日本共産党を代表し予算審議の前提となる、山中市長によるパワハラ疑惑への日本共産党の見解を述べます。
日本共産党は、ハラスメントは重大な人権侵害であり決して許されるものではないことから、法的に禁止していくこと、被害者を迅速に救済することを求めています。
疑惑が報道され、一部を市長が認めたことから、今度の予算案は、行政としてもっとも大事にしなければならない人権の視点で問題があるのではないかという疑念が生じ、予算審議の前提を欠いているのではないか、と繰り返し市長に議会での説明を求めてきました。
ハラスメントの被害者が求めていることは、ハラスメントであることを認めること。謝罪をし、二度とハラスメントを起こさないようにしてほしいということです。
現在、市長は、肝心なことは第三者の調査でのみ対応することを繰り返し答弁し、議会での説明を避けています。第三者の調査で、真相解明が行われたとして、出された結論を、誰がどう受け止めるのかもよく見えません。
5月に予定されている第2回定例会では、本市の4年間の中期的な政策をまとめた中期計画案の審議も行われますが、この中期計画案も、パワハラ疑惑が報道される前に発表されたものです。予算案と同様に、人権を守るという観点でまとめられたものなのか疑念が発生しますが、第三者調査の報告は7月になることから、真相が分からないなかで審議することになります。このような市政の停滞を招くような流れになってしまったのは、ひとえに市長の姿勢だと指摘せざるを得ません。第三者の調査に誠実に対応し、しっかりと議会での説明責任を果たされることを求めます。
市第76号議案 令和8年度横浜市一般会計予算及び予算関連議案の一部に反対の立場から討論します。
党市議団は、全ての予算に反対ではありません。市民要望が実現したものなど、評価できる予算について述べます。
防犯・防災対策として、防犯灯の増設を実施。地震防災対策では「発災前からの対策」として木造住宅密集地域対策の取組や、避難所の環境整備として、学校トイレの洋式化、体育館空調設備の設置、備蓄量の拡充が行われる。医療の分野では、年齢に合わせたがん対策の推進。65歳以上の精密検査実施が予算化されました。
特別養護老人ホームの入所待ちの期間を7か月から4か月に短縮させることや、フレイル対策の推進をはかることも盛り込まれました。
敬老特別乗車証敬老パスについては、運転免許証を返納された75歳以上の方へ、3年間無料公布を継続とバス事業者への支払額の引き上げも盛り込まれました。地域交通の導入で31地区の運行を目指すとし、市民の移動の権利を守る立場は評価します。
生活環境の改善では、昨年度から公園の禁煙化に取組、新年度は、市内全域での屋外禁煙を進めます。
子ども・子育ての分野では、多くの市民と取組み、1973年から党市議団が予算要望してきた小児医療費助成が拡充されついに18歳まで、無料が6月からスタートすることを歓迎します。
中学校給食は、半世紀に及ぶ市民の要望で、みんなが食べられる給食が始まることは歓迎します。しかし、デリバリー方式でのスタートとなったことは残念です。デリバリー方式では、食中毒を防ぐ観点でおかずを急冷することから、あたたかさが犠牲になります。また遠くの給食工場から運ぶため、調理する労働者は深夜からの出勤を余儀なくされます。また、道路事情に左右され、時間通りに届かないリスクを常に抱えています。問題となっている「異物混入」についても、明確な打開策が見いだせずにいて、今後増えていくのではないかと懸念します。
既に、利用している生徒から、「改善してほしい」「変わってほしい」という要望が第5期横浜市教育振興基本計画のパブリックコメントで多く届いています。本市では、これまで小中一貫校である横浜市立義務教育学校では学校調理方式による中学校給食が実施されています。そして今度3校目となる霧が丘学園で学校調理方式の給食がスタートすることになりました。教育委員会の調査では市内半数以上の中学校で、小学校のような学校調理方式が可能です。他都市のように給食室を2階建てにするなど工夫すれば、さらに多くの学校で実施することができます。できる学校から順次、学校調理方式に切り替える計画を策定することを求めます。
本市で19館目となる新しい図書館については、新横浜に設置されることになり、そのこと自体は歓迎します。古い図書館をリノベーションし、図書の取次場所をさらに増設し、多くの市民が図書に触れられる機会をつくることや学校図書館との連携強化を求めます。
次に、党市議団が問題があり容認できない予算案について述べます。
市第86議案 令和8年度 横浜市市街地開発事業費会計では、旧上瀬谷通信施設跡地において行われている土地区画整理事業と併せて行われる、来年開催予定の国際園芸博覧会の運営費360億円から536億円、建設費が320億円から417億円と物価高騰の煽りを受けて、増額されました。予算案では、会場建設費に約87億円。会場内での本市出展のパビリオンや屋外のガーデン等、少しずつ内容が明らかになり、開催を盛り上げようとしています。しかし、いつまで続くかわからない物価高は、今後も資材費の高騰などを引き起こす可能性も捨てきれません。現在の運営費と建設費を上限として、この先再びの増額とならないようにしていくためには、有料入場者目標を半年間で1,000万人という数字を現実的な数に見直すことが必要です。そして、3月19日からちチケットの前売りが始まりました。多くの市民の参加を呼びかけ、行動変容を促したいという気持ちがあるのでしたら、前売りの大人料金4,900円、会期中に購入すると5,500円という金額では、高額で、行きたくても行かれない市民も多く居ると思います。さらに、万が一赤字となってしまった場合、補てんする仕組みがないと、局別の質疑で答弁され、チケットやグッズの販売が不調だった場合、本市が全て赤字分を補てんするとなれば、Y150の二の舞となります。同じ轍を踏まないためにも、チケット代の引き下げと赤字補てんの仕組みを設けることを求めます。
