古谷委員:日本共産党、古谷靖彦です。どうぞよろしくお願いいたします。
委員長、スライドの許可をお願いいたします。
尾崎副委員長:どうぞ。
古谷委員:まず、職員の執務環境の改善について伺ってまいります。
コロナ禍で署所の執務環境の改善は急務です。寝室についてはパーティションなどの整備がされたと聞いていますが、施設整備基準では寝室は個室化が基本だと示されています。
さらなる改善を進めるべきだと思いますがどうか、伺います。
松原消防局長:委員がおっしゃっていただいたとおり、今年度、消防署所の仮眠室にパーティション等を設置したことによりまして、これで全ての消防署所の仮眠室が個室化、あるいは半個室化となりました。今後も庁舎の建て替えに合わせまして個室化を進めてまいります。
古谷委員:ぜひ進めていただきたいと思いますが、次に、救急消毒室の全署所への配備に向けて伺います。
この問題については私も何度も取り上げてまいりました。ようやく来年度の予算のところで洗浄・消毒設備等の整備に向けた調査などが計上されました。
そこで、今回の調査は具体的にどんな調査が行われるのか、また、その調査の結果どの程度のスピード感で整備されようとしているのか、伺います。
平中副局長兼総務部長:具体的な内容につきましては、救急隊が配置され、救急消毒室未整備の消防署所を対象に、給排水、電気、ガスなどの配管ルートや敷地内の空きスペースなど、洗浄・消毒設備の整備に向けた調査を実施するものでございます。
古谷委員:特に私が住む鶴見区では消防署所の中で救急消毒室が配備されるのが1か所だけという本当に寂しい状況だということで、ぜひ進めていただきたいと思うのですが、この問題は最終的に解決しようと思えば、署所の建替えをまた進めるしかありません。救急消毒室の未整備署所について、署所の建て替え計画を策定していくべきだと思いますが、見解を伺います。
松原消防局長:横浜市の公共建築物の目標耐用年数が70年以上とされております。現在、各消防庁舎--これは消防署出張所でございますけれども、竣工年度を基準とした建て替え計画の策定を進めております。今後、消防庁舎の建て替えの際に消毒室をしっかりと整備してまいります。
古谷委員:ぜひ70年も--今鶴見区内で一番古い消防署所を見ていくと非常に厳しい状況だなというのを改めて感じますので、前倒しも含めてぜひお願いしたいと思います。
次に、消防訓練センターについて伺ってまいります。
先ほどの委員からもありましたが、私からも強くぜひ改善を求めたいと思っています。まず、消防訓練センターは横浜消防にとってどんな役割、どんな存在なのか、伺います。
坂本消防訓練センター所長:消防訓練センターは、消防職団員に対して専門的な教育訓練を行う消防学校としての役割と、各種災害を想定した訓練が行える施設としての役割を併せ持っています。また、こうした教育や訓練を通じて、市民を守るという強い使命感や部隊活動による組織力を醸成し、人材育成の中心的な位置づけを担っております。
古谷委員:その中心的な役割を担われているというところの訓練センターを先日隅から隅まで見させていただきました。センターについては、維持管理費の枠内で部分的な補修はされている。様々な補正予算なども使いながらきれいにされている様子はよく分かりました。スライドを御覧ください。(資料を表示)これは大訓練場なのですが、こうやって俯瞰で見るとなかなかきれいに見えるのですが、よく見るとなかなか凸凹の具合が出ているかなと思います。こういうところは部分的な補修ではなかなか間に合わないのではないかなと思います。また、訓練場の中にはこういう訓練のための施設が建っているのですが、これもさびだらけという状況になっています。訓練場の周りにはこういうアスファルトの道路があるのですが、消防車の運転の訓練のようなことでも使われると聞いています。これも非常に穴ぼこだらけというか、努力されているなということは分かるのですが、非常に厳しい状況だと。これも悪路のための訓練なのかと思えるようなものとなっています。次に体育館なのですが、体育館も非常に厳しい状況だなというのは改めてこれを見ても分かると思います。塗っている状況は分かるのですが、塗った後もまたこういう状況になっているということですから、非常に厳しい状況で今使われているということが分かります。消防訓練センターの現状を見ると、部分的な改修、補修だけでは間に合わないのではないかなとちょっと思っています。
