議会での質問・討論(詳細)
2014年3月4日

■水道局(あらき由美子)

検針・料金整理業務委託事業者に救命救急の研修を

あらき議員:共産党を代表して質問します。
まず、検針・料金整理業務の委託内容と未納者への対応について質問してまいります。スクリーンを使いますので、よろしくお願いします。
まず、検針・料金整理業務の委託内容についての説明、お願いします。

小賀野お客様サービス推進部長:水道メーター検針業務では、2か月に一度、各ご家庭や店舗などを訪問いたしまして、メーターの検針を行い、水道料金の算定をいたしております。一方、料金整理業務では、納付期限を過ぎました水道料金などの支払いの催促、支払いがなかった場合の停水、支払い後の停水解除とういう一連の業務に加えまして、引っ越しの際の水道の開栓等・中止等を行う業務となっております。

あらき議員:そこで、基本的な契約期間と委託事業者の数がどうなっているか、伺います。

小賀野お客様サービス推進部長:メーター検診業務、料金整理業務委託の契約期間につきましては、原則として5年間でございます。また、市内を2行政区ごとに9つの地域に分割いたしまして、現在7つの事業者に委託を行っております。

あらき議員:検針や未納訪問者等で住んでいる方の異常を発見した例があると聞いています。その際どういう対応をしたのか、伺います。この1年間で結構です。

小賀野お客様サービス推進部長:先生おっしゃっていただいたように、平成25年1月から委託事業者の協力を得まして、孤立予防の取り組みというのを実施してございます。その中の実例でございますけれども、昨年の4月、2か月に1回のメーター検針でお客様のお宅をご訪問させていただいた際に、数量が異常に増加していたということがござまして、声をおかけしましたが応答がございませんでした。検針員が不信に思いまして、地域サービスセンターを通じまして、区役所に通報いたしましたところ、残念でございますけれども、お住まいの方がお亡くなりになっていた、そういったことが確認された事例などがございます。

あらき議員:今年度9件発見して、うち5件の死亡があったというふうに、私も資料でいただきました。
管理会社とは協力依頼書に基づいて「緩やかな見守り」をお願いしていると。その内容は、1.生命の危機が疑われる場合は、警察・消防への連絡、2番目、緊急性が予見され、安否確認等の必要性が感じられる場合は区役所の連絡窓口への連絡を要請するとなっています。そこで、見守りについて対応をお願いしているのはわかるんですけれども、やはり行った時に生命の危機が疑われるようなケースに遭遇するということも考えられます。委託事業者の中には独自で救命救急の研修会を設けている会社もあると聞いています。水道局として、安否確認をはじめ救命救急の研修会を設け、委託事業者に参加を依頼することを検討できると思いますが、いかがでしょうか。

土井水道局長:先ほど述べました孤立予防の取り組みなど、地域サービスセンターと委託事業者の協力体制によりまして進めておりますが、すでに、先生もいまご指摘のように、合同で救命救急講習を実施している事例もございます。こうしたものを参考にしながら、今後研修機会の拡大に努めてまいりたいというふうに考えております。

あらき議員:これはすぐにできることだと思います。研修の機会、設けていただければ、そういう関係で非常に助かる方がでてくるっていう点では、前向きに検討していただきたいと思います。

納付通知書に生活相談窓口等を記載せよ

あらき議員:次に、未納者の世帯に委託事業者が訪問する流れについて説明してください。

小賀野お客様サービス推進部長:納入通知書や口座振替などで水道料金を請求いたしました後に、納入期限を過ぎましてもお支払いをちょうだい出来ない場合、検針いたしました月の3か月後に、委託事業者が料金の催促状を持って未納者のお宅を訪問してございます。お客様にお目にかかれました場合は、お支払いのお願いをいたしまして、その場で料金を徴収する場合もございます。また、お目にかからなかった場合には、支払い期限を明記した催促状を郵便受けに投函してまいります。なお、支払期限を過ぎましても支払いがいただけない場合につきましては、停水までいたる場合がございます。

