議会での質問・討論(詳細)
2017年3月1日

■消防局 (白井 まさ子・あらき由美子)

要求実り、来年度救急隊30名増員、救急車も3台増える。

白井議員:日本共産党を代表して質問します。
 高齢者の救急搬送についてです。午前の審議の中で救急車の要請が急増している、このこと明らかですから私は救急車での救急搬送の現場滞在時間に着目をしてみます。
 現場滞在時間を短縮する対策として、救急車の中で搬送先の病院を選定するための情報が得られるワイミス(YMIS)というシステムを医療局と連携して実施していると聞いているが、効果出ているのでしょうか?実施状況と滞在時間はどうなっているのかを伺います。

高坂警防部長:市内の医療機関の受け入れ可能状況を一元管理するシステムであるワイミス(YMIS)を24年度から運用しており、救急隊が病院選定の際に活用しております。救急隊が電話で医療機関に受け入れ照会を行い一回で受け入れが決まる割合は、運用前の23年が77.3%、28年が86.3%で9ポイント増加し病院選定が円滑になりました。また救急隊の現場滞在時間は、23年が19.2分28年が21.2分で2.0分の延伸となっていますが、これは病院選定が円滑になった一方で救急現場でのコミニュケーションに時間が掛かる高齢者の搬送が増加していることなどによるものでございます。

白井議員:今まで搬送先病院が見つからないで現場滞在時間が伸びているというイメージがあったのだが、それよりも高齢者対応が必要ということでコミニュケーションが大変ということで延びていることなのですが、昨年の決算の審査の古谷議員の質問の際の答弁で「利用者の半数が高齢者で、高齢者の搬送増加がもう影響している」とされていたが、高齢者の利用が増えていることを示す、新たにデーターを活用して把握した数字があると聞いています。説明をお願いします。

高坂警防部長:28年中の救急車の利用状況について本市の人口を救急出動件数で割り返して見ますと21人に1人の割合で利用されていることとなります。同様に65歳以上の高齢者で見ますと10人に1人、更には75歳以上の高齢者で見ますと6人に1人の割合となります。

白井議員:古谷議員からも件数に対応するためにも、高齢者等の時間短縮のためにも救急車を増やすことが必要と主張して来たところ、先ほど報告ありましたけれども、3年連続で来年度にも3台増やすということ、大変評価をしたいと思います。そこで来年度3台増やすのは、新規で購入するのでしょうか?そして人員配置や宿舎整備はどのようにおこなうか伺います。

久保田消防局長:一番目の新しい車両か?という意味でございますね。新車両を配置させて頂く予定でございますが、今年度同様ですね著しく救急の増加がある場合あるいは見込まれる場合はですね、人員配置や庁舎あるいは指令システムの整備が整った時点で非常用救急車を活用して運用開始させて頂き、そのうち新規車両ができた時点で新規車両に変えていくというような対応をとります。増隊する救隊の確実な運営に向けまして、人員としては1隊あたり10名、計30名を増員いたします。救急救命士区分の採用含めた職員の確保や救急資格者の養成をおこなっていきます。車両資機材の購入、先ほど言った庁舎や司令室の改修なども併せておこなってまいります。

白井議員:これで、国の整備指針に達するかを改めて伺います。

坂野副局長:本市における救急隊の整備指標である77隊に対し、29年度は3隊の増隊によりまして73隊となりまして充足率95%となります。

白井議員:3隊増やしても、まだ指標に4隊不足ということで救急車の提供能力足りてないこの現状は大問題だと思うのですけれども、少なくとも指標はクリアーすることが必要だと思います。先ほどからの局長、副市長の答弁でも、着実に進めたいとはおっしゃるのですが、目標はいつ頃に設定しているのでしょうか。

久保田消防局長:私どもの気持ちとしては30年度にしたいと考えて準備はしているところでございます。

白井議員:1台、だいたいいくら位掛かるものなのでしょうか?

