申し入れ等
2019年12月6日

宮城県丸森町の災害廃棄物の受け入れ・焼却についての申し入れ

2019年12月6日

横浜市長 林 文子 様

日本共産党横浜市会議員団

団長 荒木由美子

台風19号は東日本を中心に広範囲に甚大な被害をもたらしました。横浜市は環境省・丸森町の要請を受け、宮城県仙南地域(丸森町)の災害廃棄物(家財可燃物)を都筑工場で焼却処理をするとしています。本格受け入れの準備のために、11月27日、災害廃棄物はJRコンテナ貨物で神奈川区羽沢駅に輸送され、トラックで都筑工場に搬入、廃棄物の放射線量を測定し、試験焼却が行われました。そして今後、本市焼却工場での処理及び運搬に支障がないか確認し、本格的な受入れを開始するとしています。

本市のこれまでの対応についての問い合わせが連日市民から党議員団に寄せられています。「環境大臣の記者会見で初めて知った、市が先に公表しないのはおかしい」「市民に隠れてやっている、やましいからだ」「福島第一原発による放射能汚染地で発生したものは危ないはずだ」「どうやって放射能を測定しているのか」「どんなものが運ばれるのか」等々です。

横浜市が受け入れることを、最初に市民が知ったのは、11月23日の新聞報道で、環境大臣が22日に行った記者会見の記事からです。本市が、試験焼却に関して、情報提供したのは、担当常任委員会の議員と記者クラブのみでした。宮城県は、「丸森町の災害廃棄物に係る横浜市での受け入れについて」と11月25日に記者発表しています。本市は今に至るも、記者発表していません。市民置き去りとの批判の声があがるのも当然のことです。

丸森町は福島第一原発事故の際に、極めて高い放射能汚染を受けた地域です。本市は、除染が終了している、住民が普通に暮らしているところと説明しています。しかし、広大な森林すべてが除染されているわけでなく、生活圏に隣接したところに限られています。

その森林に降った大雨が流れ込んだ河川の氾濫による浸水で多くの家屋が被害にあったため、大量の災害廃棄物が発生した事実を知っている市民が、持ち込まれ、焼却される災害廃棄物の放射能汚染を心配するのは当たり前のことと受け止めるべきです。これまでの市の態度には、このことを配慮した形跡が見当たりません。
災害廃棄物の受け入れ・焼却について、これまでの市の対応への市民の不信感を取り除き、焼却への不安を解消することが早急に求められており、以下申し入れます。

(1)試験焼却に至るまでの顛末をつまびらかにし、放射能汚染の心配はないとするデータとともに局ホームページに載せること。
(2)焼却予定の災害廃棄物について、詳細な放射能汚染測定データを搬入出ごとに示すこと。
(3)データの示し方については、専門的知識を持ちえない一般市民でも理解できるよう工夫をこらすこと。
(4)放射能測定の方法と測定者については、あらかじめ公開し、その適否について、市民意見を聞くこと。
(5)受け入れ側の横浜市のチェック体制を焼却後も含めて構築すること。あわせて測定結果は公表すること。
(6)都筑工場周辺の住民に今回の災害廃棄物の受け入れについての説明を行うこと。
(7)以上のことを実行されない限り、災害廃棄物は受け入れないこと。


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