議会での質問・討論(詳細)
2026年6月5日

NEW!第2回定例会 討論 みわ智恵美 6月5日

日本共産党を代表し、市第1号議案、市第7号議案、水第1号議案、交第1号議案、市第14号議案に反対の立場から討論します。

「中期計画」の採決に反対

 最初に市第1号議案「横浜市中期計画の策定」についてです。私たちは提案されている中期計画のすべてに反対するものではありません。計画の冒頭で、「人権」を、一人ひとりの尊厳に関わる固有の権利として位置付け、「横浜市人権施策基本指針」を掲げていることは重要です。すべての市民の人権が尊重され、平和で安心して暮らせるまちづくり、子育てや医療・介護の充実が求められています。

しかし、提案者である市長自身について、人権侵害に当たるパワハラ疑惑の第三者調査が行われている最中です。

疑惑が晴れていない現段階で、本市の最も重要な行政計画について、今後4年間の方針の議決を求めることは早計であると考え、今、この計画を採決することには反対です。 

「中期計画」の評価する点

計画の内容についていくつか述べてまいります。子どもの医療費が18歳まで無料となりました。この町で暮らす子どもの医療費が無償となったことには、党として半世紀以上前から提案し、市民と共に運動を広げてきた一員として、もろ手を挙げて歓迎します。

また、高齢者のお出かけ・移動の自由を支援し、健康増進・介護予防に力を発揮し、街の経済を活性化させる敬老パス制度が維持され、地域交通にも活用できる拡充が図られたこと、

そして、お出かけシャトルの取り組みで地域交通の充実が推進され、交通空白地域をなくしていく取り組みなどは、市民要望に応えたもので、公の役割を前に進めるものとして評価します。

また、能登半島地震を受けて、大幅な地震防災戦略の見直しに取り組まれ、イタリアへの職員派遣で、防災拠点の備蓄品や品目の見直しなどすすめられていることは評価をしています。ただ、被害想定に対して市民の避難所となる地域防災拠点の数が圧倒的に足りないという問題が残っていますので、引き続きの拡充を要望します。

 子育て世代への住宅支援も、家賃高騰が続く中で期待します。家賃補助世帯の大幅拡大や、補助額の引き上げを要望します。

また、先端技術の活用による暗がり解消と、安心・安全を実感できる見守りに取り組むことについて、さらなる推進を求めます。

また、交通事故からこどもたちを守るため、通学路での こどもの交通事故死亡者数ゼロ の取り組みは、この間の死亡事故発生からも、名実ともに強力な推進を強く希望します。

市民目線で推進される計画が、大いに前進が図られることは評価する点です。

「中期計画」に反対する理由の一つは中学校給食のあり方

私たちが計画に反対する理由の一つは、中学校給食のあり方です。私自身、40年近く中学校給食の全員喫食を求めて運動してきた市民の一人として、この春からの給食実施を感慨深く受け止めています。教育としての学校給食を否定する愛情弁当論が幅を利かせていた時代からの大きな前進です。前回の中期計画では、全員喫食への転換を評価する一方で、給食製造工場で作られるデリバリー方式が長期に固定化されることには反対しました。理由は、おかずの冷たさ、配送トラブル、異物混入、残食検査の不十分さなどの課題があるためです。他都市で調理されるため、異物混入が発生しても市の保健所が直接立ち入り調査できません。実際に4月の16日間の給食提供で、45件とも70件ともいわれる異物混入事案が発生しました。配送のトラブルもありました。これらは、これまで指摘してきた問題点の顕在化です。教育としての学校給食の目標を十分に達成するためには、小学校と同様に子どもたちの声を日々把握できる学校調理方式への見直しを進めることが必要です。

 まちづくりは公の役割を減じる方向

 まちづくりではどうでしょうか。人口減少社会に入ったところで、これまで人口増に対応して、例えば、学校の校庭の広さでも、横浜基準という独特の狭い基準で決めて進めてきたことなどの振り返りが必要ではないでしょうか。人口密度が緩和されることによって、圧迫してきた市民生活を充実させる機会ととらえることが必要です。

タワービル・タワーマンションなど民間事業者の利益最優先の事業に、公金をつぎ込むやり方は改める時期がきています。パークPFIや、これから導入が検討される上下水道の民営化につながるウォーターPPP、山下ふ頭の再開発を民設民営で進めていくこと、様々な公的役割・施設を指定管理者に任せていくことなど、公の役割を減じていく方向ではないでしょうか。市民の願いに応える仕組みが必要です。

 上瀬谷再開発で郊外部に賑わいをとありますが、求められているのは局所的なエリアに公金をつぎ込んで開発するこれまでのやり方ではなく、メルボルンやニューヨークなど世界の先進都市で進められているような「みどりの日傘」を町中にめぐらし、市内の 樹幹被覆率を上げていくことや、町中に誰もが腰かけられるベンチがある、トイレがあるなど、まち全体を心地よく過ごせる場所としていく方針こそ必要だと考えます。今の開発のあり方は、海に向かって広い空があるまち 横浜の良さが、どんどん無くなってきています。どこにでもある町ではなく、ここにこそある街の姿を未来に残す取り組みが必要です。

国民健康保険料の引き下げは急務

横浜の医療問題はどうでしょうか。本市が所管している国民健康保険についてみますと、市民の実質賃金が約30年にわたり上がらない状況のなかで、国民健康保険料は上がり続けています。年収400万円で子ども2人の4人家族、このモデルケースではこの10年間で国保料はおよそ11万円以上上がっています。大変な負担増が実行されたのです。命と健康を守るための保険が、現役世代の生活を圧迫しています。さらに、無職や低所得の方であっても国保は強制加入です。そこで、生活を圧迫する高い保険料を課すということになると、国民健康保険の役割に反して医療を受ける権利や、人間らしい生活を奪うことに等しいのではないでしょうか。高すぎる国民健康保険料の引き下げは急務です。

