◆古谷委員 古谷靖彦です。日本共産党を代表して質問させてもらいます。
委員長、スライドの許可を願います。
○大岩副委員長 はい。
◆古谷委員 中学校給食について伺います。
この間中学校給食の実施を求める質問をすると、敷地がない、お金がないと判を押した答弁がありますので、まず、給食室を設置する敷地がないということについて質問してまいります。
まず、給食室を設置する敷地がない学校数を伺います。
◎前田人権健康教育部長 平成26年度の試算では、中学校の敷地内に給食室のスペースが確保できるか検討し、半数以上となる82校の中学校で自校方式での給食実施が困難であると想定いたしました。実際に給食室ないしは配膳室を建設する場合には、食材の搬入動線や駐車スペース、生徒の登下校動線等の影響を考慮する必要があります。そうしたことから実施可能な学校数はさらに減るものと想定しております。
◆古谷委員 では、その敷地がないというのは具体的に誰がどんな調査を行ったのでしょうか、伺います。
◎前田人権健康教育部長 平成26年度の試算では、給食の配膳、下膳が安全かつ円滑に行えるよう既存の校舎棟に接続する形で300平方メートル程度の給食室が確保できるかを検討し、スペースがない学校を給食実施が困難と教育委員会のほうで判断しております。
◆古谷委員 今答弁されたように給食室300平米程度と想定されているようですが、今現在小学校で給食室面積300平米未満の学校はどのぐらいあるか、伺います。
◎上田施設部長 小学校の給食室で300平米以下の学校数は215校ございます。
◆古谷委員 つまり、全体の341校のうち215校が300平米未満なのです。ですから、ここのところは実態に想定が合ってないと私は思っています。給食室の敷地の問題は幾らでも工夫の余地がある問題だと思っています。例えば今プレハブなどの校舎を増設する場合には、教育委員会は決して敷地がないからできませんとは言いません。しかし、給食室の問題になると敷地がないからできないということになりますから、これについては余りにも御都合主義ではないかなと思っています。
スライドをごらんください。(資料を表示)これはさいたま市の中学校の給食室です。さいたま市はセンター方式から自校方式に全校切りかえた際に、給食室をつくるためにグラウンド面積に影響が及ばないように57校中35校は2階建ての設計にしたり、校舎内で改装したところもあると聞いています。こういうふうに工夫できるところは幾らでもやりようがあると思いますし、市長も先日中学校給食は最優先課題だと答えています。
なぜ真面目に検討しようとしないのか、教育長に伺います。
◎鯉渕教育長 普通教室が足りないときに学校グラウンドにプレハブを建てることはもちろんございますが、それはやむを得ない選択肢としてやっております。当然グラウンドに給食室を建てれば教育活動に制約を受けるということがございます。また、今給食室を2階建てにするというお話がございましたが、2階建てにするとなれば効率的な給食調理は困難になると考えております。そうした中で早期に全校展開できる方法として、栄養バランスのとれたハマ弁を導入している次第でございます。
◆古谷委員 さいたま市でももともとセンター方式でした。それが全部自校方式に切りかえています。ですから検討の余地は必ずあると思いますから、ぜひお願いしたいと思います。
続いて、ハマ弁について伺います。
先ほども質問にあったのですが、先日鶴見の学校で全学年を対象にハマ弁の試食会が行われました。希望者には無料でハマ弁を提供するというものでしたが、全校生徒を対象にした大規模な試食会、これは698名の生徒のうち452名が申し込みをしたと聞いています。
その中で最後のアンケートで今後ハマ弁を食べたいと思いますかという設問に、注文してみたいと思うというのはわずか40人だったと聞いていますが、この評価について教育長の見解を伺います。
○大岩副委員長 ただいま整理中でございますので、しばらくお待ちください。答弁整理中でございます。
◎鯉渕教育長 委員おっしゃっているようにそのときの中学校に進学したときも食べたいと思いますかという問いに関しまして、注文してみたいと思うというのが40件と数が少なかったというのは私も報告を受けております。しかしながら、ハマ弁デー全体でもいろいろなときにおいしいというような御意見もいただいておりますし、もともとアンケートで20%程度の方はそうしたデリバリー型の昼食を利用したいという考えをお持ちだという認識に立っておりますので、そうしたことでハマ弁の事業を推進してまいりたいと考えております。