本市は、上瀬谷開発地区に東名高速道路に直結する新たなインターチェンジを整備しようとしています。市はこのインターチェンジをつくる理由に防災のためと説明しますが、恩恵を受けるのは園芸博後に観光賑わい地区で事業をする巨大テーマパークと物流事業者です。3月15日瀬谷区、17日の旭区での事業説明会では「観光賑わい地区で事業をする事業者が一番恩恵をうけるのだから、事業者に負担を求めてはどうか」というご意見を聞きました。巨大テーマパーク事業者と物流事業者に応分の負担が示されない中事業を進めることは認めることができません。さらに同地区では、瀬谷駅から巨大テーマパークを結ぶ「新たな交通」計画も動き出しており、内容は、半分地下道の専用道を整備して、そこに自動運転のバスの連接走行になることが示されています。シールド工事が起因とされる地盤沈下が各地で起きています。住民のみなさんが危惧している声もありました。危惧している近隣住民の声もしっかり聞いていただきたいですし、将来延長方針があるものの駅からテーマパークを直接結ぶだけの路線の整備に莫大な税金を投入する計画を認めるわけにはいきません。
関内駅前再開発は、主に2つの民間の巨大タワービルに多額の公金を投入する計画です。補助金の総額は330億円にのぼり、その内本市の負担額は、141億円。この金額があれば、中学校給食のための給食室が数校で建設可能となります。本市が、民間開発事業者が損をしないように補償するために市民の大事な税金を補助金として拠出することは、納得できません。東京都千代田区では補助金なしの再開発事業が成り立っています。あらためて、「出せる規定」の補助金は、拠出しないことを求めます。
企業立地促進条例も「市民に公共性がある」と繰り返し言われます。しかし、地域への経済波及効果や市民の雇用の状況などを把握する仕組みになっていないものです。これで、本当に公共性があると云えるでしょうか。市民が物価高で厳しい生活を強いられているなかでも、大企業は、空前の内部留保を増やしています。本市から企業立地促進条例を利用し約52億円の助成金を受取り、本社を構えた日産自動車は、昨年から続く経営不振で、自社ビルとして建設した本社を手放しました。工場の整備にも助成金を使いました。それにも拘わらず、世界中で労働者の大量解雇をし、自らの経営を維持するためではなく、株主への配当を優先しました。本市が支え守るべきは、市内の99%を占める中小企業であり、町工場などの小規模事業者です。日産を支えていたのもこういう事業者です。この物価高で苦しむ小規模事業者への経済的な支援と、その一助となり、後継者となりうる若者の採用にも資する奨学金返還を支援する制度の創設を求めます。
高等学校奨学金は成績要件が引き下げるなど、拡充も進んでいますが、経済的理由により高等学校の就学が困難として、昨年度は1,336人が応募していますが、全体の枠が少ないために支援を受けられない生徒が429人も出ています。予算を増額し成績要件を無くして、経済的に苦しい生徒全員を支援することが公の役割ではないでしょうか。家庭の経済状況からアルバイトをしなければ高校で学ぶことができない生徒を放っておくことを、公がして良いはずがありません。支援の枠を増やし予算を増額することを要望します。
山下ふ頭の再開発では、多くの市民からいただいたご意見は自由に入れる、緑と海辺空間です。『事業計画案』でも緑を増やすことが示されたことは、評価します。しかし、整備手法が民設民営だということを大変危惧しています。山下ふ頭は市民の財産です。計画案で示された市民要望に叶うものとなるよう求めます。
市第90号議案 みどり保全創造事業費会計予算に関しては、無秩序な市街地開発が行われ、多くの緑を失っているなかで、みどり税が市民税とは別に徴取されており、らためて、廃止を求めます。他都市同様に、一般会計で緑の創出を上位に位置付けることを求めます。
市第98号議案 横浜市職員定数条例の一部改正についてです。
横浜市繁殖センターが指定管理者制度を導入し、6人の優秀な専門知識をもっている職員が指定管理者の緑の協会へ派遣となります。
小学校4校、公立保育園1園の子どもたちの健康を支える給食を民間委託しようとしています。これらの民間委託は、公の責任が減ぜられる行為で、認められません。
3月15日には、本市で5か所目の児童相談所が開所しました。人口が増え続けている鶴見区と神奈川区の児童と保護者を対象に、相談やカウンセリングなどが専門職によって実施されます。この児童相談所の職員も定数足りない状態です。社会情勢が不安定な中、困難を抱える世帯が増え続けています。相談を受け、子どもの声を受け止めることができる専門職を増やしていかなければ、児相を増やしても解決されないと考えます。専門職の増員を求めます。
医療の分野も来年度診療報酬がプラス改訂されるとはいえ、物価高騰に追いつかないレベルです。市としての民間病院の状況をつかみ国に対して要望することが必要です。
あらためて、市民生活が厳しいことをしっかり認識し、市民生活最優先の予算となることを求め討論を終わります。




前進面を評価しつつ課題を指摘来年度予算案に...
■予算討論宇佐美さやか議員3月25日
「市長のパワハラ疑惑を追及「人の尊厳を守れ...
