予算特別委員会局別審議より
教育委員会 子どもたちに正しい知識を伝えない
放射線の副読本を使用するな
文部科学省は放射線に関する副読本を作成し、希望する自治体に新年度に配付する予定で、横浜市は市立全小中高学校等約28万人分を注文しています。
日本共産党の大貫憲夫議員は、横浜市が独自に作成した副読本の要約リーフレットで実際に授業を受けた小学3年生が「花にも放射能があるのを始めて知りました」と感想を書き、保護者が「子どもが『放射線はあまり心配しなくていいんだ』と思ってしまうのでは」と不安を訴えていることを紹介しました。
文科省は2010年に経済産業省とともに、副読本「わくわく原子力ランド」を、原発推進団体の(財)日本原子力文化振興財団に委託して作成しました。大貫議員は、今回の副読本も実質的に同じ財団に委託しており、今回の副読本が前のものと同じ内容であると述べました。
副読本では、ガンと放射線の関係が明確でなく、福島などでの放射線からの避難がすでに過去の問題であるかのような記述になっているなど、放射線の影響に関する記述が不足していると指摘し、副読本を使用しないよう求めました。
山田教育長は、記述の不足を認めず、副読本は科学的知見・経験のある専門家が著書、著作、編集をして、放射線に関する学会が監修し、文科省が発行したものであるため、「信用して教育に使っていきたい」と答えました。
総務局 市幹部職員の天下りの「渡り」は市民の理解が得られない
総務局審議で、古谷靖彦議員が本市幹部職員の天下りと知的障がい者雇用について、質問しました。
キャリア公務員の天下りは国民の大きな批判をあびています。横浜市には、本市退職後、財団法人横浜港埠頭公社、財団法人横浜産業振興公社、株式会社横浜港国際流通センター、横浜川崎曳船株式会社、株式会社横浜国際平和会議場の代表等を歴任した上、その後も無報酬の非常勤で外郭団体等の役員を務めている元助役がいるなど、外郭団体や本市出資会社等を2か所以上渡り歩く「渡り」も多いといわれています。
古谷議員は、「退職時の地位を利用して、本市外郭団体や関連団体を次々転々としていく『渡り』に、市民の理解が得られるか」と質問。
一部の元幹部職員によって、大多数のまじめな公務員全体の評価が下がるとして、「元公務員が甘い汁を吸っていると思わせればだめ。一点の曇りもあってはならない問題」だとして、一刻も早い改善を要求しました。
総務局長は、2010年1月から再就職の適正化を行い、今年7月の達成に向けて、対象機関や報酬額、兼務の解消に関する適正化に取り組んでおり、ある程度成果があがっており、達成に向けて努力していきたいと述べました。
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「こんにちは横浜市議団です」2012年3月24日(PDF版)