危険ながけに建物を建てること自体が人命被害に直結
2015年度予算特別委員会が2月25日から始まり、建築局審査で、岩崎ひろし議員が土砂災害警戒区域内のがけ地の建築行為および浴室なしの市営住宅の解決について、質問しました。
違反造成が3年以上放置され、3棟分の建築確認が出ていた緑区白山のがけでは、昨年10月の台風で土砂崩れが起こり、尊い命が失われました。また、危険ながけ地にマンション建設が始まっている金沢区六浦では、周辺住宅で家のひずみ、岩や土砂の崩落などの被害が出ています。
岩崎議員は、これら2つの現場に開発や建築の許可が出ていたことを確認した上で、「市民の命・財産を守る建築行政になっていない。なぜ、未然防止ができなかったのか」と問いました。
建築局長は、緑区の場合は記録的な豪雨、違反造成に対しての是正指導不足、既存の排水管の断裂などの複合的要因でがけ崩れが生じ、是正指導がしっかりとしきれなかったことは行政の責任だと認めました。
さらに岩崎議員は、「そもそも危険ながけに建物を建てること自体が、いずれは人命被害に直結するという大問題」として、危険ながけ地の開発や建築行為は禁止を含めた厳しい規制が必要として、局長の見解を求めました。
建築局長は、開発許可、宅造許可、建築確認のいずれも、それぞれ関係法令に適合していれば許可や確認済書交付をしなければならないこととなっていると答弁。岩崎議員は、「未然防止の対策がちゃんと立つような法体系あるいは制度の設計が必要だ」と要望しました。
風呂なしの金沢区の瀬戸橋住宅について、改築も含めた改善策を考えるかとの質問に対し、建築局長は、間取りや給排水等の設備状況およびコスト、建物自体の老朽度等も考えて浴室設置は困難だが、特例で他の市営住宅への応募を認めていると答えました。
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