あらき議員:昨年度の水道料金未納件数、何件でしょうか。

小賀野お客様サービス推進部長:平成24年度の未納件数につきましては、年間で述べ約28万件でございました。

あらき議員:スクリーンお願いします。これ、納付の時の督促あるいは給水停水になる場合の見本としていただきました。

水道料金納付書等
支払いができない方、未納になっている方は、生活困窮になっているケースもあると思います。水道局から送付されるこの納付書、見ましたけれども、生活に困った時にはどこに連絡をするっていうのは一切書いてありません。水道局の仕事としては納付をしていただくというのが優先だから、それはそれでわかるんです。ただ、停水にいくケースは非常にまれだと聞いていますけれども、やはりその点で生活に困っている方が、どうしたらいいのかって悩んでいる場合もあると思います。この点、納付書に、生活保護の制度があるとか行政サービスを相談するには区役所の相談窓口に行くとかということを一筆入れるというのは可能だと思います。この点、改善できると思いますが、局長の見解、伺います。

土井水道局長:委託事業者が訪問時に生活に困窮しているとの相談を受けた場合は、まず水道料金の支払い計画についてご提案をいたします。しかし、委託事業者が直接的に生活保護制度などをお勧めすることは、プライバシーに関わる問題もあり、お客様の申し出がない限り、なかなか難しいというふうに考えております。さらに、お話をお聞きする中で、水道局職員が相談に応じたり、結果として区役所の相談窓口をご案内することなどはございます。

あらき議員:申請主義だから、まずその情報を知らせるということが必要なので、委託事業者ができないということが前提であるならば、ここに一筆加えるということを、私は改善提案としてできると思うんですけど、見解、いかがです。

土井水道局長:検討課題としてちょっと検討させていただいきます。委託事業者にその専門知識はなかなか、先ほども言いましたように詳細までは伝わりませんので、あり方も含めて議論・検討させていただきたいと思います。

あらき議員:職員だったらそこまでできると思うんですけど、やっぱり委託の中に入っていないので、あるいは文章を持っていって紹介して置いてくるとか、方法あると思いますから、ぜひ検討していただきたいと思います。

出来る限りの手段を使って市民に断水時のお知らせを

あらき議員:次に、事故による断水への対応です。停電時の東京電力から水道局への連絡方法について伺います。

清塚浄水部長:東京電力からの連絡はありませんので、緊急連絡先であります事業所に施設を管理している浄水場などから問い合わせを行っています。なお、事故原因につきましては、その後、東京電力からファックスなどで連絡がございます。

あらき議員:停電時やその他の事故で断水になった場合の市民への周知方法はどうしているか、伺います。

波多野給水部長:停電時や突発事故などにより断水が発生した場合は、水道局職員が車両で対象区域を巡回し、お客様へ断水状況などの広報を行います。なお、水道局では、放送設備を備えた車両を約200台、配備しております。また、断水している地域、断水の状況および復旧予定などを速やかに水道局ホームページに掲載しまして、お客様への周知を図っております。

あらき議員:昨年1月10日、今井配水池のポンプ設備において故障が発生して、今井配水池エリア内の一部において減断水等、水が減ったり断水になったという状況が発生しました。私もちょうどその日家にいたので、朝から水が出なくてびっくりしました。何が起きているかわかりませんでした。広報車が回ってくるかとは思ってましたけど、情報が入りませんでした。水道をひねっても、いつ回復するかわからない。ツイッターではこの情報、飛び交っていたそうですけれど、私にはその時はツイッターということは頭に浮かびませんでした。
こういう時に、水道局として、市民に周知方法としてどういう対応をされるんでしょうか。

