開国博Y150の有料入場者の500万人の目標数字が無謀
大貫議員:共産党の大貫です。私も、開国博Y150の件について、何点か質問したいと思うんですが、まず初めに有料入場者数のことについてなんですけども、先ほど来いろいろ色々ありますけど、今回Y150全体でいえばいろんな評価があると思うんですね、結果的にはね。しかし、メインイベントであった開国博Y150の入場者の少なさを考えれば、この開国博Y150自体の結果についてはやはり大失敗したというふうに私は思うんですが、その点について川口さん、どうですか。
川口開港150周年・創造都市事業本部長:有料入場者数が予想より少なかったということについては、私も真摯に受け止めて、その原因等の総括はしてまいりたいと思っております。ただ、周遊会場含めまして、周辺には多くのお客さんいらしていただきましたんで、全体の評価につきましては、市長も申し上げましたが、総括をしてみなさまにも公表してまいりたいと考えております。
大貫議員:確かに、全体の総括はあとで結構ですが、その開国博Y150の件については、なぜこんなに少なかったのかという要因、先ほどおっしゃっていましたよね、いろいろコンテンツの問題なんかもあった。だけど、だいたい目標500万人に対して比較されるはずですね。結果論的にいえば、100万人程度にしておけば何も問題なかったわけですよ。そういうふうに考えたときに、その500万という数字はどこから出てきた数字ですか。
川口事業本部長:これにつきましては多少経緯がございまして、まず横浜市の中期計画で21年度の開港150周年伴う集客効果として、全体として横浜市の観光者数を5000万とそうして、そのなかでこの周辺の500万という数字が出てきております。それから、平成19年5月に横浜市の方で記念テーマイベントの計画を発表しておりますが、そのなかでは関連イベントを含めて集客目標500万人以上というふうに設定をしております。その後、開港150周年協会が実施設計を進めるなかで企画内容等整備しまして、そこで平成19年10月に事業概要を発表した際に、現在の有料入場者数を500万人、このように見込んだものでございます。
大貫議員:私も、今年賀始交換会やなんかで市長が5000万500万と年中言っていましたよね。その時に、私はだいたいが協会も初めから500万という数字を考えていなかったんじゃないかと思うんでけども、そういうことないですか。
川口事業本部長:協会は、先ほど私が申し上げましたように、最初横浜市の方から引き継いだ時は、関連イベントを含めて集客目標が500万人ということを前提で作業を始めておりますが、それが実施設計のなかで有料入場者数500万人ということになっていったという経緯でございます。
大貫議員:それが、ひどい話だと思うんですね。
私の友人が5月4日のゴールデンウィークの時行ったんですよ。そしたら、あの時はすごく入ったと。2万3000人くらい入ったんですね。「はじまりの森」に入るのに1時間30分か40分、日産のあそこには4時間かかったというんですね。で、だいたい2万3000人の状況でそんなに一杯になっちゃうと。こういうこと考えると、私、あの会場自身のキャパシティー考えるときに、500万人の有料の入場数に入るようなキャパシティーになっていないと思うんですけど、行ったことありますか。行きましたよね。どうですか。
川口事業本部長:もちろん私も行っております。4日の当日もいたわけでございますが、確かにその当時は、何が問題かなというふうに我々思ったのは、かなり来場の方の時間帯が集中するというか、昼間に集中しておりまして、午後から夕方になるとかなりお客さん空いてくるというような状況で、もう少しこう平均的に入っていただければ有効な形でご覧いただけたのかなというふうに考えたものでございます。
大貫議員:500万をヒルと分けると450万ですよね。そうすると、153日、1日3万人ですよ。2万3000であんな状況のなかで、土日になったら6万7万入ってくるような計算ですよね。初めからね、協会はあのスペース自身、人が集まらないと、その程度だというふうに思っていたんじゃないですか。いかがですか。
川口事業本部長:協会もお客様については何回かシュミレーションして、たとえばバトンなどの客席などを増やしたりとかしておりまして、先ほど申し上げましたように、確かに山とかいうのがございまして、最大のお客さんがいつでも入れるというようなことを興行のなかでは設定するのではなくて、ある程度そういう時ですと少し待っていただくとか、また他のところで楽しんでいただくと、そういう選択肢を残しながら、周遊会場というのをずいぶん大きくつくっておりますので、そういうようなことも含めまして500万人ということを設定したわけでございます。
大貫議員:いずれにしても、私はずさんな計画のひとつだと思うんですね。
当初計画から変わった目標数字
常任委員会で資料いただきましたね。そのなかに、先ほども話があると思うんですが、資料のなかに、横浜開港150周年記念イベントのベイサイドエリア実施計画策定業務委託仕様書というのがあるんですね。これみてみると、どうでしょうね。初めは、いま先ほど500万有料を設定したといっていますね。しかし、この仕様書には350万人て書いてあるんですよ。これ、実際に違う数字がでている。どういうことですか。
川口事業本部長:これは、私どもの横浜市の方で実施計画をつくっている段階では、先ほど申し上げましたように関連イベントを含めて500万というふうに設定をしておりまして、そのなかの有料入場者数として350万。また、ちょっと違ったところでは300万から350万というような記述で表現をしております。
