減便予定のバス路線に生活維持路線として補助金を
あらき議員:日本共産党を代表して質問します。
まず、予算編成の基本的な考え方について、「都市整備局予算編成の基本的考え方」では、「人口減少・超高齢化社会の到来など社会状況の変化により都市の活力低下が懸念される中、災害に強いまちづくりを含めた、都心臨海部と郊外部の再生・活性化を進める取組が、次世代に向けたまちづくりのために必要」であると記されています。私は、旧市街地においても同様の取組が必要であると考えています。まず、この点について局長の見解を伺います。
中田都市整備局長:先生おっしゃいましたように、私どもの基本的な考え方ということの中では、人口減少あるいは超高齢化社会が到来する中でも、持続的に成長発展する都市の実現を図る必要があるということについては、先生とも共有できるというふうに思っております。そのためには、まずひとつは、新たに都心臨海部の将来構想づくりに着手すること、それと郊外部の駅周辺の再生を図るということ、それから郊外部と臨海部を結ぶ交通をしっかりと作り上げていくということ、このことは当然としてのことなんですが、先生おっしゃいますように、既存の市街地ということについても、しっかりとターゲットを当てて構築していくということについては、その大前提として捉えているというふうに思っていただいて構わないと思います。
あらき議員:そこで伺いたいんです、具体的な事例で。
横浜駅西口から桜木町駅まで運行している浜4系統の相鉄バス、現在1時間に1本ないし2本で運行されています。このバスの「聖隷横浜病院入口・どんどん商店街・庚台・清水ヶ丘・黄金町・阪東橋を通り桜木町までの区間、赤字のために4月15日以降廃止する」と、連合町内会長や関係する町内会長に昨年相鉄バスは説明しているのが昨年8月頃です。しかし、その事実をバスを利用している地域住民には知らせていないことから、廃止をしないでほしいという声があがっています。
南区や西区のような旧市街地で、山坂が多く高齢化が進んでいる地域では、バス路線の廃止は生活するうえで大きく影響し、地域さらには都市の活力低下につながります。今回のような民間バス路線の維持・確保についてどのような見解をもっているか、伺います。
中田都市整備局長:路線バスの廃止などによりましてバス停が廃止される場合には、神奈川県の協議会におきましてバス事業者が申し出をしてその申し出を受けて議論することになっております。その協議が、道路局が窓口となって区と連携して地域に説明していくということになるわけでございますが、この度の件につきましては路線廃止のことではなく、バス停が廃止するということではなく、路線を変更するということであったために、バス事業者等が区役所と連携して地元説明に入ったという経緯がございます。今後は路線バスの運行が大幅に変更されるというような場合につきましても、区役所等との連携を強化して対応するようにいたしてまいりたいというふうに考えております。
あらき議員:結局、減便になるんですね。そうすると、地域の中では足が全くなくなっていくということになるんです。病院があります。この点については交通局に働きかけて、以前相鉄バスが運行していた児童遊園地から保土ヶ谷経由横浜駅行バス、市営バスに53系統に移譲したようなこと、それからいまおっしゃったように生活維持路線として横浜市側から補助金を出す、こういうことは検討できないかどうか伺います。
中田都市整備局長:地域交通の維持確保にむけましては、先生おっしゃいましたように生活交通バス路線支援制度あるいは地域交通サポート事業こういったもので取り組んでいます。しかしながら、バス路線を取り巻く状況というのは、先生おっしゃいますように、非常に厳しくなるということが予想されておりますので、バス事業者と運行に関する課題などについてしっかりと意見交換をしていくということが非常に大事たというふうに思っています。また、さらに公共交通の利用促進にあたりましては、自家用車からの利用転換を促すモビリティーマネージメント、こういったものを地域と連盟して取り組むことによって、公共交通の利用が促進が図られ、結果的にバスの利用者が増えていくというふうなことの取り組みも非常に大事だと思いますので、そういった方面でもしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。
あらき議員:今回のようなケース、今後も起きる可能性はあると思うんですね。地域住民が相談する際は、やっぱり区役所に行くと思うんですよ。そういう時には区との連携というのは非常に大事だと思うんです。この点いかがでしょうか。
中田都市整備局長:当然、区と連携していくということがこれからも大事な要素となってまいりますので、区の方としっかり連携しながら取り組んでまいりたいというふうに思います。
あらき議員:ぜひ、その点はお願いしたいと思います。
もっと金と人を投入して「いえ・みち まち改善事業」の推進を
次に、「いえ・みち まち改善事業」についてです。
この「いえ・みち まち改善事業」は、今回補正予算を含め約3億6000万円。減災に向けて、さらに不燃化を促進しようという姿勢が見えています。しかし、事業対象となる23地域、660ヘクタールのうち、協議会や勉強会でその取り組みに着手していない地域があるのも事実です。そこで、地区カルテを作成し働きかけの基礎資料をし、この事業を進めるということですが、その際に欠かせないのは、関係する区との連携です。どのように取り組んでいくのか伺います。
