◆河治委員 日本共産党の河治民夫です。
最初は、再生可能エネルギーの導入促進と地産地消の推進についてです。
記録的な猛暑や豪雨、台風の多発など、地球温暖化による気候変動が顕著になっている中、温室効果ガスの削減など、地球温暖化対策は人類共通の課題です。そうしたことから、日本共産党横浜市会議員団は、横浜市再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例案を提案しました。条例案は、原発、石炭火力発電にかわり、再生可能エネルギーへの転換を進め、温室効果ガスであるCO2の人為的排出を2050年までに実質ゼロにするものになり、その立場から質問します。
横浜市は地球温暖化実行計画を策定し、脱炭素化の実現に向けゼロカーボンヨコハマを掲げ、温暖化対策、エネルギー施策の強化などを進めるとしています。そこで、ゼロカーボンヨコハマの実現に向けた今後の取り組みについて伺います。
◎薬師寺温暖化対策統括本部長 ゼロカーボンヨコハマの実現に向けて、まずは徹底した省エネによるエネルギー消費量の削減を推進し、その上で必要なエネルギーを全て再生可能エネルギーに転換することが必要です。昨年10月に改定した地球温暖化対策実行計画では、COOL CHOICE YOKOHAMAによる全市的な地球温暖化対策の連鎖づくりや脱炭素経済への移行検討とイノベーションの推進、再エネのスマートな活用検討等を重点施策と位置づけており、これらの施策を推進することで省エネの推進と再エネへの転換を目指してまいります。
◆河治委員 先月、本市は、脱炭素化社会の実現を目的とした再生可能エネルギーに関する連携協定を東北地方の12市町村と締結しました。その内容を説明してください。
◎薬師寺温暖化対策統括本部長 再エネに転換するに当たり、市内で生産可能な再生可能エネルギーの量には限りがございます。このため、先日2月6日に青森県横浜町を初めとした12の自治体と再生可能エネルギーの活用を通じた連携協定を締結したものでございます。今後、各地域と再生可能エネルギーの需給に関する具体的な仕組みについて協議を進めてまいります。
◆河治委員 そうしますと、具体的な内容というのは、例えば送電線のこととか、電力供給開始はいつごろになるとか、その辺のことだと思うのですが、おおよそどのような形になるのでしょうか。
◎薬師寺温暖化対策統括本部長 そういった課題についても地方圏と大都市と一緒に検討したいと思っておりますし、あるいは再エネを供給するに当たって、いろいろな技術的な課題もございます。そういったものもモデル地域の実証実験を通じて課題を明らかにしていきたいと考えております。
◆河治委員 ゼロカーボンヨコハマは、行政と事業者、そして市民とが一体となって推進が図られるものと思います。そのためには、市民みずからが自分の使うエネルギーは自主的に再生可能エネルギーを創出する立場に立つことが重要だと思います。
そこで、再生可能エネルギーの地産地消の具体的な取り組みについて伺います。
◎奥野温暖化対策統括本部副本部長 市民、事業者の皆様に対して、再生可能エネルギー導入検討報告制度、太陽光発電設備を補助対象といたしているネット・ゼロ・エネルギー・ハウス普及促進補助制度などの運用を通じて、太陽光発電を初めとした再生可能エネルギーの導入促進を図っています。また、温暖化対策推進協議会が民間企業と連携いたしまして、横浜発!太陽光発電普及キャンペーン2020を展開するなど、さまざまなステークホルダーが連携した活動も広がっております。
◆河治委員 先ほど話されました横浜市地球温暖化対策推進協議会が横浜市と協定を結び、初期投資「0円」太陽光発電設置モデル事業等、太陽光発電普及キャンペーンを始めたと今もお話があったわけですが、私はそのことに非常に期待しているわけです。具体的な内容をもう少し詳しく説明してください。