昨年、センターに行かれた小林副市長、まず所感を伺います。
小林副市長:私自身、昨年の初任教育の折にここに行きましたし、それ以前にも消防団の方の操法大会ですとか、当然所管の副市長としてその前にも何度か行っていますし、つぶさに確認してございます。ですから、今御指摘の部分については十分把握しております。消防訓練センター所長が申し上げたとおり、位置づけ、役割は本当に重要なものがございますので、今回の令和3年度予算においても必要な予算を計上してございますし、これまでも完全に全てを解決するということに至ってないことは事実ですけれども、必要な対応についてはやってきました。今後、特に幾つか本格的な再整備といいますか、改修を行わなければならない部分も当然認識してございますので、どういうことができ得るかしっかり考えていきたいと思います。
古谷委員:ここは文字どおり横浜消防に期待と希望を持って就職された方がここにまず訓練に行くというところで、今とても残念な施設の状況が一方ではあるということですから、これについてはぜひ早急に改善いただきたいと思います。消防訓練センターの現状を見れば、今副市長も少し述べられたのですが、部分的な改修では間に合わないと。抜本的な大規模改修をするべきだと考えます。
計画策定の上で速やかに大規模修繕を実施するべきだと思いますが、改めて伺います。
松原消防局長:消防訓練センターは開校から44年が経過し、委員がスライドでお見せいただいたとおり施設の老朽化が進む中で、施設の維持管理をしっかりと行い、良好な教育環境を整えることは、優秀な人材を育成する上で重要だと思っております。今後、優先度と整備手法などを踏まえた改修計画の作成の作業を今現在進めておりますので、これを策定した上で計画的な改修に取り組んでいきたいと考えております。
古谷委員:ぜひ強く要望したいと思います。
続いて、消防職員さんたちが様々な要望を出される職員委員会があります。今年度、職員委員会から出された要望について伺ってまいります。
出された意見の中には、人手が足りないという要望が実にたくさん見られたなと感じています。今回、日勤の救急隊が増隊されたとはいえ、最前線で働く方が人が足りないという声を上げているということは実にしっかり対応していただきたいと改めて思います。次に、スライドを御覧ください。(資料を表示)人材確保をするためには、初任給の水準は大きな要素だと思います。初任給が実は東京、川崎市よりも本市は低い水準にあるということになっています。
これからの人材確保のためにはこれは改善が必要ではないでしょうか、伺います。
松原消防局長:初任給の給与につきましては、直近では平成30年度と令和元年度の2か年続けて人材確保の観点から給料表が改定されております。その内容としては、新採用職員の初任給及び若年層の給料月額が引き上げられたところでございます。
古谷委員:これでは近隣と比べるとやはり見劣りしてしまうというのは私の率直な感想なのです。局長、いかがですか。
松原消防局長:給与につきましては、その地域のいろいろな物価ですとか、例えば具体的にいえば家賃ですとか生活費だとか、そういうものが考慮されながら決められていくということと私としては受け止めております。ただ、職員のモチベーションの一つになると思いますので、職員の意見、また関係局ともいろいろと協議をしていきたいと思っております。
古谷委員:今局長答弁されたのですが、副市長、この点比べてどうかということは、必ず比べられるものですから、ぜひ改善も検討いただきたいと要望しておきます。
続いて、資機材の更新について伺います。
スライドを御覧ください。(資料を表示)配備されている消防局車両、あるいは消防団車両で更新基準を超えているものが消防局車両で77台、また消防団車両で192台あると聞いています。更新基準を超えている車両でも丁寧に整備されているということは聞いていますが、私は更新基準がこれでは非常に軽く扱われているのではないかと思います。