波多野給水部長:昨年の今井の事故の場合は、非常に早朝でしたので、職員の配備体制が不十分だったという面もあるかと思います。ホームページ等ではいろいろ更新しておりましたので、先ほど申しましたように、広報車による対応およびホームページ、そちらの対応ということになるかと思います。
あらき議員:ホームページっておっしゃるんですけど、本当にそういう時はうかばないんですね。私はやっぱり原則は広報車だと思うんです。音で聞かせる。なかなか家に入っていると音は届きませんとおっしゃるんですけど、だったら台数増やしてやるべきだと思うんです。区役所との連携はどうなっているんでしょうか。

土井水道局長:区役所との連携ということでございますが、横浜市では緊急事態等対処計画というものを定めておりますが、大規模広域断水が発生した場合は、水道局が関係区役所などと連携を図り、応急給水などの広報を行うこととしております。

あらき議員:区役所にも連絡いれたというのは聞きました。だけど、区役所の広報車が動くというとこまで行っていないんですね。さっき200台持ってらっしゃるっておっしゃいましたけれど、200台いろんなところに置いてるわけなので、南区に関連する所から送るっていってもそう簡単じゃないと思うんです。で、ぜひ区の広報車も活用して知らせるという手段はできると思うんです。この連携はどうでしょうか。

土井水道局長:その被災というか災害のエリア、断水のエリアとか、いろんなものがございますが、地元の区役所とは日常的に連携は大事でございますので、まず連絡をすることと、私どもの配備が不十分だった場合などについて、ちょっと検討させていただきたいというふうに思います。

あらき議員:区役所にも確認しました。区の広報車、動くって頭がなかった。それぞれやっぱり縦割り行政の、これ弊害だと思います。できるものは使うという点で、人が足りなければ人も応援してもらう、そして水道局サイドも動かす、ぜひ両面から検討していただきたいと思います。

防災時に重要な拠点施設への水道管の耐震化を前倒しせよ

あらき議員:次に、水道施設の耐震化率についてです。大規模地震などの災害に備え、施設の更新・耐震化など災害対策を強化していることは、命の水を守るという点で本当に大変重要な課題で、重要だと思います。配水池や自然流下系の導水路線の耐震化は今年度末で80%を超えているのと比較して、浄水施設は43%、総配水管は21%と低く、新年度予算でもほとんど変化はありません。その理由について伺います。

平本施設部長:耐震化事業には多額の費用と時間を要するため、現時点ではやや低い達成率となっております。浄水施設の耐震化ですが、川井浄水場は今回の再整備で完了し、西谷浄水場は現在耐震化工事を進めているところです。小雀浄水場は2系統のうち1系統をすでに耐震化しております。続いて、総配水管ですが、市内全域の総延長約9100キロメートルについて本格的に耐震管を導入したのが平成18年度であり、まだ低い率にとどまっております。

あらき議員:浄水施設や送配水管の耐震化率100%の達成時期はいつになると考えているのでしょうか。

土井水道局長:費用も時間もかかる事業でございますので、達成時期を明示することは困難でございます。浄水施設につきましては、残る2つの浄水場の耐震化を効果的に実施し、できる限り早期達成を目指してまいりたいと考えております。総配水管につきましては、先ほどもありましたが、総延長約9100キロメートルに対し、限られた予算の中で、年間110キロメートルで更新を進めておりますので、耐震化率の向上は年間約1.2%であることから、時間はかかりますが、着実に進めてまいりたいというふうに考えております。

あらき議員:地域防災拠点、区役所、土木事務所など重要拠点施設への管路の耐震化、これも今年度から5か年で50か所の目標、22か所を新年度予算と含めてあるんですけど、これ、事業計画を前倒しして早期に完成させるべきだと思いますが、この点いかがでしょうか。

土井水道局長:ご指摘の点も十分わかるところでございますが、この事業は老朽管更新の一環として実施しておりまして、限られた財源の中で優先順位を見極めながら、全体のバランスを考慮して進める必要がございます。震災時に、市民のみなさまが集まる拠点などへの水の供給は大変重要なことですので、今後も精査しながらできるだけ早く整備できるよう検討していきます。

あらき議員:終わります。


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