なぜ、民間のマンション建設に税金の投入を行うのか
横浜市会では2月8日、林文子市長が提出した議案に対する質問が行われました。日本共産党からは、みわ智恵美議員(港南区選出)が登壇しました。
市の養護老人ホームの廃止・定員削減計画の見直し、介護が必要な方が区役所の指導で寿町の簡易宿泊所を生活の場としていた問題、野庭中学校の廃校に伴う地域再生への影響、過大な財政負担となる学校用地等価交換、市立学校の危険なブロック塀撤去の現状と課題、桜木町新改札口設置事業のJR負担増、横浜駅きた西口鶴屋地区市街地再開発事業と東高島駅北地区開発事業への補助額の抜本見直しについて質問しました。
横浜駅きた西口鶴屋地区市街地再開発事業は、国家戦略特区の対象で、この地区における建物の容積率の上限規制を850%にまで緩和することで、民間企業に莫大な利益をもたらす上に、税金による補助まで行おうとするものです。補助額は土地整備で3億1800万円、タワーマンション建設で17億1800万円にのぼります。
みわ議員は、補助金を支出の根拠となっている「都市開発法」は、「その費用の一部を補助することができる」というもので、必ず補助金を出さなければならないものではないと指摘。横浜市は財政難を理由に中学校給食はできない、国保料の値下げもできないと説明する中で、異常な支出だと批判しました。
東高島駅北地区開発事業は、公有水面である運河を埋め立てて民間の高層マンションを3棟建設するのが主たる計画ですが、同開発事業は、土地区画整理事業であり、その総事業費は110億7900万円で、市の補助全額は53億25百万円にのぼり、総事業費の半分も占めています。
みわ議員は、なぜ民間のマンションに税金を使って補助をしなければならないのか、市民の理解は到底得られないと述べ、このような開発事業への補助額を抜本的に見直しするよう求めました。
林市長は、執行にあたっては国の要綱等に基づき適正に実施をしていると答弁しました。
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