◆古谷委員 この試食会の際に事前の申し込みのときにもアンケートをとっています。ハマ弁を希望するか希望しないかという設問の後に、以下の理由で希望しないと希望しない理由までアンケートをとっています。実際今回246名が無料なのにハマ弁を注文しなかったわけですが、なぜ希望しなかったのか理由を伺いたかったのですが、まだ1カ月もたたないのにこの資料については廃棄したと聞いています。
なぜ廃棄したのか、伺います。
◎前田人権健康教育部長 矢向中の件でございますけれども、委員おっしゃっていたアンケートにつきましては、これは事前にハマ弁の試食会に参加をするかということで申し込みをとったと聞いてございます。発出したのは申し込みについてということでございまして、これまでもハマ弁デーですとか、試食会の実施に当たりましては、教育委員会のほうで当然数ですとか、それから提供内容を確認しなければいけませんので、そういったことを学校から上げてもらっています。そういったことで各クラスの参加人数ですとか、注文内容等を把握することから、1週間前までに報告してもらうこともございますので、学校としては実際ハマ弁デーに参加するかどうかということの申し込みをとったと認識してございます。
◆古谷委員 ちょっと回答がそれていますが、希望しない理由は聞いてないのでしょうか。
◎前田人権健康教育部長 委員おっしゃっているとおり今回参加するか参加しないかということで、参加しないところについては一応希望しない理由を聞いてございます。それは確かでございます。ただ、こちらについては、その理由を聞いたところ実際に安全管理--例えば参加をするお子さんではないお子さん、つまり参加を希望しないお子さんが間違って食べてしまうと、これはアレルギーの問題等もございますので、そういったことも含めて確認をとったと聞いてございます。(私語する者あり)
◆古谷委員 ちょっと意味がわかりませんが、結局アンケートをとったのに中身も集約しないまま資料を廃棄したということは適切だったのかどうか、伺います。
◎前田人権健康教育部長 お話し申し上げているとおりあくまで申し込みという形の段階でとらさせていたペーパーで、そして、参加をしないというお子さんについては理由を求めている。この理由については、アレルギー等があるということの確認もとるということでございます。それは先ほどお話ししたとおり、実際に喫食をするときに間違って食べてしまわないことも含めてということでございます。加えてこの書類の廃棄については、学校からの確認ではございますけれども、実際に申込書については、学校で扱うものでありますけれども、個人情報等を含めて試食会の実施が終わった段階で当然目的が達成されますので廃棄したと捉えてございます。
◆古谷委員 教育長、アンケートをとっているのに集約しないまま捨てたということなのですけれども、これでいいのですか。ほかのこともこういうふうにやるのでしょうか。
◎鯉渕教育長 今回のことにつきましては、確かに参加しない場合の理由を聞いておりますが、基本的には申込書だったと認識しております。試食会が終われば廃棄しても差し支えないと考えております。(私語する者あり)
◆古谷委員 本当にこれは問題だと思います。改めて常任委員会で聞きたいと思います。
順番を変えて、学校アスベストについて次伺います。
ぜひスライドをごらんください。学校アスベストの問題について、常任委員会でも問題になりました。23校でパイプに巻いてある保温材にアスベストが含有しているということがわかり、対応は今月までに終わるということですが、具体的にこの緊急対応はどんな基準に基づいて行って、そこにはどんな対応をするということが定められているのか、伺います。
◎荒木田副市長 今回の対応につきましては、文部科学省からの通知を踏まえまして、関係局で調整したものでございます。飛散防止剤をまず塗布いたしまして、その上で補修テープで強固に補修するという内容だと承知しております。
◆古谷委員 アスベストの対策には、国土交通省のパンフレットによれば除去と封じ込めと囲い込みということがあります。これを書かれていますが、今回の緊急対応はどこに当たるのか、伺います。
◎鯉渕教育長 今回の対応は囲い込みないしは封じ込めに当たる、同等のものと考えております。
◆古谷委員 では、このアスベストが含有している保温材が巻きつけてあるパイプは通常は子供たちの手の届くところにあるのかどうか、伺います。
◎鯉渕教育長 消火栓のところにもございますので、通常の子供たちの活動のスペースの中にあることは確かでございます。
◆古谷委員 今回緊急にテープを巻き直したということですが、テープを巻き直す前の状況ではアスベストが飛散していなかったのかどうか、伺います。