◎奥野温暖化対策統括本部副本部長 横浜市地球温暖化対策推進協議会が本市との協定に基づいてゼロカーボンヨコハマの達成に向け、市内での太陽光発電設備の普及を進めております。そのキャンペーンで初期投資「0円」太陽光発電設置モデル事業などを行っておりまして、この事業は施設の所有者が屋根を貸し、推進協議会の会員企業が太陽光発電設備を設置、また、維持管理を行うというものでございます。施設の所有者は発電した再生可能エネルギー電力を購入する必要がございますけれども、再生可能エネルギーの拡大の課題であります初期投資がなしということで、地産地消を大幅に推進することができるものでございます。
◆河治委員 さまざまなタイプがあると思うのですけれども、自家消費型とか、事業者タイプとか、個人住宅向けとかありますが、その内容についてももう少し詳しくお願いします。
◎奥野温暖化対策統括本部副本部長 今、主に3タイプございます。一つは個人住宅を対象といたしまして、自家消費型の太陽光発電、あるいは蓄電池を設置するものでございます。もう一つは、ただいま申し上げました事業者、自治会館などを主に対象とした初期投資「0円」太陽光発電設置事業でございます。これも自家消費型でございます。最後の3つ目ですけれども、屋根貸し、屋根借り型で、福祉施設を対象といたしまして障害者の就労支援をあわせて行うもので、これはSDGsにも大きく貢献できるものという3タイプでございます。
◆河治委員 どのようなメリットがあるのでしょうか。そして、この協議会には横浜市も主宰と入っているのですけれども、横浜市はどのようにかかわるのか、また、役割は何でしょうか。
◎奥野温暖化対策統括本部副本部長 横浜市が目指しますゼロカーボンヨコハマの実現に向けた取り組みとして、推進協議会の自主的な提案でこの活動を行っておりまして、協議会会員企業の皆様の御協力のもとに立ち上がった大変すばらしい取り組みだと我々も認識しております。横浜市といたしましても推進協議会の取り組みを積極的に支援する形で連携しながら、このキャンペーンを推進しているという状況でございます。
◆河治委員 私、前にも話しましたけれども、我が家の屋根に太陽光パネルを搭載しているのですけれども、初期のころでしたから、やはり相当お金もかかったのですけれども、この事業は初期投資ゼロ、設置費用が要らなくて、環境負荷を減らせる事業、これは物すごい大きなものだと感じます。これは市民が参加できるすばらしいことだと思いますし、市民にどのように周知するかも大事なことだと思います。市民にどのように周知するのか、そして、その普及に向けてのキャンペーンはどういう状況なのか、どのような取り組みをするのか、伺います。
◎奥野温暖化対策統括本部副本部長 まず、1つ目の普及に向けた取り組みでございますが、こういうパンフレットが早速できたところでございまして、(資料を提示)これを我々のゼロカーボンヨコハマとあわせて今、市民の皆様にお知らせを積極的に進めているところでございます。
〔河治委員「まだ答えていない。目標」と呼ぶ〕
◎奥野温暖化対策統括本部副本部長 済みません。目標でございますが、今現在、推進協議会でこのキャンペーンに関する個別の目標は有していない状況でございます。
◆河治委員 目標を持つことは私は大事だと思うのです。こんなにすばらしい内容なのに。ゼロカーボンヨコハマを目指すなら、エネルギーの地産地消が必要であり、多くの市民に再生可能エネルギーの創出者になってもらわなければいけないのだと思います。G30の教訓から学び、市民への周知啓発、そのためにも自治会町内会などを初めとした説明回数とかを目標に持つことも大事だと思いますが、いかがでしょうか。
◎奥野温暖化対策統括本部副本部長 委員おっしゃるとおり、目標を持つことは非常に重要だと我々も認識しておりまして、本市ではゼロカーボンヨコハマの実現に向けまして、市域全体として2020年度及び2030年度における再生可能エネルギー導入量の目安を設定しております。このキャンペーンを含めまして、さまざまな企業様からのたくさんのアイデアが推進協議会に寄せられている状況でございまして、今は3パターンございますけれども、ほかにも画期的なアイデアがこれから寄せられると思いますので、そういった連携で再生可能エネルギーの地産地消を推進してまいりたいと思います。
◆河治委員 太陽光発電による再生可能エネルギーの有効活用、そのためには夜も使えるように、蓄電池なども一緒に設置、あわせた形が必要だと思うのですが、その辺ではどうでしょうか。