久保田消防局長:車両だけで考えますと1560万、資機材等を入れますと更に1000万近くが掛かりすし更には庁舎改修もありますので、相当のお金が掛かることは事実でございます。

白井議員:局長がもう決意されておられるので、副市長の判断も必要かと思いますが、いかがでしょうか。

柏崎副市長:先ほど御答弁させて頂きましたように77台という整備時費用は我々も認識しておりますので、それができるだけ早く到達できるようにしっかり取り組んでまいりたいと思います。

在宅医療対象者が1.7倍になり、認認介護等への対策が必要

白井議員:局長の決意に是非応えて頂きたいと思います。そして古谷議員の質問の答弁で「今後、在宅医療対象者が伸びるので現場滞在時間に影響する」ということでした。2025年には在宅医療が1.7倍になって、要介護認定がもう急増すると予測されているわけですから、高齢者にこれまでも多かった日常生活の中で転ぶとか落ちるなどの事故に加えて、自宅で介護や医療ケアを受ける人が急変するケースが大きく伸びると思います。事故と違って、既往歴などの情報も必要となります。また、1人暮らしや2人暮らしでも認認介護など、高齢者とコミュニケーションをとる特別な対策が必要になります。何か対策をしているのでしょうか。

久保田消防局長:事前の心構えといたしまして、容態が変化した時は、慌てずにまずはかかりつけ医に連絡をして頂くことや、横浜市救急相談センターに相談頂きたいことをケアマネージャーや民生委員など地域包括ケアシステムの関係者の協力を得ながら各ご家庭にお伝えしていきます。
 一方で救急車が必要となる場合に備えて、一部の地域では既往症などの情報をあらかじめ整理し救急隊がわかりやすい場所に保管するといった取り組みも始めております。こうした取り組みは迅速適正な救急搬送に非常に有効となりますので他の地域に紹介すると共に全市的な展開について関係局と協議をしております。

白井議員:私一時期、病院の外来で看護師として働いていた時には、自宅から救急車で搬送される方が多かったように思うのですけれども、現在65歳以上の高齢者の送のうち、1割は高齢者福祉施設入所者と聞いています。昨年私が特養ホームで面会中だったのですが、別の方が急変をしまして、救急隊が来てスムーズに搬送されました。高齢者入所施設への入所も増えるのですから、日ごろから消防署と施設管理者とのやり取りもしておく必要があると思います。対策はどのようになっているのか伺います。

久保田消防局長:高齢者が入所される施設には必ずスタッフがおりますので、容態が変化した時には慌てずに提携している医師への連絡や、先ほど申しましたとおり横浜市救急相談センターの活用などを施設関係者が集まる会合で丁寧にお伝えしております。なお、昨年施設関係者が集まる会合において、救急車の要請時に備え、救急隊が必要となる情報をあらかじめ記載しておく情報シートを配布いたしました。引き続き情報シートの作成や作成後の定期的な情報の更新について各施設にお願いをしてまいります。

白井議員:先ほども話に出ております、救急活動において地域包括ケアシステムとしての医療や介護や福祉などの横ざしの連携も必要です。他職種連携をより強めるためには、救急隊を増やすだけでなく、消防署や消防局への人員増も必要だと思いますが、どのようにするのでしょうか。

久保田消防局長:救急救命隊制のさらなる充実のため2017年度は警防部に救急担当部長、各消防署に救急担当課長を配置いたします。これにより関係区局や医療機関、福祉施設、在宅医療連携拠点等と連携を強化し、地域包括ケアシステムの検討会議にも参画するなど在宅医療者にかかる救急搬送等の課題解決に向けての取り組みを進めてまいります。

白井議員:局予算の全体では、2015年度が416億から、来年度は395億円と減っています。救急に増やす分、局内でしわ寄せが起きていないか大変心配なのですけども、どこからか剥がしてこちらに充てるということになってはいないのでしょうか、大丈夫でしょうか。

久保田消防局長:午前中の答弁でも申し上げておりまして、庁舎の整備が終わったことですとか、無線整備の配備が終わったことで減になっておりますが、他のものを削ってというわけでないことでございます。