◎上田施設部長 配管に巻かれている保温材等が劣化、損傷して小さな傷がついていたということになります。そこからアスベストが飛散している可能性は低いと考えております。また、今回発見されたところについては学校のほうで緊急の対応ということでガムテープをまくなどの処置をしておりますので、飛散による子供たちへの健康被害はないと考えております。
◆古谷委員 飛散している確率は低いと言われたのですが、飛散していないということは誰がどんな調査をされたのでしょうか。
◎上田施設部長 今飛散しているかどうかの調査ということではございませんけれども、専門の委託業者のほうでアスベストが含有されているかどうかの確認を今とっているところです。
◆古谷委員 委託の仕様書は見ていますが、部材の中にアスベストが含有しているかどうかを聞いてるだけだと思います。飛散したかどうかの確認はしたのでしょうか。
◎上田施設部長 飛散しているかどうかの確認という調査は今回専門の委託業者のほうには委託しておりませんが、あくまでも保温材等の中に含まれているアスベストがあるかどうか、あるとすればどの程度の含有量なのか、そういったことを調査していただいています。(私語する者あり)
◆古谷委員 飛散したかどうかを聞いていて、あと飛散した可能性は低いとおっしゃられたのですけれども、どんな根拠で答えられたのですか。
◎上田施設部長 飛散したかどうかということは正確には調査していないのでわかりませんけれども、劣化、損傷したその傷などはきのう学校のほうに行って見ましたけれども、本当に数ミリから大きくても二、三センチ程度ですので、ここからいわゆる児童生徒の健康被害が出るほどの飛散が出ているというふうには考えられないと思っております。
◆古谷委員 上田さん、アスベストの危険性は認識されていますか。
◎上田施設部長 長年にわたって大量に摂取すると肺がん等の病気になるということは十分承知しております。
◆古谷委員 教育長、これは先ほど答弁されたように子供たちの手の届くところにあって、それが飛散したかもしれないという状態にあると。調査もされてないということなのですが、これはリスクがあったというふうな認識はありますか。
◎鯉渕教育長 アスベストにつきましては、委員も御承知かと思いますが、吹きつけ材につきまして除去という対応をいたしました。それで、今回の保温材はレベル2ということで、レベル2としては劣化している場合にはこういう応急処置をするようにということで今回の対応をしております。今後、劣化状況につきましてはきちんと管理していきたいと考えております。(私語する者あり)
◆古谷委員 これはあくまでも簡易ですし、緊急の対応だけにしかすぎないと思います。教育長がおっしゃるように安全で適切に管理しているのだというのであれば、当該の児童、保護者に説明する責任があると思いますかどうか、伺います。
◎鯉渕教育長 今回の調査結果につきましては、学校側に伝えることを予定しております。また、その後の対応につきましては学校側と相談してまいります。
◆古谷委員 今まで適切に管理していなかったから今回対応しなければいけなくなったわけですが、今後適切に管理をするというのを学校現場にお願いするというよりはアスベストそのものを学校現場から取り除くことが必要だと思いますがなぜ撤去しないのか、伺います。
◎鯉渕教育長 保温材などレベル2の建材につきましては、保護材等で覆われていれば問題ない、飛散のおそれはないとされております。今後きちんと点検していくことで、そうしたことのおそれは防止できるのではないかと考えております。
◆古谷委員 今まで保護されていたものがぼろぼろになって今回緊急対応したわけですから、改めてこれは撤去するべきだと求めておきます。
続いて、特別支援教育支援員の問題について伺います。
個別支援学級や特別支援学校の学校の現場で働く支援員の方について、どういう仕事をされていてどういう存在なのか、教育長に伺います。
◎鯉渕教育長 特別支援教育支援員は横浜市立の小中義務教育学校に在籍している特別な支援が必要な児童生徒に対しまして、校内及び校外活動において学習面や行動面の支援を行う有償ボランティアです。具体的には、校内での食事、移動、着がえ、排せつ等の支援、多動で動き回ってしまうお子さんなどの安全配慮に関する支援、校外学習及び修学旅行等における移動等の支援などを行っております。
◆古谷委員 支援員さんの処遇について、非常勤の職員でもなくてボランティア扱いというのはなぜか、伺います。
◎鯉渕教育長 特別支援教育支援員につきましては、教員免許の所持を要件とはしておりません。一部の授業の時間帯や給食時の食事の介助など短時間で行う支援、学校内における生活支援、校外学習行事の安全介助など、そうしたことをやっていただいております。支援の内容におきましてはボランティア的要素が大きいと考えておりまして、そうした対応をしております。