中田都市整備局長:今回作成しようとします地区カルテにつきましては、地域のみなさまの防災への関心を高めて話し合いの場づくりにつなげる機会としていただくということが大事でございまして、そのたたき台を提供するということがそのひとつの狙いとなってます。また、カルテには重点的に整備すべき狭あい道路あるいは効果的な広場・公園の配置などハード対策だけではなく、防災イベントなどの意識啓発のための取り組み、こういったものを盛り込んでいく予定にしております。
カルテの作成にあたりましては、その内容は地域のみなさまにとって、日常の生活環境、暮らしの実感にできるだけ沿うものとするということの必要がございますので、そのため地域コミュニティのつながりの深さあるいは防災についての関心度など、地域の実情をよく把握しております区と連携いたしまして、区にヒアリングをしながらきちんと地区カルテを作成してまいりたいというふうに考えております。
あらき議員:この取組はやっぱりこれまでの「いえ・みち まち改善事業」がなかなか着手に至らなかったことによる、私は経過だと思うんですけど、そのように受け止めてよろしいでしょうか。
中田都市整備局長:協議会や地域のまちづくりがなかなか進まないということを打破するために、やはり地区カルテをつくって、こちらから積極的に入っていくということが必要だろうということで、今回地区カルテの作成ということを予算の中にいれさせていただいたということでございます。
あらき議員:そういう積極的な取り組みを評価したいんですね。じゃあ、都市整備局職員が地域にどうやって溶け込んでいるのか、この点について具体的に披歴していただけます。
齋藤都市づくり部長:協議会、それから勉強会、地域のみなさまの防災への意識啓発を目的としまして、防災学習会ですとか避難経路を確認するためのまち歩きっていうような調査、それから協議会相互の情報交換をするための地区間の交流会、それから炊き出しの体験といった防災イベント、そういうことをしておりまして、そういうところには区役所とともに局の職員も参加して、地域のみなさんと一緒に取り組んでいるという状況でございます。
あらき議員:やっぱり地域の方たちがそうやって職員と一緒になって行動していたことで本音が出てくるまでに、私は相当時間かかると思っているんです。この過去2年で45回都市整備局の職員いっていただいているのでありがたいんですが、副市長、ここは聞きたいんです。3年で人事異動です。これでは本音は出ないと思うんですよ。この体制について、どう思います。
鈴木伸哉副市長:数字で長い短いっていうことではなくて、やはり職員が地域の方とどういうかたちで向き合いながら本音で職員と和合していくかと、ある意味では熱意っていう部分が非常に大事なのかなと思っています。そういう中で、地域のみなさんのお考えを正確にきちっと我々が受け止めて、その中で何ができるかというのを一緒に議論していくというそういう姿勢が大事ではないかなと思います。
あらき議員:ところが地域振興課、うちなんかもそうですけど、やっぱり毎年区長や担当職員変わると、みんな自治会長さんたち、またかっていうんです。また一から教えなきゃいけないのか。それは引き継げないんですよ。ですから、この体制についても、この「いえ・みち まち」進めるためには、私は職員の人事異動を激しくする必要はないと思っています。
それから、もう一点は予算です。この関係している職員13人。南区でもまちづくり担当職員2人です。まだまだこの地域を進めるために職員体制少ないと思います。この点、副市長いかがでしょうか。
鈴木伸哉副市長:必要な仕事に対して必要な体制を組むという、適正なかたちでの体制を確保するということは必要なことだと思います。
あらき議員:ぜひ進むように検討していただきたいんです。新年度予算で地域整備費116億円、そのうち地域まちづくりは6648万、桁が違います。そして「いえ・みち まち」でも2億7000万円。この点ではもっと拡充するべきだと思います。副市長いかがでしょうか。
鈴木伸哉副市長:厳しい財政状況ございますが、やはり必要なことについては、これはやはりしっかりと対応していくということがやっぱり重要だと思います。
あらき議員:予算のつけ方でもその推進する体制がみえてくるので、ぜひ検討してください。
新市庁舎建設は地元住民との合意を前提に
最後に、関内・関外地区活性化推進事業について、特に新市庁舎移転の問題で、埋地地区の方たちから猛反対が起きていますね。もう絶対にいやだという声が出ていました。この点、率直に副市長どう受け止めてらっしゃいます。
鈴木伸哉副市長:地域の方々、いま委員ご指摘のエリアも含めて、これまでも意見交換等をさせていただいてきていると受け止めています。今後も丁寧に説明をし、また議論をさせていただきたいというふうに思っています。
あらき議員:移転が予測される街の形成および経済効果を資料として提出してほしいと書かれていました。この点どうですか。
中田都市整備局長:埋地地区から出された提案というかご意見につきましては、きちんと真摯に対応したいというふうに思っております。
あらき議員:合意を前提に進めるべきということを主張して終わります。