神奈川県の最低賃金は、国の目安にこだわることなく、1000円以上に
横浜市会では、2017年6月6日に賃金引上げと労働生産性の向上などを求める「神奈川県最低賃金改定等に関する意見書」を全会一致で採択し、内閣総理大臣、総務大臣、厚生労働大臣、神奈川県労働局長宛に提出しました。
日本共産党横浜市会議員団は3日、市会の意見書にもとづき、神奈川地方最低賃金審議会長と神奈川労働局長あてに、最低賃金を時給1000円以上にし、1,500円を目指す方向で審議を行うことを申し入れしました。
申し入れには、白井まさ子副団長、かわじ民夫議員、北谷まり議員、事務局1人が参加。中川伸人賃金室長、仲原隆之賃金指導官が対応しました。
最低賃金は、毎年この時期に開かれる中央最低賃金審議会が決める「目安」をもとにして各地方の最低賃金額が決まります。神奈川県の現在の最低賃金時給額は930円です。
神奈川県の引き上げ額の目安は26円でした。しかし、この引き上げ額では、年収200万円にも届かず、人間らしく生活できる賃金とは到底いえないものであり、個人消費の拡大にはならず、経済対策にもつながりません。
申し入れに参加した、かわじ民夫議員は「現状の引き上げ目安では、まともな生活を送ることは難しい。子育て世代が安心して子どもを育てる社会にして行くためにも直ぐにでも1000円以上にする必要がある」、北谷まり議員は「地域間で最低賃金に格差があるのは現実的ではない。食費や医療費などに違いは無く、居住地の住居費の違いなどわずかなもの。逆に地方の方が生活費が多くかかる場合もある。全国で最低でも一律1000円以上に引き上げるべきだ」と述べました。
中川賃金室長は、要望は審議会にしっかりと伝えると述べ、中小企業で働く非正規労働者への支援策である「キャリアアップ助成金」などの支援施策の周知を図る努力をしていると述べました。
申し入れに先立って、神奈川県労働組合連合会などが取り組んでいる「上げろ!最低賃金 労働局前座り込み」行動に連帯の挨拶を行いました。
申し入れの全文はこちらです。
労働局前の座り込み連帯する党市議団=8月3日
労働局前の座り込み行動で挨拶する党市議団=左からかわじ、北谷、白井議員
申し入れ書を手渡す党市議団=8月3日労働局内
神奈川県最低賃金改定等に関する意見書のPDFはこちらです。