◆古谷委員 本当にこれは大切な仕事だと思いますし、学校の現場にとっては欠かせない人だと思いますが、欠かせない人でよろしいのでしょうか。
◎鯉渕教育長 大変重要な存在だと思っております。
◆古谷委員 そうであるなら自主性に任せるようなボランティアではなくて、きちんと処遇すべきだということを改めて要望しておきます。
続いて、教員の長時間労働について伺います。
来年度の予算で施策が幾つか打たれていますが、教員の長時間労働の実態、来年度の予算や施策で実態は解消されるのか、目標達成ができるのか、教育長、認識を伺います。
◎鯉渕教育長 目標達成を目指して努力したいと思っております。そうしたことで平成31年度の予算を活用することでかなり進むのではないかと期待しております。
◆古谷委員 教員の長時間労働については、定数の算定の見直しに関して国へ具体的な要望もされていると聞いていますが、どんな要望をされたのか、伺います。
◎小椋教育政策推進等担当部長 平成30年6月に文部科学省に対して行った要望では、現在の教職員定数の算定は新学習指導要領の実施に伴う授業時数増や学校が抱える課題の多様化、複雑化等の環境変化に十分対応できておらず、教職員定数の算定を学校の業務量の実態に即したものに見直すことを要望いたしました。
◆古谷委員 今述べられたように授業時数が伸びている、あるいはプログラミング教育など今後教員の負担がふえていくということに関して、その対応を国に求めているのはわかりました。しかし、それが実現しない場合は本市としてどう対応されるのか、伺います。
◎鯉渕教育長 新学習指導要領が実施されるということで教職員の多忙化が懸念されております。その一方で、私どもICT支援員の派遣や、外国人英語指導助手、AETの単価引き上げによる人材確保ですとか、外国語活動コーディネーターの派遣であるとか、そうした外部人材の活用を進めてまいります。また、職員室業務アシスタントの全小中学校の配置など、働き方改革プランに基づいた取り組みを着実に進め、業務の削減、業務の効率化を図っていくことで教職員の負担軽減を図っていきたいと考えております。
◆古谷委員 実際に国待ちにならずに横浜市として施策としてやらなければならないと思いますし、改めて横浜市独自でしっかり増員を図るように求めてまいりたいと思います。
続いて、部活動指導員について伺います。
部活動指導員についてですが、中学校の現場では部活動の対策が長時間労働を解消するには決定的な問題です。その対応の一つが部活の指導員さんの配置です。
そもそも部活の指導員さんの配置は何のために行われるのか、伺います。
◎直井指導部長 スポーツ、文化、科学等に関する教育活動に係る技術的な指導に従事し、顧問を担うことも可能な部活動指導員を配置することにより、生徒への指導体制の充実を図るとともに、教職員の負担軽減につなげることを目的としています。
◆古谷委員 これは部活の指導員さんの配置が余りにも少な過ぎると思いますがどうか、伺います。
◎鯉渕教育長 委員おっしゃるとおり中学校の教員にとりまして長時間労働の大きな要因として部活動指導がございます。平成30年度は55人の部活動指導員を配置しましたが、平成31年度は180人に拡充し、国の方針に沿いまして1校当たり3人程度を配置することを当面の目標としております。中学校は本校レベルでいいますと145校ありますので、435人が当面の目標ということになります。また、配置の効果については検証を行ってまいります。
◆古谷委員 部活の指導員さんの配置は改めて大幅にふやすような仕組みと予算をつけなければいけないと思いまして、要望を申し上げます。
小中学校のバリアフリー化について伺います。
障害を持っている生徒がいるにもかかわらずエレベーターも設置していない学校があると聞いてます。なぜか、伺います。
◎鯉渕教育長 高等学校や特別支援学校はエレベーターを設置している事例がありましたが、小中学校につきましては一部の学校を除き設置してきておりませんでした。現在は施設のバリアフリー化を進めておりまして、新増築工事、建てかえを行う際や、既存校での車椅子使用等の児童生徒の在籍状況を考慮し、スロープが設置されていない学校を優先的にエレベーターの設置を順次行っております。
◆古谷委員 また、エレベーターが設置されていても老朽化しているのも気になります。計画的に更新すべきだと思いますが、計画は策定しているのかどうか、伺います。
◎鯉渕教育長 計画は策定しておりませんが、施設の点検調査等に基づきまして、老朽の度合いや緊急性により改修等を実施することとしております。今後長寿命化を図りながら設備の維持保全に努めてまいります。
◆古谷委員 この問題も適切に更新計画をつくらなければいけないということを要望して、質問を終えます。