また、介護保険料を納めても介護サービスの利用ができないなど、負担の大きい保険料や利用料については深刻な課題ではないでしょうか。

 多文化共生の横浜を

計画には、市政の基調として、平和や人権の尊重を据えています。「全ての人の『明日をひらく都市』であり続けたい。」と呼びかけがされています。その横浜市の人口動態では、確実に外国人の数が増え、総人口の3.7%、対前年増加率は8.7%です。そんな中で言葉や文化の違いから日常的なトラブルも起きています。

私たちの暮らしを直視すると、現役就労の外国人が多く、建設・介護・飲食店・コンビニエンスストアなど、産業構造上外国人の存在を欠かすことができないのは明らかです。その方々も共に安心して暮らせる横浜にしなければなりません。

計画には「滞在の長期化や、家族と暮らす人が増えている中で、言語だけでなく子育てや就労などニーズが多様化、複雑化しています。」との課題感が示されています。横浜市が先進的に取り組み、蓄積を重ねてきた多文化共生の取り組みのなお一層の重要性が実感されます。

ところが、横浜市は民族で子どもたちを差別しています。一刻も早く朝鮮学校への支援は再開し、平和と人権を基調とする市政にふさわしい施策にするべきです。

不登校対策について

横浜には1万人を超える不登校児童生徒がいます。計画には、「安心できる学びの場の必要性」として、「課題を抱え、安心できずに生活しているこども、つらい思いを抱えて生活するこどもに気づき、対応するための総合的な仕組みづくりに取り組むことが重要」としています。

これでは、対応策にすぎません。いまある学校の在り方そのものが問われているのではないでしょうか。学校が安心と感じていない子どもたちがいるにもかかわらず、目指す4年後の姿を「ICT活用指導力をはじめ、教職員自らが学び続ける姿勢で臨み、指導力が向上されることで、児童生徒の成長が図られています。」としています。こどもたちや市民、教職員の願いと大きくずれた方向性となっているのではないでしょうか。

保育士さんの処遇改善、配置基準の引き上げに向き合っていない点も問題です。保育の質的向上を目指すにあたって、40年間変わっていない保育士の配置基準はそのままです。市の監査体制も弱いままではないでしょうか。保育士の賃金引き上げや、配置基準の拡充がどうしても必要です。

公共交通、中小・小規模事業所への支援、環境問題など

市民の移動の確保のかなめは公営交通ですが、市営バスは2024年に3回もの減便を行い市民の多くが不便を強いられていますが、減便のままです。スポーツについては、市民誰もが楽しめる市民みんなの文化として発展させていく取り組みが求められていますが、市はそのスポーツを賑わいの手段中心で進めていないでしょうか。

産業分野では、街を支えている中小・小規模事業者の経営を支えて、地域を守り経済活性化につなげていく取り組みの強化を求めます。

建設産業で言えば、第三次担い手3法が現場労働者の隅々に行き渡るような市としての取組が必要です。

環境問題では深刻化している気候危機に対応する大都市横浜として先取りの取り組みが必要です。国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)を招致としていますので、それにふさわしい再エネの促進を強力に進める都市となってほしいと思います。

一方で、横浜グリーンエクスポが実施される都市であるにもかかわらず、緑は減り続けています。みどり税まで徴収しながら、緑が減り続けているのは、宅地開発を規制しないありかたが問題です。転換すべき時期に来ているのではないでしょうか。

スケートボード場の有料化、子どもから料金徴収するな

次に市第7号議案 横浜市公園条例の一部改正についてです。広い横浜で無料のスケートボード場は4か所しかありません。アーバンスポーツを進めるその拠点にしたいというのであれば、舞岡八幡山しぜん公園のスケボー場は、本格的な施設ならなおさら、無料で誰でもが使用できる環境に整えるべきです。そして市内各地にもっと無料のスケートボード場を増やすことが必要なのであって、受益者負担と言って子どもから料金を徴収するなどもってのほかです。 

水道料金値上げの結論引き出すための審議会設置に反対

また、水第1号議案 「横浜市水道事業及び工業用水事業の設置等に関する条例の一部改正」については、人口減少で水需要が減り、厳しい経営環境におかれていることは理解しています。これまでは、水道料金値上げなどは、市民の代弁者である議員が一から審査してきました。

 今回審議会を設置することで、局が、市民からの批判にさらされるのを回避するために、盾とするように思えてなりません。水道料金値上げの結論を引き出すための審議会の設置に反対します。

物価高続く中で、市営バス値上げに反対

交第1号議案 「横浜市乗合自動車料条例の一部改正」は、物価高が続く中で、市営バス運賃の値上げは今すべきではありません。公営交通は市民の移動を支える公共サービスとして維持・充実を優先すべきです。

市民の公園を民間企業の利益を生み出す場とすることに反対

市第14号議案 「特定公園施設の取得」は、大通り公園リニューアル事業に充てるために、民間事業者が整備した特定公園施設を取得するものです。市民みんなの場所である公園が、パークPFI手法によって、民間企業の利益を生み出す場とされることは問題です。

 横浜市政が、市民のために働く自治体として、公の役割を大いに発揮し、市民と共に、前に進むことを願い討論を終わります。


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