1月8日
日本共産党横浜市議団
団長 荒木由美子
本日、市会においてIRカジノ誘致の是非を問う住民投票条例案が、自・公の反対によって否決されました。自・公の態度は、林市長の「意義を見出しがたい」「コストも考えなければならない」「代表民主制が健全に機能している」などという住民投票に対する否定的な考えに歩調を合わせたものです。住民の意思を認めつつも、反対した自・公の態度は、民主主義を踏みにじるものとして市民から厳しい批判を浴びることになるでしょう。看過できないのは、住民投票を実施したら戸別訪問で「次の選挙ではこの人をとかというのも可能となる、政治活動なのかな」(発言のママ)などとの常任委員会での公明党議員と討論での自民党議員の発言です。直接請求運動を冒涜(ぼうとく)するものとの声が上がるのも当然です。
党市議団は、本会議質問と常任委員会質疑、討論で、市長の住民投票に対する否定的な態度が住民自治と民主主義をないがしろにするものと厳しく追及するとともに、住民投票の正当性を多角的に解明し、可決にむけて尽力しました。この努力が実らず、本当に残念です。否決されたとはいえ、住民投票直接請求の市民運動は、横浜市政と市会に新しいページを開いたことは間違いありません。運動に参加された多くの市民に心より敬意を表すものです。本当にお疲れ様でした。
「市長が勝手に決めないで」、「市民の声を聞いてほしい」、「決めるのは市民」という呼びかけと運動は、コロナ禍という厳しい条件にもかかわらず、燎原(りょうげん)の火のごとく広がり、2か月間で193.193人もの方が署名されました。この運動は、夏に行われる市長選挙のたたかいにつながるはずです。ここに確信と展望を見出すことができます。
国のルールでは市長の任期中にはIRカジノの国への申請はできません。市長選挙が、市長と自・公が二人三脚ですすめるカジノ誘致路線をストップする絶好の機会となります。このチャンスを生かすにはカジノノーの市民と政党・会派の共同を発展させることがどうしても必要です。そのために全力を尽くします。
画像:住民投票条例への賛否表 2021.1.8 市会本会議