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市広聴第4527号
平成20年12月26日
日本共産党横浜市議団
団長 大貫 憲夫 様
横浜市長 中 田 宏
「日産自動車等における大規模な非正規労働者削減に関する申し入れ」
について(回答)
さきにご要望(2008年12月18日)のありましたことについて、次のとおりお答えします。
1 日産自動車に関して
(1)について
日産自動車の減産計画ですが、すでに国内全体で平成20年度当初138万台の生産計画を、22.5万台削減することが公表されています。横浜工場においては、横浜工場が車体生産工場ではなくエンジンやサスペンション等の生産工場であるため、減産量は公表していませんが、全社的な生産台数削減に伴い、減産しています。
また、人員削減については、平成20年12月17日の同社の発表で、平成21年3月までに派遣社員を全員解約することとしており、横浜工場においても、現在約130名の派遣社員を解約する予定であると聞いています。
本市としては、日産自動車横浜工場を平成20年12月22日に訪問し、文書で雇用維持の要請を行うとともに、やむを得ず解約することとなる派遣従業員に対しては、就業支援や社宅利用継続などできる限りの措置を講じるよう申し入れを行っています。
(2)について
日産自動車においては、減産計画に伴い関連会社等への発注等も縮小しています。
本市としては、日産の関連会社のみならず、厳しい経営環境に直面している中小企業に対しても、緊急経済対策の一環として、資金繰り支援や経営相談を行っているほか、雇い止めや中途解雇となった非正規労働者に対しては、「ジョブマッチングよこはま」(無料職業紹介事業)により再就職支援を行うなど雇用対策強化に取り組んでいます。
2 非正規労働者への支援策について
(1)について
市内立地企業の雇い止め、解雇の実態については、神奈川労働局公共職業安定所(ハローワーク)と連携し、実態の把握に努めています。
(2)について
生活にお困りの方の相談については、各区福祉保健センターにおいて、専門の職員が生活状況をよくお聞きし、生活保護の申請に応じるとともに、生活保護に至らない場合についても、きめ細かく相談に応じ、就労支援の相談等、必要な対応に努めていきます。
「横浜しごと支援センター」では、就業相談、キャリアカウンセリングなど就職準備段階から就職後の労働相談まで、「しごと」に関する幅広いサービスを総合的に提供しています。
今回の急速な経済状況の悪化を受け、現在、休館日となっている第2水曜日を平成21年1月から開館することとし、相談日を拡充していきます。
また、「ジョブマッチングよこはま」では、平成20年11月下旬から就業相談日を週2日から週3日へ拡充しました。
今後も引き続き、ハローワークとも連携を図りながら、支援していきます。
(3)について
お申し入れのとおり、今般の経済情勢の悪化による派遣契約社員の解雇により、社員寮等の退去を余儀なくされ住居に困窮する方々が多く発生する状況となっています。
既に退去し又は退去通告を受けている求職者に対しては、就業機会の確保が図られるまでの当面の居住の安定を緊急的に確保する必要があります。
公営住宅法では、企業の倒産等で解雇されたというだけでは入居申し込みの対象とはならないこと、本市の市営住宅の最近の応募倍率が20倍を超え、住宅に困窮する多くの市民が入居機会を待ち望んでいる状況を鑑みると、一般の入居にはなじみません。
しかしながら、本市の緊急経済対策の一環で、こうした方々の居住の確保を緊急的に図り、行政財産の目的外使用により対応します。
具体的には、一般の募集に影響の無い、大規模改修予定の団地で仮移転用に空き住戸を確保している市営住宅の一部を、一時使用することとし、派遣契約の停止等が本格化する平成21年1月から、市内のハローワークでのあっせんを前提に、申込受付を開始し、1月中からの使用に向けて取り組みます。
(4)について
国の動向や社会情勢を見ながら、市が臨時職員として採用する等、検討しています。
(5)について
平成20年11月5日に横浜市緊急経済対策本部を設置したところですが、現在の厳しい雇用情勢を踏まえ、同本部において雇用対策部会を設けて、国の補正予算などにより雇用対策として打ち出された事業についても、効果や財源を精査し、検討しています。
この旨ご了承いただき、貴市議団の皆様によろしくお伝えください。