大貫議員:先ほどは、発表として有料入場者数は500万だというふうに協会では言っていたと、そういうふうになったと言ったじゃないですか。それが実際には350万でしか計算していなかった。ここに問題があるんじゃないですか。
川口事業本部長:これは時点の違いでございまして、私どもが実施計画を策定した際には、いま大貫議員が申しされましたように有料入場者数については300から350万というふうに設定をしております。そして、その辺につきまして協会が実施設計をする、そのときの実施設計の作業のなかで、有料入場者数500万というのが出てきたものでございまして、その350万ということと500万ということは、私は順番に言ったと思いますが、最初に初期の頃に350万というのがございまして、最終的な数字として有料入場者数500万というのがでてきたというふうに申し上げております。
大貫議員:だいたいそしたらこの資料はいったい何ですか、これは。なんのも意味もない資料じゃないですか。さらに、いま話すれば、そういうふうに350万から500万に変えたなら、なぜ仕様の変更を出さないんですか。
川口事業本部長:それは契約に使った資料でございますので、過去の資料でございます。ですからそれはそのまま残しておるだけでございまして、そのなかで経緯というふうなものをいまご説明させていただいたものでございます。
大貫議員:それはひどい話で、議会に出されたものが、これが資料なんですよ。この資料でいけば350万なんですね。さらに、この事業費にかかわっては、全体の事業費120万出していますよね。失礼120億ね。これいきますと、ベイサイドは50万から70万ですよ。それからヒル(サイド)は25万ですよ。そうすると、合計でも90億しかないんです。120億引く90億、いくらですかね。これだけの差がこの時点で出ている。初めからこの中身でたらめになっているという状況じゃないですか。
川口事業本部長:それは、プロポーザルのときの目安として表示したものでございまして、50億から70億というふうな表示してございます。実際にベイサイドにつきましては、約62億で契約しておりますので、その範囲のなかということでございます。それから、ヒルサイドにつきましては、25億とそこで表現してございますが、最終的な契約は19億になっておりまして、全体としてはそのプロポーザルの範囲の中で全体の事業が進行しているというふうに思っていまして、それ以外のお金というのは広報費とか運営費、そういうものにかかるものでございます。
大貫議員:これは常任委員会でやるべきことかもしれませんけどね。じゃ議会に対してでたらめな数字だしたんですか。このこと自体が問題ですよ。なぜきちっとした最終的なものを出さないのか。これで論議なんてできませんよ。こういう態度だからね、みなさんのいままでやってきたことに対してみなさん、こちら我々も疑問を感じるんですよ。そこをどう思いますか。
川口事業本部長:大変恐縮でございますが、そこの資料というのはその委託契約のした時点の資料でございますので、それは過去の資料でございます。それをご提出したわけでございまして、現在の実施設計などと、また実際の事業契約などもみていただければ当然数字も違ってきておりますので、そこのところ、時点が違う、過去の書類を請求されましたので、過去の古い時点の書類を出させていただいたということでございます。
大貫議員:これは常任委員会の資料ですからね、私たちはこれに基づいて質問しているんですからね。過去ではそういうことであったということで、過去で350万の有料入場者数でやっていたという事実あるんですね。
2400円の入場券が金券ショップで500円、協会が流したのでは
入場券についていえば、入場券高すぎたというふうに思うんですけど、これいかがですか。そう思いませんか。
川口事業本部長:入場券の料金につきましても、これは今後適正であったかというようなことは十分検証してまいりたいと思いますが、決定の際には開港150周年協会が近年の地方博とか周辺のイベント、そういうような入場料金を参考に、入場券の種類と区分とか販売手数料とかそういうのを総合的に分析して決定したものでございまして、この料金は当時の決定の際の値付けというのは適正だったのかなというふうに思っております。
大貫議員:中身がそれなりに満足できるものなら、3000円でも4000円でも高くないんですよ。ところが、実際に中身については非常にみなさん文句言っているわけですね。
それで、私聞きたいのは、金券ショップでこれ500円で売れたの知っていますか。
川口事業本部長:すいません、私金券ショップ行っておりませんので、ちょっとそれは知らなかったです。
大貫議員:ネットで調べりゃ500円ですよ。市内では1000円のところありますね。1000円で、私みてみましたら、相当な量が売れているらしいんですが、なかにはいわゆる団体割引も含めて大量に扱いますよ、こう書いてあるんですね。こういうのは、流れた、委託した経緯をみると、協会が出した以外考えられないんですけど、いかがですか。
川口事業本部長:チケット自体は協会は発行しておりますが、それを引き取っていただいたところというのは横浜市を初めとして数多くございます。そういうなかからどういうかたちで流れたかというのは、ちょっと今の時点ではわかりかねるというふうに思っています。
大貫議員:要するに、大量に流れれば、それだけきちっとしたところから流れなければこんな数字にならないんですね。ですから、私心配しているのは、協会が流したんじゃないかと、こういうふうに思っていますよ。
