「敬老パス」は、70歳以上の市内在住希望者が、一定の負担でバス・地下鉄・シーサイドラインを利用できる制度です。
対象者の6割、約41万4,000人が利用していて、高齢者が元気であり続け、地域の活性化にもつながる施策として横浜市の誇るべき制度です。
かつては、無料で利用することができましたが、一部負担金が導入され、2008年と2011年に2度、値上げされました。現在の自己負担金は、所得に応じて3,200円~20,500円となっています。
値上げ、サービス切り下げ前提で検討進む
横浜市は、現行の敬老パス制度について、利用者負担の値上げ、利用対象年齢の引き上げなど現行のサービス水準を切り下げる方向性を示めし、制度のあり方を検討するとした審議会を設置しました。6月19日、7月24日に会が開かれ、今年中に審議会としての方向性をまとめるとしています。
名古屋市を視察
利用上限の設定と合わせて私鉄・JRへの利用拡大を検討
日本共産党横浜市議団は、7月26日、敬老パスの利用について、私鉄やJRなどにも拡大する検討が行われている名古屋市を視察しました。
名古屋市の敬老パス制度は、対象年齢は横浜より5歳若く65歳からです。一部負担金は、所得に応じて1,000円・3,000円・5,000円/年です。交付数34万人、事業費は143億円で、横浜市の120億円を上回っています。一般会計規模は名古屋市1.2兆円、横浜市1.7兆円です。
現在は利用上限なしで市営バス、地下鉄と一部私鉄の区間で利用できます。利用上限を設ける一方、JRや名鉄、近鉄にも使えるよう今年度中に実施方法を決めるとしています。
党名古屋市議団は、対象拡大は9億円でできる、利用制限は高齢者の社会参加支援という敬老パスの目的に反すると訴えています。
横浜の敬老パスは、せめて現状維持を
~敬老パスを考える市民の集い~
7月22日、市内の市民団体、個人が参加する「敬老パス負担増を考える連絡会」は、中区で市民のつどいを開催。55人が参加しました。党市議団からも3人の議員が参加しました。
つどいでは、制度の現状を維持し、値上げしないことを要望する署名を、目標をもって集めようと運動が提起されました。
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