○山本委員長 みわ委員、時間です。
◆みわ委員 市も喜び、本当市民も喜ぶ大切な事業なので推進していただくようお願いいたしまして、終わります。


新着情報

過去記事一覧

PAGE TOP