◎奥野温暖化対策統括本部副本部長 本市では地域防災拠点であります市内小中学校に蓄電池を導入することで、分散型電源を市域に拡充するバーチャルパワープラント構築事業を展開しております。また、再生可能エネルギーを無駄なく使うために、蓄電池のほか、EV、コージェネ等の多様な分散型電源を活用して需給調整する仕組みの構築を新横浜都心の環境モデルゾーンにおいて進めているところでございます。
◆河治委員 ぜひお願いなのですけれども、初期投資ゼロの事業はすばらしいことだと思いますし、それとあわせて、蓄電池に対する支援とか、技術開発とか、横浜市自身が率先していっていただきたいと思います。
次は浸水対策の進め方についてです。
深刻化する気候変動の影響に伴う局地的集中豪雨に対し、被害防止のインフラ整備が重要性を増しています。本市下水道事業中期経営計画2018における浸水対策の目標整備基準は、10年に一度の降雨60ミリに対応した整備対象地区は41地区あり、本計画期間では2地区が供用開始の予定、5年に一度の降雨50ミリに対応した整備対象地区は129地区あり、本計画期間では15地区が供用開始の予定と聞いています。既にもう開始されているところもあるわけですけれども、事業推進には地域特性や住民合意等の困難を乗り越えて進めておられるわけですが、災害は待ってはくれません。
そこで、下水道事業中期経営計画2018に位置づけられている地区における雨水管整備の進捗状況を伺います。
◎遠藤下水道管路部長 平成30年度末の整備状況でございますが、時間降雨量50ミリを目標としました129地区のうち106地区、また、60ミリを目標としました41地区のうち36地区が現在整備完了となります。平成31年度は、時間降雨量50ミリの地区では、瀬谷区相沢や瀬谷におきまして相沢第二雨水幹線整備をするなど、13地区で事業を進めてまいります。60ミリの地区では、新規に港北区篠原におきまして新横浜駅前第二幹線に着手するなど、2地区で整備を進めてまいります。
◆河治委員 本計画期間中に整備に着手するとある中で、60ミリ対応を3地区で今期間中に着手すると聞いていますが、その内容はどうでしょうか。
◎遠藤下水道管路部長 このたびに下水道事業中期経営計画2018の期間内で60ミリ対応につきましては、南区の大岡地区と港北区の篠原地区の2地区に着手する予定になっておりまして、南区大岡地区に関しましては平成30年度から工事に着手しておりまして、平成31年度に完了する予定でございます。もう一つの港北区篠原地区に関しましては、今年度設計をしておりまして、平成31年度から新たに幹線整備に着手いたしまして、平成32年度の供用開始を目標に取り組んでいく予定でございます。
◆河治委員 本下水道事業中期経営計画2018では整備されず、次期計画、2022以降になる10地区はどのように取り組まれているのでしょうか。
◎遠藤下水道管路部長 現在の下水道事業中期経営計画2018の期間内に整備が終わらない50ミリ対応の10地区でございますが、そのうちの5地区に関しましては現在設計を進めているところでございまして、事業進捗を見ながら対応はしていきたいと思っております。またあわせまして、残りの地区に関しましても、地元調整並び土木事務所等々と今協議を進めておりまして、早期な対応に向けて鋭意検討を進めているところでございます。
◆河治委員 事業推進には整備対象地区の地域特性や住民合意など御苦労も多いと思いますが、本計画期間中に全ての地区で雨水管の整備が完成できない理由があると思うのですが、具体的にどのようなことで苦労されているのか、また、内容を教えてください。
◎野村環境創造局長 よろしくお願いします。