白井議員:私、いろいろな事例を聞いているのですけども、ひとり暮らしの高齢者の自宅で異変に気付いた近所の方が、鍵がかかっていて、入れないと。日ごろつながっていたケアプラザの地域包括支援センターの職員にまず連絡して、区の職員や交番からの駆け付けもあって、それで救急車を呼んだという例も聞いております。高齢者への対応は本当に大変なことがいろいろあるのだなと思います。
 また別の例ですが、近所の方が心配をして救急車を呼んだところ、本人は「俺は乗らねー」と言い続けて、救急隊員の方々は、「そうゆうことでは僕たちは貴方を運べないのですよ」と丁寧に1時間ほどかけて説得して、でも納得が得られず運ばなかったと。   
 こうゆう例もありますので、相当現場滞在時間が延びてる要因には高齢者とコミュニケーションをとるのを本当に丁寧にやって頂いているということが良くわかっています。こういったやり取りがこれから、もっと増えると思います。先ほど問題にした在宅医療の方が急変するという例がどんどん増えるのではないかと思うのです。手間をかける時間をかけることが本当に必要な高齢者の利用が増えるわけですから、より職員体制を厚くすることが、本当に望まれますけれども、もう一度決意を伺いたいと思います。体制を増やすことについて局長に伺います。

久保田消防局長:救急ケースについては、そうゆうことも含めまして更に今日時点でも2500~2600件増えていますので今年に入ってから、かなり厳しくなると思います。救急隊の一時的な増隊を図って対応をしていますが、それでもやはりやり切れないところはあると考えられますので、しっかりと人員の確保を図りながら救急体制の充実を図ると共に、先ほど言った救急担当課長を各署に配置しますので、地域包括ケアシステムのしっかりとした体制をつくるために地域の方と意見交換をして対応してまいりたいと考えております。

 

■消防局 あらき 由美子議員

消防団の活動を保障するために活動費の増額を

あらき議員:日本共産党を代表して白井議員の次に質問いたします。
 私も消防団員南区で入りまして、間もなく5年が経過しようとしています。そうゆう中でやはり消防団の活動として何点かお聞きしたいと思います。
 まず消防団にかかる予算の過去の3年間の推移をお願いいたします。 

坂野副局長:26年度は12億629万8千円、27年度は17億9141万9千円、28年度 は19億5799万9千円と増額しております。

あらき議員:毎年頑張って予算を付けて頂いて本当にありがたいと思います。
 そこで新年度予算で、県からの補助交付の対象となっている事業とその額について伺います。

坂野副局長:29年度予算に市町村地域防災力強化事業補助金として、消防団器具置場建設事業に8208万円、消防団積載車の整備事業に911万8千円、可搬式小型動力ポンプの整備事業に900万円、合計で1億19万8千円を計上しております。

あらき議員:県からの補助金、国からも補助金をもらうというのはかなり限定されていると思うが、この点補助金を増やすということについての要望はいかがでしょうか。

久保田消防局長:国に対する補助金でございますが、17年度までは消防団に対する消防庁の補助金のメニューがありましたが、18年度に廃止となり現在はありません。
 尚、普通交付税算定の基礎となっている消防団関係の経費については、年々増額となっておりますので特に国への要望はしておりません。

あらき議員:そこで交付税というのはやはり限定されているわけではないので横浜市に一括して入ってますね。そうなるとやはり全市的な局の中での奪い合いという言葉が良いかどうかわかりませんけれど、優先順位ということで変わるので是非この点についてはきちんと補助金として交付をしてもらうという機会を是非検討して頂きたいと思いますがいかがでしょうか。

久保田消防局長:国としても消防団の拡充については、非常に関心を持たれて推進しています。当市におきましても昨年、総務大臣から感謝状を頂いているという状況でありますので、そう言った中で当然費用もかさみますから、国の会議の中で全国消防長会議というのがありますので、席上を通して要望をしていきたいと考えています。

あらき議員:是非お願いしたいと思います。一番は各消防団、団員を増やす努力をどこもしていると思います。局としてもそのための予算を拡充して、年額報酬も国の基準にあわせるなど引き上げる努力をしているのは良くわかります。ただ問題なのは活動費です。この間古谷議員が質問したとおりで、出動報酬については火災で3400円、訓練で2400円、これが本市の基準です。先ほどお答え頂いた交付税単価は7000円ということで、やはりこの点のかい離がある、この点についても前回質問をした時の局の回答としては出動1回あたりの報酬額の増額より地域からの要望による訓練や防災指導の増加に対応したいという方に(だけ報酬を)付けています。回数でね。確かにそれもあるのですが、やはり活動する人たちに対してはどれだけ活動したかということがやはり一番基礎になるので、是非この点での出動に対する報酬単価の引き上げ、この点はどう検討されているのでしょうか?

