議会での質問・討論(詳細)
2022年3月8日

道路局 【岩崎ひろし】3月8日(火)

◆岩崎委員 スライド許可をお願いします。
○大岩副委員長 はい。
◆岩崎委員 では、伺っていきます。
 中外製薬戸塚町開発許可と浸水対策、河川管理について伺います。スライドを使います。(資料を表示)まず、現場の確認です。現場の周辺一帯は、市のハザードマップのとおり、浸水想定区域です。工事前の状態は、こういうことです。水がたまっていますけれども、更地です。現時点の状況です。盛土がほぼできています。現場に50ミリ程度の雨が降るとどうなるかという、これは絵です。これは、2014年の台風18号当日の現場北側の浸水状況です。このときは大きなため池ができます。周辺の丘陵地から流れ込む水で貯水量4万から7万トン、こういう大きなため池ができます。なお、この量は、専門家の試算、7万2000トンと言われていますので、これを参考にしています。そしてもう一つは、池の水面に、北から南へ緩やかな水の流れができました。現時点は、先ほどの写真と一緒ですが、盛土ができたため、ほぼできましたから、池と水の流れは消滅しています。中外製薬の開発の問題というのは、盛土に尽きるわけです。この盛土が大問題なのです。
 ここからもスライドを使いながら話しますが、スライド10を使いますので、お願いします。旧日立の敷地というのは、遊水池機能があり、北から南へ水の流れがある。この認識は、2016年度と2017年度決算審査で建築局長などが答弁してくれたものです。この答弁に間違いないか確認してください。
◎乾道路局長 建築局に確認したところ、建築局長の答弁につきましては、雨水が開発区域に流入していた事実があったと伺っていることについて答弁したということでございます。貯水量4万トンから7万トンの遊水池機能があったとの答弁はしていないということを確認してございます。また、宅地審査部長等につきましては、正確に申し上げますと、「緩やかですが、高低差はございますので、水の流れることにはなると思います。」という答弁内容でございます。
◆岩崎委員 要するに、遊水機能があって、水は流れていたということではないですか。
 盛土で周辺地域にあふれる雨水は、今数字をいろいろ言われましたけれども、数万トンの規模になることは間違いありません。一方、開発許可条件の地下の貯水槽は、6000トンに過ぎません。これでは焼け石に水で、全く足りません。災害を引き起こす盛土造成を許可した市には、この膨大な雨水を対策する責任があります。
 そこで、伺いますが、本件の開発同意協議で河川管理課は盛土の抑制は民法214条義務を事業者に働きかけたのかどうか、伺います。
◎乾道路局長 本件開発区域外から流れ込みます雨水に対する遊水、委員がおっしゃるようなところの遊水機能、雨水の流れの保全につきましては道路局から事業者には指導は行ってございません。あくまでも今回の開発工事におきまして開発区域内に降った雨を流出抑制する観点から、条例の水準にございます30年超え確率降雨、これは時間約70ミリ強度降雨でございますけれども、これに対する雨水調整池の設置指導を行ってございます。
◆岩崎委員 スライド7を使います。この地域は、盛土がほぼできたため、これからは50ミリ程度の雨が降ると、これまでの床下浸水が床上浸水になります。この間の質疑で明らかにしてきました。ここに書いてあるのは、ちょっと字が細かいので読みにくいですが、これを全部見てもらえば、このことは証明されます。
 あふれる雨水数万トンをどのように対策するのか、伺います。この間のこの答弁をしっかり踏まえた答弁でお願いします。
◎乾道路局長 繰り返しの御答弁になりますけれども、本件の開発区域内につきましては、横浜市開発事業の調整等に関する条例、この条例によりまして、柏尾川の整備目標を上回る30年確率降雨、時間約70ミリの基準で約6000立方メートルの雨水調整池の指導をしてございます。雨というのは、この当該開発区域内だけに降るものではございません。面として降るものでございます。したがいまして、流域全体として柏尾川の洪水対策としては神奈川県が、また内水対策としては環境創造局が担当するということで、我々としても引き続き関係部署と情報を共有化するとともに、総合治水という観点から取り組んでいきたいと考えてございます。
◆岩崎委員 では、次に行きます。スライド13を使います。
 副市長に伺います。開発許可基準に盛土の項目はないと宅地審査部長が言っています。開発許可の審査が盛土を除外して行われたということを確認してください。