現在未整備となっている区域の多くでございますが、道路が狭小であり、地下埋設物もふくそうしているなど、通常の整備が物理的に難しいところが多いため、用地の確保や他企業の地下埋設物との調整に多くの時間を必要としているという状況でございます。そのため、具体的には、工法的なものでいいますと、立て坑を使った推進工法などがございますが、これもまた、立て坑周辺の工事が長期間かかるということもあって、具体的な周辺地域の皆様の合意形成を図ることが難しいといったさまざまな課題がありまして、この計画期間内である2021年度までに全ての地区を整備することは難しいと認識しております。このため、既存の水路を活用するなど、即効性のある対応策により、被害を少しでも軽減するなどの取り組みを並行して進めながら、整備困難地域の解消に努めてまいります。
◆河治委員 大変な工事だと思うのですけれども、市民の生命、財産を守るという点で、ぜひ引き続きよろしくお願いします。
ところで、旭区で既に整備を終えた帷子川についてですが、旧河川敷を活用したプロムナード整備が計画されています。その概要について説明してください。
◎遠藤下水道管路部長 河川事業、下水道事業、公園事業が連携しまして、帷子川旧河川敷で、グリーンインフラを活用してプロムナードを整備するものでございます。具体的には、下水道事業により旧河川敷内に新たな雨水管を布設するとともに、貯留浸透効果の高い埋め戻し材を使用いたします。あわせて、公園事業による植栽などを進め、プロムナード全体でのグリーンインフラの整備を行います。
◆河治委員 帷子川旧河川敷が緑道として整備されるわけですが、市民の憩いの場として期待しています。整備の進捗状況はどうでしょうか。
◎遠藤下水道管路部長 帷子川の旧河川敷プロムナード整備対象の全940メートルのうち上流側の340メートルに関しましては、埋め戻し等が今終わっているような状況でございます。あわせまして、下流側600メートル側に関しましては、下水道工事の雨水幹線の整備を進めるために工事を発注したところでございまして、今後鋭意進めていく予定でございます。
◆河治委員 下流となる前山橋から日影橋までの旧河川敷の緑道供用開始はどのようになるのでしょうか、プロムナードの整備は全体は何期に分かれているのでしょうか、また、いつから開園して、全体の供用開始になるのはいつなのか、具体的に教えてください。
◎遠藤下水道管路部長 プロムナードに関しましては、今宿橋から新今宿橋の区間の一部についてでございますけれども、この4月の供用開始に向けて最終的な整備を進めているところでございます。全体的なスケジュールでございますが、延長が非常に長いということもございますけれども、おおむね平成40年度ぐらいまでを目安に、雨水管の整備並びにその表面のプロムナード整備等々を進めていきたいと考えてございます。
◆河治委員 大変苦労されているわけですが、住民からすれば、やはり早くやってほしい、憩いの場にしてほしいという思いがあります。もっと早くできるようにという中で、短縮するには問題があるのでしょうか。
◎遠藤下水道管路部長 プロムナード整備そのものも、帷子川の河川改修に伴いまして地域の皆様から非常に強い要望があって進めている内容でございます。また、2018年度からは、地元の区役所が事務局となりまして、地域の皆様とワークショップなども開催しながらイメージを共有してまいりました。その後、旧河川が横浜市の所管となったことから、詳細な設計を進めているところでございまして、雨水幹線の整備並びに表面の整備もあわせて、相応の事業量等もございますものですから、計画的に着実に整備を進めていきたいと思います。
◆河治委員 旧河川敷は川井方面上流の雨水管も整備されていると聞きます。そうしたことから、プロムナードの整備にグリーンインフラを導入するということですが、その内容を説明してください。また、その意義や期待される効果についても伺います。
◎野村環境創造局長 まず先に、意義と内容、効果につきまして私から答弁させていただきます。グリーンインフラは都市の中で気候変動に対応するため、樹林地、公園、農地、街路樹など、あらゆる場所で雨水をできるだけ貯留、浸透させ、雨水をゆっくり流すことで浸水被害の軽減を図るものとして大変意義あるものだと考えております。今回の整備では、帷子川の旧河川敷を活用し、河川、公園、下水道の各事業が連携した取り組みをすることによりまして、プロムナード全体で流出抑制を図るものでございます。今後もこのような複数の事業が連携した取り組みを市域全域で進めてまいります。
