申し入れ等
2017年1月31日

原発避難生徒へのいじめ問題の解決に今必要なのは、林文子市長の決断です

2017年1月31日

横浜市長 林 文子様

日本共産党横浜市会議員団
団長 大貫 憲夫

 日本共産党横浜市会議員団は、今年1月17日、原発避難生徒へのいじめ問題の解決にむけて、林市長に期待し、教育委員会に対して金銭授受行為をいじめと認定したうえで、生徒側からの要望書に沿った内部検証と再発防止策の検討を行うよう必要な手立てを講じること、合わせて、これらの手立てをとっても成就しない場合は、市長の手で「再調査」を行うことの2点を求めました。ところが、金銭授受の問題にかかわる教育長の議会答弁などによって、事態は解決に向かうどころか混迷が深まるばかりです。
 それは、岡田優子教育長が1月20日、こども青少年・教育委員会常任委員会で、「第三者委員会が金銭授受をいじめと認定していない」「同級生らの話などから、金品の授受についていじめという結論を導くのは難しい」と答弁したことです。これは、第三者委員会(横浜市いじめ問題専門委員会)の金銭授受の要因にはいじめがあるとした答申を否定したものです。生徒側から発言の撤回を求められるのも当然のことです。不幸にも、長期間にわたり生徒側の訴えを放置した岡田教育長の下では、市民の信頼を回復して市民に支持される教育行政をすすめるのは困難という昨年12月議会での党議員団の指摘が的中してしまいました。
 1月10日、被害生徒が市長に宛てて教育委員会に出した手紙には「またいじめが始まると思って、何もできずにただ恐くて仕方なくて、いじめが起こらないようにお金をだした」「お金を取られたことをいじめとして認めて欲しい」とあります。教育長は、本来ならば、ここで金銭授受をいじめと認定できたはずです。いじめ防止対策推進法には、いじめは、児童・生徒の間で起きていて、その行為の「対象となった児童等が心身の苦痛を感じているもの」と定義しています。
 この定義に則った判断を行わないことは、教育長が、第三者委員会の答申だけでなく、いじめ防止対策推進法も、理解していないことになります。
 それにもかかわらず市長は、1月25日の定例の記者会見で、「再発防止策などを検討する委員会の議論を見守ったうえで、対応する考えを改めて示す」と述べられています。これは、教育長の方針を「良し」としたものに他なりません。これでは結果として、今現在苦しんでいる被害生徒を市長がいじめていることになり、あってはならないことです。
訴えている生徒の手紙を受け取っている市長は、下記の方向で事態を打開されるよう、緊急に申し入れるものです。
                  
 記

1、市長として金銭授受をただちにいじめと認め、その手続きとして、条例によって市長部局に設置されている横浜市いじめ問題調査委員会に諮問し、いじめ認定の判断を仰ぐこと。
2、教育委員会のもとに置かれた再発防止検討委員会を市長主導で改組し、答申を出した横浜市いじめ問題専門委員会及び横浜市いじめ問題調査委員会のメンバーを加えること。
3、改組した再発防止検討委員会は、金銭授受をいじめと認定したうえで検証と再発防止策を検討すること。


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