2023年5月11日
横浜市長 山中 竹春様
日本共産党横浜市議団
団長 古谷 靖彦
4月の全国消費者物価指数の先行指標となる東京都区部の指数が、総務省から4月28日発表され、前年同月比3.5%の上昇で、上昇は20カ月連続しています。長引く物価高騰による本市の市民のくらしと営業の厳しさははかり知れません。
値上げラッシュが続く中で、新年度がスタートしており、市民生活の家計支出負担感は、ますます大きくなっています。特に子育て・教育にお金がかかり、小・中・高の新入学準備の費用の大きさに保護者から悲鳴が上がっており、入学準備費、給食費、学用品費、クラブ活動費、修学旅行費、校外学習の費用等支援する就学援助制度の拡充と利用が求められます。また、半数が奨学金を利用しているとされる大学生の学費負担、社会人になると同時に始まる奨学金の返済の負担もある中で、若者の生活費もさらに圧迫されています。年金生活の高齢者にとっても、医療・介護の負担増に加え、会食や文化芸術鑑賞や旅行など対面での交流の再開に伴う出費もままならないと聞いており、全世帯向けの支援が求められます。
市内商工小規模零細事業者からは、建設業関連では原材料・燃料費高騰で利益が出ない、飲食関係では食用油・卵・プラスチック容器等の高騰が苦しい原因の一つとなっている。理美容業界・製造工場などからは電気代・ガス代の値上げが重くのしかかり、値上げに踏み切ったところでは客離れが懸念されるなど声を聞いています。融資の返済も重くなっている事業者も多く、給付型支援が必要となっています。
財源は、国から示されている地方創生臨時交付金の活用、また、別途国へ求め、本市としても独自に検討し、以下の項目を要望します。
記
1 臨時交付金を財源とする低所得世帯向けの現金3万円を基礎とする支給については、支給額の加算、対象世帯の拡大を行い、2022年度課税情報での対象世帯とするなどで、早期に実施すること。
2 低所得世帯、子育て世帯のみでなく、全世帯向けの給付型支援を行うこと。
3 小中学校給食費は、引き続き物資値上がり分を保護者負担とすることなく、さらに、給食費無償化に向けて、軽減すること。
4 小中学校就学援助については、支給額の加算、所得基準を引き上げて対象世帯の拡大を行い、また、希望する保護者が学校へ提出している申請書は、申請するしないにかかわらず全員提出とするなどして、制度の利用を促すこと。
5 横浜市高等学校奨学金については、支給額の加算や成績要件廃止等を行うこと。
6 保育園・高齢者施設・介護事業所・障害福祉事業所等の光熱費・燃料費・食材費等へ引き続き支援すること。
7 市内商工小規模零細事業者へ給付型支援を行うこと。