◆河治委員 次は横浜みどりアップ計画についてです。
市民から、横浜みどり税を払っているのに税の恩恵が感じられないといった声をよく耳にします。特に都市部ではそれに応えることが重要です。横浜みどりアップ計画では市民が実感できる緑をつくるとしている中で公開性のある緑空間の創設支援事業がありますが、どのようなものなのか、伺います。
◎緒賀みどりアップ推進部長 本事業でございますけれども、これまで進めてきた屋上、壁面を対象とした民有地緑化助成事業を改正いたしまして、駅前、都心部など多くの人が訪れる公開性のあるオープンスペースも加えまして、一定規模以上緑化する市民、事業者に対し、その費用の一部を助成することで町なかの緑を創出するものでございます。次期5カ年の計画期間中で10カ所程度を見込んでいるものでございます。
◆河治委員 市街地で緑の環境の確保、保全は重要です。建築物の新築、増築、開発の際に緑をつくる取り組みは建築物緑化保全契約の締結とありますが、どのようなものなのか、また、これまでどのような効果があったのか、伺います。
◎緒賀みどりアップ推進部長 御指摘の制度でございますが、敷地面積500平方メートル以上の建築行為に対しまして、基準以上の緑化を行い、10年間保全することに対しまして、建築物敷地に係る固定資産税、都市計画税の一部を軽減するものでございます。平成26年度から平成29年度までの4カ年で16件の建築物緑化保全契約を行いました。この制度により、民有地などにおいて良好な緑地の保全につながっております。
◆河治委員 件数が少ないのではないかという感じもしますが、結果をどのように評価されておられるのでしょうか。
◎緒賀みどりアップ推進部長 過去の実績でございますけれども、過去4カ年の合計で16件となっております。今後も鋭意周知等に努めていきたいと考えてございます。
◆河治委員 評価をしてください。
◎緒賀みどりアップ推進部長 先ほども申し上げましたけれども、建築物緑化保全契約をすることによって民有地において良好な緑地の保全ができておりますので、それなりの実績が上がっていると考えてございます。
◆河治委員 私は、もっとそれが広がるようにするにはどうしたらいいのか、その辺をあわせて、局内でもまた検討していただきたいと思います。
身近なところでの緑との触れ合いを求める市民がふえていると私は感じています。先日知人から、市民農園の抽せんに外れた、何とかならないかとの話がありました。
そこで伺います。市民農園での野菜の栽培など、農との触れ合いを求める市民ニーズをどのように受けとめておられるのでしょうか。
◎緒賀みどりアップ推進部長 平成29年度に実施いたしました市民意識調査では、横浜市は緑や花にかかわる取り組みとして何をすべきかとの問いに対しまして、市民農園や直売所など、市民が農を身近に感じられる場の創出という選択肢を選んだ方が全体の6割で、最も多くなっております。また、農園つき公園の人気が高いことからも、農との触れ合いを求める市民のニーズは高い状況であると認識しております。
◆河治委員 市民農園の倍率などはいかがでしょうか。
◎緒賀みどりアップ推進部長 ちなみに、私どもが取り組んでいる農園つき公園でございますけれども、分区園によって異なりますけれども、平均でおよそ1.5倍、最大で4倍という倍率になっております。
◆河治委員 市民の要望に応えるための農園開設に向けた取り組みについて伺います。
◎橋本みどりアップ推進担当理事 農家や市民の皆様の農園に対するニーズに合わせて、さまざまな農園の開設を進めています。具体的には、市が農地を取得し、希望する市民が農体験を行える農園つき公園、また、野菜の収穫や果実のもぎ取りなどの気軽に農体験ができる収穫体験農園、教育活動として農体験を取り入れたいという学校等のニーズに対応した環境学習農園、遊休農地等を区画貸し農園として活用する認定市民菜園など、さまざまな形態の農園の整備を進めていきます。
◆河治委員 様々な市民ニーズに合わせた農園の開設というのが横浜みどりアップ計画の中にありますが、その進捗状況はどのようなものでしょうか。