◎平原副市長 建築局の宅地審査部長が答えているとおりだと思います。
◆岩崎委員 確認してくれたのですね。
◎平原副市長 同じことでございますけれども、建築局がこの間答弁していますが、開発許可の基準において盛土の抑制はないということでございます。
◆岩崎委員 いろいろ不足があるというふうに思います。
 こうした問題点を解決する方法はあると私は思うのです。スライド8、9を順次使っていきますが、その解決の方法の一つは、特定都市河川浸水被害対策法の活用だと思うのです。そこで、特定都市河川浸水被害対策法の目的、定義の説明、それから柏尾川流域が適用流域に指定されましたけれども、その指定された意味、指定期日と、それは何年前のことか、伺います。
◎仲澤河川部長 法第1条では、浸水被害から国民の生命、身体または財産を保護するための対策の推進を図り、もって公共の福祉の確保に資することが規定されています。法第5条では、河川管理者等は、雨水貯留浸透施設の整備等を講ずるように努めなければならないと規定されています。また、流域内において居住または事業を営む者は、浸水被害の防止を図るための雨水の一時的な貯留または地下への浸透を自ら努めることとされています。これは、平成26年6月1日に境川流域が特定都市河川流域に約8年前指定されております。
◆岩崎委員 ありがとうございます。要するに、大事な法律なんだけれども、それを実際やろうというところで、8年も棚上げしているわけです。これは法律のその求めに応えていません。今からでも、この法律の活用を考えるべきです。これが一つの方法です。
 次に、スライド13を使います。方法の一つは、開発許可の審査過程でいろいろあった、例えば今の盛土を除外して審査している、こういう不十分さです。それから、見落とし項目。こういうものがあるわけですから、これをちゃんとはっきりさせて是正するということが必要ではないかと思います。この是正をすると、かなり事態はよくなるというふうに思います。最悪の盛土造成を許可したわけですから、今からでも是正するしかないわけです。
 そこで、これは副市長に聞きます。現状地盤高の機能を維持する方法は幾つも考えられると思います。これは、私でも幾つか考えられます。副市長は複数局を束ねているわけです。しかも、御自身、土木技術者なのです。こういうものはお手の物なのです。
 平原副市長にこの点はどうですかということをお聞きします。
◎平原副市長 まず、お話をさせていただきます。先ほど委員が御指摘いただきました特定都市河川浸水被害対策法でございますけれども、いろいろ土地所有者の義務も御紹介いたしましたが、これは開発区域外からの雨水の流れ、あるいは貯留施設の維持整備について触れているものではなくて、あくまでも自分の敷地の中にそういう義務があるという法律でございます。これはまず申し上げたいと思います。
 それから、道路局では、本件開発区域内の雨水調整池の設置指導を行いまして、このほか、開発事業者による雨水の浸透に効果のある緑地の整備を進めているところでございます。周辺地域の浸水対策について環境創造局が実施する雨水幹線、それから神奈川県が新たにする整備する遊水地など、総合的に取り組む必要があるというふうに考えております。
◆岩崎委員 14番のスライドを使います。先日の建築局審査で、平原副市長は、市のほうからここを直せというところは、今の段階ではないというふうに答弁されました。だけれども、今私るる言いましたように、是正しないといけないことはたくさんあるではないですか。だから、今の段階で言えば、ここを直してほしいという段階に来たのではないですか。副市長どうですか、これ。
◎平原副市長 今法律の御紹介もいたしましたけれども、開発許可基準に沿って我々は許可をおろしております。ですから、この間の私の答弁、ここにございますけれども、この開発の許可内容について、事業者に対してここを直して開発許可の取り直しをしなさいということはございませんという、この間は答弁させていただきました。
◆岩崎委員 やらないということをまた言っているわけですけれども、市長替わっていますから、認識をちゃんとするために、今日の話をぜひ副市長、市長に伝えてください。そして市長の意見をぜひ聞いてください。このことを約束できますか。
◎平原副市長 市長にはお伝えいたします。
◆岩崎委員 伝えてください。
 どうもありがとうございました。


新着情報

過去記事一覧

PAGE TOP