まず、更新基準というものはどんな根拠を持って定められるものなのか、また、市として守るべきものとして位置づけられているのか、伺います。
松原消防局長:まず、消防団の車両について申し上げますと、一般的な車両の使用年数や部品の安定した供給可能期間などを勘案いたしまして、おおむね15年を更新基準としています。また、消防局車両については、これも一般的な車両の使用年数を基に、一方で過酷な消防活動などを踏まえて車種に応じて更新基準を定めています。更新に当たりましては、こうした更新基準を一つの目安にしながら、個々の車両の現状を見極めながら更新車両を選定しているのが現状でございます。なお、現在車両の品質と耐久性が向上しておりますので、実態を踏まえた基準に改正する作業も進めております。
古谷委員:目安なのだということなのですが、ただ、毎年の財政の状況でこういうものが左右されてはならないと私は思います。今局長もおっしゃられたのですが、更新基準を決めたのであれば、しっかり決められたそのルールに基づいて車両を含めた資機材の更新を行うべきだと思いますが、改めて伺います。
松原消防局長:委員おっしゃるとおり、機械ですとか、今回の車両は一つの一般的な寿命というのも当然考えなくてはいけないと思います。一方で、我々としてもいろいろな予算の配分の中で、例えば今車が更新基準に至っていても、それが複数台あった中で、複数台よりも走行距離が少ないとか、使用頻度が少ない、現状としてはまだ現役で使えるというようなものもございますので、その辺は予算の効率化というような点でも考慮しながら更新車両を選定していきたいと思っております。
古谷委員:そういうところにもしっかり科学的根拠に基づいて対応していただきたいと思います。
最後に、消防団の確保策について伺います。
一時期充足率100%ということで、市長も随分いろいろなところでお話をされていた頃があったかと思いますが、現在は95.7%という充足率になっています。私も消防団員の一人なのですが、減ってしまった原因はどう分析されているのか、伺います。
松原消防局長:団員の確保については、消防団長会とも日頃より協議をしています。今年度当初の消防団長会では、各消防団が消防団員の充足率向上に向けさらに積極的に取り組んでいくことが申し合わせされました。しかしながら、コロナ禍により地域で開催されるイベント等が自粛や中止となり、消防団員募集活動が広く実施できなかったということが今回なかなか充足率が伸びなかった一因と受け止めております。
古谷委員:今回、手当が上がるという提案が出されています。これは適切な手当が引き上がるというのはいいとは思うのですが、手当が上がったからといって新入団員が突如増えるわけではありません。辞めようと思う方が引き止められるわけでもありません。消防団員の役割ややりがい、活動の実際をより広く知ってもらうことが大事だと思っています。消防団活動に関心を持っている方を増やすことが大事だなと思っています。
手当の増以外で団員確保策にもっと積極的に乗り出すべきだと思いますし、併せて訓練場所の確保は団にとっては非常に致命的な話というか、非常に困っているところなのでぜひ確保もお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
松原消防局長:最近入団された方からの入団理由を聞いております。地域貢献をしたい、知人の消防団員に勧められた、在宅勤務によって時間に余裕ができたというような意見が多く挙げられています。こうしたこともしっかりと踏まえながら、地域や企業、大学などへの団員募集活動を継続してまいります。また、消防団の魅力や活動を委員おっしゃるように広くホームページやチラシなどで広報していきたいと考えております。
また、訓練場につきましては、特に消防団の中心となるポンプ操法のような広いスペースが必要なところについては、現状では公園や遊水地など、公有地や公的機関の敷地などの利用に努めておりますが、今後もこうした公有地の活用とともに、御協力いただける事業者様の用地などにつきましても消防署と消防団と連携しながらいろいろと働きかけて取り組んでいきたいと考えております。