議会での質問・討論(詳細)
2026年6月5日

NEW!第2回定例会 討論 白井まさ子 6月5日

議第3号議案 反対討論 

日本共産党を代表して、議第3号議案「皇室の伝統を踏まえた安定的な皇位継承の確保に向けた国会議論の促進を求める意見書の提出」に反対の立場から討論を行います。

日本共産党は、日本国憲法にある象徴天皇制含めて、憲法の全条項を尊重する立場です。憲法の3大原則の1つである基本的人権の尊重には男女平等が明記されています。

憲法に基く現行の皇室典範では、「皇位は皇統に属する男系の男子がこれを継承する」と規定されており、皇位継承資格者は極めて限定された状況となっています。こうしたもとで、安定的な皇位継承のあり方について議論を行うこと自体は重要です。しかし、現在国会で進められている議論の進め方には重大な問題があります。

衆参両院の全体会議では、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案と、旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える案を中心に結論を得ようとしています。しかし、この進め方は、女性天皇・女系天皇という重要な選択肢を議論の対象から事実上排除し、「男系男子による継承」を不動の前提としている点で、憲法の理念と整合性が取れません。

日本国憲法第1条は、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」と定めています。この規定に照らせば、多様な国民によって構成される社会の象徴である天皇について、男性に限定しなければならない合理的理由はありません。女性天皇を認めることこそ、憲法の理念と整合するものであり、女系天皇についても同様に議論の対象とされるべきです。

また、旧宮家の男系男子を皇族とする案については、2005年の政府の有識者会議報告書においても、国民の理解や支持を得ることが極めて困難であるとして採用が見送られた経緯があります。戦後80年以上にわたり一般国民として生活してきた人々を、旧宮家の子孫であることを理由に皇族とし、その子孫に将来の皇位継承を担わせることについて、国民の理解と支持が得られるのか大きな疑問があります。

さらに、有識者会議設置の際の国会の附帯決議では、女性宮家の創設に加え、女性天皇・女系天皇についても検討を行うことが求められていました。しかし実際には、その検討が十分に行われたとは言えず、結果として男系男子による継承を前提とする方向で議論が進められてきました。

日本共産党は、象徴天皇制を維持していくためには、国民の理解と合意を土台とした議論が不可欠だと考えます。各種世論調査でも、女性天皇を認めることへの賛成は多数を占めています。にもかかわらず、女性天皇・女系天皇を議論の対象から外したまま、皇族数の確保という問題に議論を矮小化し、結論を急ぐことは適切ではありません。

求められているのは、憲法の理念と国民の総意を踏まえ、女性天皇・女系天皇を含めて幅広く検討することです。しかし、本意見書は現在の国会での議論の進め方を追認し、その推進を求める内容となっています。

以上の理由から、本意見書案には賛成できないことを表明し、反対討論といたします。


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