久保田消防局長:29年度予算編成の活動報酬の度合いについて市内全消防団長で構成する消防団長会で検討して頂きました。おっしゃるとおり昨年同様、我々は根底にボランティアであるので額の問題ではない、でも出た以上は幅広く団員の方に報酬を支払いたいというので、単価よりも全体の配布(の割合)を広くしていきたいということで、もちろん団員も増えましたので年額報酬も増えますし出動報酬も今まで以上に広げて増額するようなことをしっかりとやっていく次第でございます。

あらき議員:その点本当に努力して頂いていると思います、ただ私も南区で自分の地域の非常に防災訓練が多いので、このまま行くとギリギリかちょっと足りないかという今せめぎ合いでございます。是非その点についてはきちんと活動しただけの(全ての)もので出せるということでは、予算を確保して頂きたいのです。この点、副市長はいかがでしょうか。

柏崎副市長:局長が御答弁したことに尽きるとは思いますけれども、消防団長会などでも様々この点についてはご議論も頂きご意見も頂戴しておりますので、そうしたことを踏まえて我々しっかり必要な予算というのは計上できるように色々な議論をしていく必要はあると思っています。

400件の消防団器具置場建替え要求に年間12件、これではダメ

あらき議員:是非、実態に見合った予算をお願いします。
 次に消防団器具置場・積載車に係る予算の過去3か年の推移について伺います。

坂野副局長:器具置場について、26年度は6960万円、27年度は2億278万5千円、28年度は3 億9926万2千円となっています。積載車につきましては26年度は  1255万7千円、27年度は6144万8千円、28年度も同じく6144 万8千円となっております。

あらき議員:器具置場の建替えの要望数と整備計画について伺います。

久保田消防局長:29年1月1日現在、立ち退きや老朽化による建替え要望は56とあります。建替えにあたっては立ち退きを優先し建替え用地を確保できたところからおこなっておりますが、29年度は12棟の整備をおこないます。

あらき議員:このペースでいくといつ達成するのか?この点はどうでしょう。

久保田消防局長:全部で400いくつありますので、年間12棟がかなりギリギリの状況でございますので、かなりの年数を要すると考えておりますが、少しでも早くできるよう用地確保を進めながらしっかりと事業を進めたいと考えております。

あらき議員:副市長、この点全庁的にやらないと無理だと思うのです。局で頑張ってもやはり場所がみつからない、土地もあっても借りられない、こうゆうハードルが高いわけです。学童保育もそうですけれど、移転するときの場所を決めるのについては局区連携ということもやっています。そういう点では市民局といっしょになってやるとか方法はあると思います。いかがでしょうか。

柏崎副市長:実情がおわかりの上、質問されていると思いますが土地の問題は中々こうゆう市街地ですから大変厳しい状況があります。そういう意味では我々も消防局だけが検討するということではこの事業に限らずそうゆうことではありませんので、いろんな形で連携を取りながら、この整備が進むように我々もきちんと取り組んで行きたいと思っております。

増える女性の団員の声にこたえて、被服などの見直しを、支援の検討を

あらき議員:全庁あげて是非やって頂きたいと思います。最後に被服の検討についてです。女性団員も増えていることから、この点についてはどのように意見を反映していくのか伺います。

久保田消防局長:被服の見直しについては消防団長で構成する消防団被服装備検討委員会の中で検討して頂きます。その検討委員会の中で女性の被服についても来年度はしっかり検討して行きますので、その場合には女性団員による作業部会、これをしっかり立ち上げまして意見を聴取して反映していきたいと考えております。

あらき議員:入団して一番嬉しかった、制服もらった時活動服もらった時なのです。

南区では、全消防団員女性団員、集まる機会が非常に多くなったので、お互いの融通、結構利かせるようになりました。ただ他の区では、そうゆう機会がないと中々活動服も回らないということも聞いてますので、是非区が主体となって消防団係りできましたから情報交換できるようにそしてお互い融通できるようにすればもっともっと皆機能的に動けるということも思いますので是非検討よろしくお願いします。


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