今年9月から月額600円の値上げが検討されています
横浜市は、月額4千円の小学校給食費について、今年9月から600円値上げすることを検討しています。2月から始まる第1回定例会で、関係する条例改正案が出される予定です。
横浜市の給食内容は、ここ数年、消費税率の引き上げと日銀の物価上昇政策による給食の材料費の高騰によって、劣化が際立っています(下図参照)。子ども達の健康を考えるならば改善は急務です。
横浜市は、2014年度水準の給食を提供するには600円/月、2011年度水準には800円/月の値上げが必要と試算しています。問題は、改善に必要な経費を全額保護者負担にしていることです。
全国的に広がる給食費”無償化”に逆行
子どもの貧困などを背景に、学校給食の役割に注目した自治体の間で給食費の“無償化”の動きが広がっています。横浜市の保護者負担による給食費値上げは、この流れに逆行するものです。日本共産党が発行する「しんぶん赤旗」の調査では、2017年9月現在で、公立小学校や中学校の給食費(食材費)の保護者負担を全額補助し無償にする市町村が、少なくとも83に増えていることが分かりました。2017年に無償化を実施した群馬県渋川市(人口約7万8千人)は、実施理由を「子育て世代の経済的な負担を軽減することにより、子育て支援の充実を図るため」としています。
憲法の「義務教育は無償」の精神に立ち、公費負担で充実を
「子育てや教育にお金がかかりすぎる」 これは、多くの子育て世代の悩みです。保護者負担の軽減が求められています。そもそも憲法では、「義務教育は無償」とされているのに、教材費や部活動費が徴収されている現状にこそ、問題があります。給食は「食育」であり「教育」そのものです。今回検討されている値上げ分を、全額(600円×12ヶ月市内全小学生約18万人) 公費負担しても13億円(一般会計予算の約0.08%)で間に合います。党市議団は、保護者負担ではなく、公費負担による給食の充実を提案していきます。
平成23・26・29年度の献立例 (クリックで大きく表示)