精神障害者むけの施策拡充はまったなし
日本共産党横浜市議団は23日午後、横浜市精神障害者家族連合会(浜家連 理事長宮川玲子)と、横浜市役所市会棟で来年度予算要望にかかわって懇談しました。懇談には、宮川理事長以下10人、党議員団から大貫憲夫、あらき由美子、古谷靖彦の4市議が参加しました。
浜家連は、横浜市内における精神障害者の家族が連帯して家族力を強化し、精神障害者が安心して自立した日常生活を営むことができ、病、障害が決して人の尊厳を損なうことのない社会の実現のため精神保健福祉の普及啓発活動、障害福祉サービスに関する事業、就労支援事業、相談支援事業、関係機関との連絡、調整に関する事業等を行い、精神障害者の社会復帰の促進と医療・福祉制度の改善、充実を図ることを目的とされています。会員は、横浜市内の精神障害者家族と18の精神障害者家族会(単会)約1,100人をもって構成されています。
要望は、3つの最重点要望、9の重点項目、4つの国への要望です。各要望について、資料を示しながら補足説明があり、懇談に移りました。
最重点事項の最初に挙げられたのは、各区の精神障害者支援医療ソウシャルワーカーの大幅増進です。市が掌握する精神障害者の人数は約74000人、対するワーカーは約70人です。一人当たり1000人担当となります。支援相談を申し込んでも、2週間、1か月待たされたという深刻な事例が紹介されました。倍加して一人500人にしてというのが要望です。至極当然の願いです。
重点要望の2つ目は、生活支援センターを中核とした「横浜型アウトリーチ事業」の拡充です。浜家連の会員アンケートによれば、日中家にいる人が4割をしめています。その実態は、「病識がなく、引きこもっている当事者に家族だけでは対応できません。プロの方の訪問を願う」、「最近通院しなくて困っている。通院させるために行政や生活支援センターの協力がほしい」など、訪問型支援が切望されています。
3つ目は、重度障害者医療費助成制度の対象拡大です。1級の通院の現行対象を1級の入院と、2級の入院・通院へと拡大を求めています。県立K病院入院中のAさんの年間の病院への支払額は70万円、業者支払15万円という過重負担です。これ以外にも月2万円の日用品等の出費があります。戸塚区に接する鎌倉市、藤沢市は、2級まで対象です。県水準でよしとする市の姿勢に厳しい意見が寄せられました。
大貫団長は、要はお金の問題、箱もの重視か福祉優先かという考え方の問題だ、決算議会のなかで、市の考えを正し、一歩でも前に進めたいと述べました。