生徒にとってよりよい教科書の採択を
日本共産党横浜市議団は13日、今年の中学校教科書採択にあたって、田村幸久教育長に申し入れを行いました。申し入れには、大貫憲夫団長、中島文雄副団長、河治民夫、白井正子各議員が参加し、田村教育長が対応しました。
今年は、2010年度と2011年度に使用する中学校の教科書を採択する年ですが、今年新たに文部科学省の教科書検定に合格したのは1社であるため、従来行っている区毎の学習実態調査は行われない様子です。この1社は、「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが執筆した自由社が出版している中学歴史教科書です。
生徒にとってよりよい教科書が採択されるうえで、教科書取扱審議会の役割は重要です。申し入れでは、教科書採択の基本方針の「採択の観点」にそって教科書調査を行うこと、各区の生徒の学習実態を可能な限り把握すること、教育委員会では審議会の答申を最大限尊重することなどを求めました。
田村教育長は、教科書採択の基本方針に従って採択を行っていくのはもちろんだが、今回の採択では4年前の調査結果を生かして採択を行っていくと述べるとともに、学習実態調査が必ずしも有用かどうかは議論の分かれるところだと述べました。また、新たに合格した自由社の教科書はすでに調査されている扶桑社の内容とほぼ同じであるため、同様の採択結果になる可能性があるが、一方、教育委員会のメンバーが変わっているためなんともいえないが、教育基本法が変わったことを重視したいと述べました。
申し入れ書全文はこちらをご覧ください。