入場者不振がわかった時点で市長に意見しなかった幹部の責任は重い
さらに、事業変更ですね、先ほど問題になりました。これは、3月の26日に事業計画の変更がありましたけれども、具体的にどうですか。何をどう変更したんですか。古い資料になっているけどね。教えてください。
小松崎都市経営局長:多分4000万の変更のことだと思うんですけども。それは広報誌をだしておりまして、「レンガ通信」という広報誌を市活局と私どもで出しておりますが、これの発行を、当初協会を予定しておりましたが、それを事業本部に持っていったというかたちでの事業変更が大きなものかなというふうに思っています。
大貫議員:そうじゃないでしょ。先ほどから言っているように、前売り券が売れなかったと、そのための処理として事業変更、計算合わせるために事業変更計画出したわけでしょ。違いますか。いま言ったのは、その結果の中身ですよ。
川口事業本部長:前売り券の販売状況など、全体の収支計画に伴いまして、事業変更しておりますが、おもに理由は先ほど申し上げたことかなというふうに思っております。
大貫議員:この時点で、前売り券が先ほど話があったように40%前後しか売れなかったという話ですね。だから、その数字が合わなくなって、その計画変更されたんだということだとおもうんですけども、違いますか。
川口事業本部長:前売り券の販売状況につきましても、その状況に合わせて事業を変更してまいりますので、それも原因のひとつというふうに考えております。
大貫議員:その時点で、じゃあ40%しか売れなかったということは、どうして売れなかったかというふうに事業本部では考えていたんですか。
川口事業本部長:前売りのときは、前売り初めて間もなく、よく言われていますがリーマンショックとかそういうのがございまして、かなりその時点での前売りが苦戦したというのが我々も自覚しております。あとは、ちょっと読みきれなかったのは、こういう都市型のイベントというのがどのくらい前売りが売れるのかというのは、そういう状況、これまったくいままでにない新しい形のイベントでございましたので、それの売れ行きの状況というのは、なかなかつかみきれなかった。こういうふうないくつかの要因があったのかなというふうに思っております。
大貫議員:その時点で先ほどおっしゃっていたように、変えた中身、4億円変えていますよね。管理費、その大きなものはいわゆるその宣伝広告費ですよ。これからやんなきゃいけない時に、わざわざ宣伝広告費を削減するなんてこと自体が、本当にやる気があったのかなと、私は思っているんですけども。
この全体を通じて、川口さんね、中田市長の責任は、あなたどう思いますか。
川口事業本部長:そこのところは、私は事務的にただ一生懸命やってきたわけでございまして、前市長がどのようにというようなことについては、私の方からは何も感想はないということでございます。
大貫議員:金田さんどうですか。
金田副市長:市長は市政全体の責任者でありますから、市のなかどうこうというような様々なことに対して当然責任があるわけですから、そういう観点からは責任があったのではないかとも考えられます。
大貫議員:ということは、全体は責任あるけど、開国博については責任がないというふうに思っているんですか。
金田副市長:けっしてそういうことをいってわけじゃなくて、それぞれの立場に応じて、それぞれの段階で、事業内容あるいはそのレベルがあるわけですから、やっぱり市長は市政全体の責任者でありますから、そういう立場から責任があるのではないかと考えております。
大貫議員:ゴールデンウィークが始まって、思ったより客足が伸びなかったと、この時点で、市長にみなさんどうしますかって聞かなかったんですか。今後どんなかたちで手を打ったほうがいいんじゃないんですかとききませんでしたか。
川口事業本部長:私はその時点で指示を仰いだ記憶がございませんが、協会では来場者増大するための手をいうのはいくつか打っておりまして、そういうようなものに期待したという側面もございます。
大貫議員:その時点で市長は500万人て公表したんですよ。そのためにみなさんがんばってそのためにやったことは、私はそう思いますよ。しかし、市長が500万人とラッパ吹いたわけですね。その結果、事実としてゴールデンウィークのときにもうそういう状況じゃなくなったというときに、市長は能天気なことを言っていたわけですね。その時なぜ、幹部としてきちっと、これはおかしいからなぜ手を打たないのかと言わなかったんですか。川口さん。
川口事業本部長:私のゴールデンウィークの時点での、ゴールデンウィークが始まったばかりでお客さんが2万人前後入っておりましたので、その時点でそういう判断というのは私自身できなかったというところでございます。
大貫議員:金田さんはなぜその時点で言わなかったんですか。市長に、もっとそこに身を入れてちゃんとやれと、言わなかったんですか。
金田副市長:その時点で、その直前に新型インフルエンザの問題が起きていましたので、この対応をどうするかということで、私どもいくつかの対応策なりを申し上げました。
大貫議員:インフルエンザとかなんか言っていますけど、それは違った、そうじゃないですよ。私は、こういう時にきちっと市長に対して幹部のみなさんがおかしいんじゃないかと、もっときちっとものを言わなかったからいけなかったんじゃないか、私そう思っていますよ。これまで、何が問題かというと、唯々諾々として、市長の言っていることに従っているあなた方の責任だと思いますよ。