◎緒賀みどりアップ推進部長 現在取り組んでおります横浜みどりアップ計画では、25.8ヘクタールの目標に対しまして、平成31年3月末で23ヘクタールの農園の開設を見込んでおり、順調に取り組みが進んでおります。
◆河治委員 もっと市民が農、菜園に接せられるという立場から1つあります。2015年に返還された上瀬谷基地は242ヘクタールあるわけですが、今、跡地利用等の検討が始まっています。本市が2015年、民有地110ヘクタールの地権者に行ったアンケートでは、今後も農業の継続を希望される人が約3割、その中に収穫体験ができる農園を整備したい、また、市民農園として貸したい、農地として長期間貸したいなどの意見も数あるわけです。横浜みどりアップ計画にある様々な市民ニーズに合わせた農園の開設と結合できればすごくいいと思うのですけれども、局長の見解を伺います。
◎野村環境創造局長 現在、地元の土地所有者で構成されますまちづくり協議会におきまして、今後の上瀬谷地区での農業のあり方につきまして、民間企業等々の協力も得ながら検討を進めているところでございます。この中で、委員も御指摘ございましたが、農地のさまざまな活用方法について検討が進められると考えております。
◆河治委員 今後の上瀬谷の大きな跡地利用にかかわることで、こういった市民の農をやりたいということで、全市的な立場から副市長にも伺います。
◎小林副市長 上瀬谷の跡地につきましては、農業の継続、あるいは農業の発展的な土地利用、その中には今局長が申し上げたような検討過程を今後踏んでいくことになりますが、いずれにしましても、都市的土地利用と農業的土地利用を合わせまして、郊外部の活性化拠点として形成していきたいということで、地元の皆様の御協力もいただきながら前に進めていきたいと思います。
◆河治委員 ぜひぜひよろしくお願いします。
最後は下水道施設、とりわけ下水道管の維持管理について伺います。
本市の下水道管は、戦後から1970年ころまで整備された老朽化した下水道管の増加が見込まれています。新たな取り組みとして簡易的なカメラでの調査がされていると聞きますが、どのような維持管理、再整備なのか、説明してください。
◎遠藤下水道管路部長 下水道管の維持管理では、清掃や管の状態を把握するスクリーニング調査を実施しておりまして、この調査に関しましては職員が調査計画を立案いたしまして、実際の作業を民間企業へ委託することで事業を進めております。また、再整備工事におきましても、職員みずからが整備計画を立案しまして、工事発注に必要となる詳細調査等の作業を民間企業へ委託しており、この成果に基づきまして職員が再整備工事を発注しております。なお、調査業務や工事発注業務、いずれの場合も、受注企業に対しまして常に指導監督を行うなど、的確に対応しているところでございます。
◆河治委員 業務は民間だということなのですけれども、実際にこういった作業も含めて、職員が細かいところまで身につけることが非常に大事だと思うのです。私は管理に対する技術水準を維持するということから、意識的、積極的な技術力向上に向けた人材育成が必要だと思います。下水道管の維持管理に関して技術者の人材育成はどのようになっているのか、伺います。
◎野村環境創造局長 下水道管の的確な維持管理も含め、下水道事業全体につきまして共通ですが、永続的に運営していく上でさまざまな課題に適切に対応できる技術力を持った人材の育成は、委員御指摘のように大変重要であると認識をしておりまして、運営方針の大きな柱として取り組んでおります。具体的には、日々のOJTや研修などを通じまして、これまで培った技術、ノウハウの組織的な継承、定着を図るとともに、管渠の計画から設計、施工管理に至るまで民間事業者をリードし、的確に指導できる人材の育成を進めております。今後も下水道の枠にとどまらない横断的な環境行政を担うことのできる職員の育成にもしっかりと取り組んでまいります。
◆河治委員 今、局長から話されたように、本市での技術者の確保、人材育成というのはすごく大切なことだと思いますし、また、このことが市民への安定したさまざまな事業サービスを保障するものだと思います。しっかりやってほしいと思います。
終わります。